高齢者に多い、危険な脱水症状とは?

公開日:2020年04月16日

更新日:2020年06月13日

水しぶき

脱水は夏だけではありません

毎年、暑い季節には、人々が熱中症で搬送されるニュースが報道されます。部活動の練習中に倒れてしまう学生も多くいます。高齢者に限らず、すべての人にとって熱中症は、生命の危機に直結する大変危険なものです。
そんな危険な熱中症の報道の中で、たびたび話題になるのが「脱水症状」です。もちろん、みなさんも十分ご存知の言葉だと思います。
ただ、みなさんはこの「脱水症状」を、単に熱中症の一部分と思っていませんか?実は、熱中症と脱水とは、違うものです。そして、脱水は、夏の暑い時期に限らず1年中起こるものなのです。特に冬は、インフルエンザやウイルス性の胃腸炎が流行します。下痢や発熱・嘔吐は、脱水を引き起こします。

そもそも脱水症状って?

脱水とは、単に体の「水分」が失われた状態を指すのではありません。体の中で必要な「体液」が失われた状態のことを言います。
脱水は、汗をかきすぎた時に、多く起こります。汗をかくことで、体の中にあるナトリウムやカリウムなどの「電解質」も失われています。
汗は、しょっぱいですよね。この味のもととなっているのが、電解質です。汗の味と海水の味は、やや似ています。それは、海水の中にもナトリウムやカリウムなど、人間の体液と似たような電解質が多く溶けているからです。この「電解質」は、スポーツドリンクのCMでは、イオンと言う言い方もしていますね。
ですから、大雑把にお話しすると、脱水して汗をかくということは、体の中の塩水を失っていくことになります。脱水することで、体の中の「水分」と「塩分(電解質)」を失うのです。

脱水症状になるとどんなことが起こるの?

脱水の時には、水分と同時に塩分も失っています。ですから、水分が不足で起こる症状と、塩分が不足で起こる症状があります。
水分が不足すると、血液全体の量が減り、濃度も濃くドロドロになります。血圧が下がり、血流が悪くなることで、体の機能が低下します。脳へ正常に酸素が供給されなくなると、意識が低下し、体の機能を維持する命令が送れなくなるので、大変危険な状態になります。
しかし、脱水したからと水分だけをとり続けると、体の中の塩分がどんどん薄くなってしまいます。人間の体は、極めて微妙なバランスで維持されています。塩分が薄まると、筋肉や神経が大きく影響を受け正常に機能しなくなり、しびれや脱力がおこります。すると当然、各臓器が維持していけなくなります。
高齢者や幼児は症状が強く出やすく、時には意識を失い長期の入院を余儀なくされることもあるそうです。
脱水が進むと体の機能が失われて、生命が危機的な状況に陥ることをご理解いただけたでしょうか。

高齢者が脱水しやすいのは、なぜ?

高齢者は、そもそも体の中の水分や体液が少ないのです。ですから、そんなにひどくない汗の量でも、体の全体の水分量には、大きな影響を与えます。それから、腎機能の低下があります。薬の副作用で、利尿作用があるものもあります。
トイレに行く回数を減らすために、水分をとらないようにする高齢者は非常に多いです。加齢とともに、のどの渇きを認識しにくくなります。ですから、1日に飲む水分が極めて少ない高齢者が多いのです。この日常的な水分不足も、高齢者が脱水しやすいきっかけになります。

脱水症状の時には、どう対応すれば?

ふらつきや不快感など体に症状がみられた場合は、無理をせず、すぐに医師の診察を受けましょう。脱水は生命にかかわる危険なものです。先述のように、脱水の時に水分だけを補給し続けるのは、症状が改善しないだけでなく、悪化させる場合があります。脱水した時に必要なのは、水分と塩分です。
脱水しないように、普段から予防に努めましょう。日常から水分を多く取るように心がけましょう。ペットボトルや水筒に水を入れておくと、1日に飲んだ量がわかります。普段の食事でしっかり水分や塩分やミネラルをとることも大切です。
スポーツドリンクも、脱水予防に効果はあります。ただ、飲料として、糖分が多くなってしまっています。ですから、高齢者や幼児が飲む場合には、半分くらいに薄めて飲む方が望ましいようです。

経口保水液は病人用、日常的に飲んではいけません

経口保水液と言うものをご存知ですか。脱水症状改善のために飲む病人用飲料として、最近、薬局などで販売しています。塩分と糖分が、濃い状態で含まれていて、軽度な脱水に効果があります。最近これを、脱水予防として日常的に飲む高齢者が増えているそうです。しかし、これは間違いです。塩分と糖分の過剰摂取につながり、健康を害することがあります。

水分や電解質の不足は、脱水だけでなく、他にも様々な体の不調を引き起こす原因になります。脱水予防は、健康につながりますので、ぜひ心がけて行ってください。

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