更新日:2020年02月14日
公開日:2019年12月20日
介護職員初任者研修の取得を考えている皆さん、どんなことを研修で学んでいくのかイメージできていますか?
具体的にイメージしづらい方も多くいるはずです。
そこで介護職員初任者研修の授業内容と研修の最後にある試験内容についてまとめてみました!
研修内容をある程度知り、研修本番になっても焦らぬよう心構えをしておきましょう!
まず、一番気になる初任者研修のカリキュラムについて説明していきます。
資格取得において、介護職員としての基礎を学ぶカリキュラムは10項目、全100時間です。講義の振り返りを含めると合計時間は130時間となります。
内容と時間数は下記の表をご覧ください。
項目 | 時間数 |
---|---|
職務の理解 | 6 |
介護における尊厳の保持・自立支援 | 9 |
介護の基本 | 6 |
介護・福祉サービスの理解と医療の連携 | 9 |
介護におけるコミュニケーション技術 | 6 |
老化の理解 | 6 |
認知症の理解 | 6 |
障害の理解 | 3 |
こころとからだのしくみと生活支援 | 75 |
講義の振り返り | 4 |
合計 | 130 |
基本的に座学が多いですが、【こころとからだのしくみと生活支援】については実技演習があるので時間数も多めに取られています。
【講義の振り返り】の部分では、研修の振り返りと再確認のために修了試験を行います。
それでは、ここから上記カリキュラムの内容をより詳しく解説していきます。
1.職務の理解
大きくまとめると介護の職務内容についてです。
介護施設の種類や、なぜ介護職員が必要とされているのか、どのような心構えが必要かを理解していきます。
他の業種とどのように連携していくかも重要な内容になります。
2.介護における尊厳の保持、自立支援
介護サービス利用者の能力に応じた自立支援についてです。
具体的には介護にあたって大切にすべき基本的な理念、行ってはいけないこと。
人の尊厳を守るとはどんなことか、守るためには何が必要か。
自立に向けた介護にはどんな方法があるのかを理解していきます。
3.介護の基本
介護職になにが求められているのか、介護環境や今後の高齢者が増加する社会での介護の必要性を学びます。
主に介護における安全の確保とリスク対応策の説明、関わりのある医療やリハビリなどの専門用語の暗記。
感染の経路の原因と経路についての理解。
介護業務をするうえで必要となる基礎知識の学習です。
4.介護・福祉サービスの理解と医療の連携
介護保険制度の理念、動向、仕組み、利用方法や障害福祉サービス制度、地域包括ケアシステムとその方向性の理解。
医療やリハビリテーションの仕組みや理念の解説、連携についても学んでいきます。
5.介護におけるコミュニケーション技術
介護におけるコミュニケーションの重要性、信頼関係構築についての理解です。
利用者とその家族とのコミュニケーション(具体的な情報の伝え方など)、介護職における記録の種類、書類の作成、ヒヤリハット、ケアカンファレンスについてを学びます。
6.老化の理解
加齢による身体や心の変化、疾病による症状や訴えなど、日常生活への影響を学びます。
具体的に高齢者がかかりやすい病気やその対策、生活上で注意しなければいけないことを理解していきます。
次の分野(認知症の理解)でも扱われるのでしっかり学んで行きましょう。
7.認知症の理解
認知症を取り巻く状況、基本的な関わり方を学び、自身の役割を明確にしていきます。
認知症ケアの理念、加齢との違い、認知症の原因、健康管理のポイント、認知症に伴う心身の変化と日常生活、具体的な実務内容を学びます。
症状別のケア技術の習得もしていきます。
8.障害の理解
障害ごとの症例を把握し、介護職としてのアプローチや支援の仕方を学びます。
主に障害の概念、医学的分類、ノーマライゼーションの解説や障害者家族との関わり方の理解です。
9.こころとからだのしくみと生活支援
ここから実習作業(移動、体位変換、食事補助、排泄、入浴)に入ります。
介護職として現場で介護ができるレベルの技術や知識を習得することが目標です。
10.研修の振り返り
研修で学習したことを振り返り再確認していく時間です。
この時間の中には働くうえで重要なポイントの説明があり、介護職のあり方を学びます。
また、修了試験が実施されます。
合格基準、出題内容は研修のスクールごとに異なるので、それぞれに合わせた学習が必要です。
万が一不合格になっても大抵のスクールは再試験を開催すると思いますが、あらかじめ確認しておきましょう。
初任者研修の合格ラインや合格点についてはこちらのコラムに載っていますので併せてご覧ください!
<<介護職のスタートライン!介護職員初任者研修にかかる費用や受講方法は?>>
ここからは、研修の最後に行われる試験について説明していきます。
項目 | 科目 |
---|---|
1.介護における尊厳の保持・自立支援 | (1)人権と尊厳を支える介護 |
(2)自立に向けた介護 | |
2.介護の基本 | (1)介護の役割、専門性と他職種との連携 |
(2)介護職の職業倫理 | |
(3)介護における安全の確保とリスクマネジメント | |
(4)介護職の安全 | |
3.介護・福祉サービスの理解と医療との連携 | (1)介護保険制度 |
(2)障害者総合支援制度及びその他制度 | |
(3)医療との連携とリハビリテーション | |
4.介護におけるコミュニケーション技術 | (1)介護におけるコミュニケーション |
(2)介護におけるチームのコミュニケーション | |
5.老化の理解 | (1)老化に伴うこころとからだの変化と日常 |
(2)高齢者と健康 | |
6.認知症の理解 | (1)認知症を取り巻く環境 |
(2)医学的側面から見た認知症の基礎と健康管理 | |
(3)認知症に伴うこころとからだの変化と日常生活 | |
(4)家族への支援 | |
7.障害の理解 | (1)障害の基礎的理解 |
(2)障害の医学的側面、生活障害、心理・行動の特徴、かかわり支援等の基礎的知識 | |
(3)家族の心理、かかわり支援の理解 | |
8.こころとからだのしくみと生活支援技術 | (1)介護の基本的な考え方 |
(2)介護に関するこころのしくみの基礎的理解 | |
(3)介護に関するからだのしくみの基礎的理解 | |
(4)生活と家事 | |
(5)快適な居住環境整備と介護 | |
(6)整容に関連したこころとからだののしくみと自立に向けた介護 | |
(7)移動・移乗に関連したこころとからだのしくみと自立に向けた介護 | |
(8)介護に関連したこころとからだのしくみと自立に向けた介護 | |
(9)入浴、清潔保持に関連したこころとからだのしくみと自立に向けた介護 | |
(10)排泄に関連したこころとからだのしくみと自立に向けた介護 | |
(11)睡眠に関連したこころとからだのしくみと自立に向けた介護 | |
(12)死にゆく人に関連したこころとからだのしくみと自立に向けた介護 |
上記のように、研修で学んだ科目の中からそれぞれ出題されます。
ここで介護職初任者研修筆記試験の中から出題例を一つご紹介します。
次の項目のうち、認知症の中核症状に含まれないものを一つ選びなさい。
1)記憶障害
2)見当識障害
3)理解・判断力の低下
4)幻覚・妄想
5)実行機能障害
【正解 4】
幻覚・妄想は周辺症状に見られると言われています。
試験問題には、上記のような5択式の選択問題がほとんどです。
語群選択や記述選択もありますが、記述式の解答はありません。
問題形式に慣れておくことも試験に合格するために大事なことなので過去問題をしっかり確認しておきましょう。
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どちらにせよ介護職員としてキャリアを築いていくうえで、最初のステップといわれ基礎知識を実践に活かしていける資格となっています。
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■コラム「介護職のスタートライン!介護職員初任者研修にかかる費用と受講方法とは?」
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※掲載情報は公開日あるいは2020年02月14日時点のものです。制度・法の改定や改正などにより最新のものでない可能性があります。