介護の資格の中に「難病患者等ホームヘルパー」といわれる資格がありますが、
具体的に「どんな仕事をする資格なのか」「誰でも取得できるのか」など疑問に思う方も多いはず。
そこで、こちらのコラムでは
■難病患者等ホームヘルパーはどういう資格か
■資格の取得方法
■働ける場所
■メリット
について解説していきます。
疑問を一つずつ解決してより詳しく知っていきましょう。
はじめに、難病患者等ホームヘルパーとはどんな資格なのかを説明していきます。
難病患者等ホームヘルパー:どんな資格?
難病患者等ホームヘルパーは、在宅医療を必要としている難病患者を対象者として生活の質向上を目的として、療養生活支援と自立、社会参加の促進を図るための資格です。難病患者の多様化するニーズに対応して適切なホームヘルプサービスを提供するために必要な知識や技術を持っている人のことを指します。難病とは、治療が困難で治療法も分からない病気のことです。特徴として・発病の仕組みが分かっていない
・治療法が確立していない
・患者数が一定の人数に達しない
・希少な疾患
・長期的療養が必要
ということがあげられます。基本的に完治はしないと言われていますが、適切な治療や管理を続けると通常の生活を送れるようになっていきます。難病患者等ホームヘルパーとして働くためは、難病患者に対するホームヘルプサービスを行う訪問介護事業所に入職する必要があります。利用者の疾患の特徴、注意点をふまえながら日常生活でのサポートや自立支援、社会参加のサポートができることで非常に重宝される存在となるでしょう。次に、難病患者等ホームヘルパー資格はどのように取得するのでしょうか?詳しく見ていきましょう。 難病患者等ホームヘルパー:取得方法は?
都道府県や地方自治体の指定する機関で難病患者等ホームヘルパー養成講座が行われるので、そこに参加する必要があります。講座は・入門講座 ・基礎課程I ・基礎課程II の3つのカリキュラムに分かれています。いずれも4時間~8時間程度。1日で修了する講座です。受講資格は、お持ちの資格によって異なります。■入門講座・・・ホームヘルパー3級の方および介護福祉士の方■基礎課程I・・・ホームヘルパー2級の方、初任者研修の修了者もしくは履修中の方および介護福祉士の方■基礎課程II・・・ホームヘルパー1級の方、介護職員基礎研修終了者の方、実務者研修の修了者もしくは履修中の方および介護福祉士の方受講内容は・難病に対する医学的知識
・難病に対する行政策
・患者への心理的な援助方法
・難病患者への介護体験
という4つの分野になります。修了試験はなく、講座修了後に難病患者等ホームヘルパー養成講座の修了証明書を受け取ると資格取得となります。都道府県や実施場所によって受講可能な講座は異なりますのでご注意ください。応募先は都道府県のHPなどで確認しましょう。では、この難病患者等ホームヘルパーを取得するにあたりどのようなメリットが得られるのでしょうか? 難病患者等ホームヘルパー:メリットとは?
専門性の高い知識が身につき、働ける領域が広がる
普通のホームヘルパーでは、一般的な介護知識だけで働くことが可能ですが、難病患者等ホームヘルパーになると介護の知識以外に難病患者の対応や知識を身につけることになります。病気の専門的知識を得ることにより、在宅以外のグループホームや老人ホームなどに範囲を広げて活動できます。難病への理解が深まる
周囲に難病患者がいなければ、接し方や関わり方も分からないことが多いはずです。この資格を取得することで難病患者とのコミュニケーションがうまれ、相手からの心のよりどころにもなるでしょう。患者達やその家族が感じている差別や不快な思いなどは社会全体で理解していかなければならない重要な課題となっています。その課題に深く関わることができる難病患者等ホームヘルパーの存在は大変貴重です。取得を考えやすい資格
難病患者等ホームヘルパーの取得費用は平均1万円であり、介護資格の中でも取得を考えやすい金額となっています。また、上記でもお伝えしたように修了時には試験がないため不合格の心配はありません。専門知識を得ながらも確実に取得できるというところは大きなメリットでしょう。難病患者等ホームヘルパー:まとめ
難病を抱えていることで弱気になったり落ち込んでしまう患者さんも多くいます。
難病患者等ホームヘルパーは、その患者さんだけではなくその家族も同時に支えていくための重要な資格といえるでしょう。
また、受講日数は1日と短期間で取得が可能なので、介護職でのキャリアアップを目指している人には取得してほしい資格です。
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