デイサービスのレクリエーションで人気のある簡単ゲームをご紹介!

更新日:2021年05月07日

公開日:2020年04月27日

デイサービスってどんなレクリエーションをしているの?

介護職の仕事の一つでもあるレクリエーション。 
レクリエーションは利用者に楽しんでもらうだけではなく、健康維持や脳を活性化させる効果もあります。
今回はデイサービスにおけるレクリエーションのアイディアについていくつかご紹介していきますので
「レクリエーションがマンネリ化してきた」
「いいアイディアが思い浮かばない」
という方はぜひ参考にしてみてくださいね。

まずは、レクリエーションをおこなう目的や意義、効果について説明していきたいと思います。

レクリエーションをする目的とその効果とは?

ほとんどの介護施設にはレクリエーションをおこなう時間が設けられています。
実際、レクリエーションは何をする時間なの?と疑問に感じる方もいるのではないでしょうか?

そもそも「レクリエーション」とはどういう意味なのか知らないという方は多いはず。
そこでレクリエーションの意味から説明したいとおもいます。

レクリエーションとは、多くの場合仕事や勉強などの疲れを癒し元気を回復させるために、娯楽や気分転換のために自由時間に行われる余暇の活動のことを意味します。
しかし、もう一つ「re=再び」「create=作る」が合わさった言葉とし、再創造されたものという意味も持っています。
ここから「再びつくる、元気を回復する」という意味に転じ、多くの高齢者施設や福祉施設などで積極的にレクリエーションの時間を設けるようになりました。

レクリエーションを通じて余暇を個人や集団で活動を行うことにより、自発的にゆとりや楽しみを創造することができるという概念に基づき、各施設では利用者の趣味や体力、持久力などに合わせたレクリエーションを考えて提供されるようになりました。

ここからは、デイサービスで人気のあるレクリエーションの一例を紹介していきたいと思います。また、それぞれのレクリエーションから期待できる効果についてもお伝えしていきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

「脳トレ」になる簡単レクリエーション

人の「知りたい、表現したい」という知的欲求に応えるプログラムです。
脳トレのレクリエーションには、
・パズル
・謎解き
・計算
・文字の並べ替え
・オセロなどのボードゲーム
・しりとり
・なぞなぞ

などがあります。
その中で、簡単な「しりとり」と「文字の並べ替え」のレクリエーションを紹介します。

【テーマ付きしりとりゲーム】

やり方

普通のしりとりでは飽きてしまう方も多いので、テーマを決めてしりとりをしていきます。 
例えば、テーマを「食べ物」にしばることで「食べ物」だけではなく「それに続く言葉」も考えなければいけないので、頭をたくさん働かせることができます。

食べ物しりとり

【ホワイトボードで文字の並び替えクイズ】

やり方

ホワイトボードにひらがなもしくはカタカナで単語を書きます。
たとえば、正解が「あいす」であれば「いすあ」と文字を並べ替えてホワイトボードに書きだします。答えが出ない場合は「冷たい食べ物」など、ヒントを与えましょう。
文字数は3文字からスタートし徐々に増やしたり、2つの単語を組み合わせたり、利用者に合わせて少しずつ難しくしていきます。

文字の並び替えクイズ

その効果

高齢者が脳を使って楽しむ活動は脳の働きを活性化させるだけではなく、認知症の症状を遅らせることや予防の効果もあると言われています。
ゲームを通じて考えたり、次はどの手が良いか判断したり、対戦相手に挑戦するというプロセスは特に脳の活性化に良い刺激になることが分かっています。

体操など体を動かすレクリエーション

体を動かすレクリエーションは、利用者の筋力を保つ方法として取り入れられています。
体を動かすレクリエーションには、
・体操
・ダンス
・ボーリング
・風船バレー
・輪投げ
・ボール運び
・ペットボトル立てゲーム

などがあります。
そのなかで「ボーリング」と「ペットボトル立てゲーム」のレクリエーションを紹介します。

【ペットボトルボーリング】 

やり方

普通のボーリングはおこなえないのでペットボトルを利用していきます。

名前の通り、ピンの代わりにペットボトルを10本用意します。
少し重さを出すために水を50mlくらい入れておくといいでしょう。
ボールは利用者が持ちやすいようなビーチボール、またはスポンジのような柔らかい素材でできているものを用意します。

転んでしまう可能性があるので椅子に座って投げてもらいましょう。
ピンと椅子の距離は1.5m~2mくらい。
ピンに点数を付けてもいいかもしれません。点数を数えたりすることでさらに頭を使います。

ペットボトルボーリング

【足を使うペットボトル立てゲーム】

やり方

椅子に座った状態で、横に倒したペットボトルを足で立たせます。
あらかじめペットボトルの中には水をいれておき、立たせやすくしておきましょう。ペットボトルは水の量が多いほど立ちやすくなります。

利用者が簡単に成功しているか苦戦しているかによって、水の量を調整していきましょう。
個人だけでなく、チーム戦など大勢の利用者で競いながら楽しむことができるゲームです。
足を使ってペットボトルを立てることで、足の筋肉だけでなくお腹の筋肉も使うことができます。

ペットボトル立てゲーム

その効果

人には「身体を動かしたい」という身体的な欲求があると言われています。
年齢と共に思うように身体が動かしにくくなった場合や車いす生活になった場合でも同様に、身体を動かすことは心身機能のリフレッシュにつながります。
また、無理のない範囲で身体を動かすことは身体機能の維持や回復、寝たきりの予防にも効果があります。
昼間に身体を動かすことで夜の睡眠にも良い効果をもたらし、ひいては生活リズムを整えることにも役立つと言われています。

手芸や工作など手や指先を使うレクリエーション

手や指先を使うと脳に刺激が与えられるため活性化に繋がると言われています。
手を使うレクリエーションには、
・料理
・書道
・ラワーアレンジメント
・陶芸

などがあります。

指先を使うレクリエーションには、
・折り紙
・ぬり絵
・裁縫
・編み物

などがあります。

そのなかでぬりえを基にした簡単な「ちぎり絵」と指先で編める「アクリルたわし」をご紹介します。

【ちぎり絵】

やり方

ちぎり絵というと、土台のイラストを作るのが大変だと思う方もいるのではないでしょうか。しかし、今回は土台となるイラストに「ぬり絵」を利用して貼り絵をしていきます。ちぎり絵の基となるぬり絵のイラストは、インターネットなどでフリー素材のぬり絵台紙を探します。

季節のイベントに合ったイラストを探し、コピーしておきましょう。
折り紙とのりを用意し、利用者に好きなようにちぎってもらい台紙のぬり絵の枠に沿って自由に貼ってもらいます。
折り紙を指でちぎって貼ることで、指先をたくさん使うため脳に刺激を与えることができます。

ちぎり絵

【指編みで作るアクリルたわし】

やり方

指編みで作るアクリルたわしは、編み図などは必要なく編み物初心者の方でも作成することができます。
用意する物は「アクリル毛糸」と「はさみ」の2つです。毛糸は少し太めの物を用意しましょう。

(1)糸端を約5cm残して輪を作り、毛糸本体側の糸を作っている輪にくぐらせ、糸を引いてループを作ります。

(2)作ったループを左手の親指にかけ、人差し指の前を通り中指の後ろ、薬指の前と交互に糸をかけます。

(3)小指までかけたら、続けて薬指の後ろ中指の前と交互に糸をかけます。

(4)人差し指まで戻ってきたら、糸を手のひらに渡し小指側に持っていきます。

(5)親指と人差し指の間の糸を持ち上げ、人差し指をくぐらせます。

(6)中指、薬指、小指の順番で指にかかっている糸を持ち上げ、小指側に渡した糸の下を通してそれぞれの指をくぐらせていきます。

(7)これで1段目が編めました。

(8)2段目は、小指側にある編糸を手の甲側から手のひら側に回し、(4)の状態にします。
そして(5)~(6)と同様に指をくぐらせ編んでいきます。

(9)3段目以降は2段目と同様に繰り返し編んでいきます。

(10)50段ほど編めたら、編糸の糸端を20cm ~30cmほど残してカットしましょう。

(11)カットした糸端を手の甲側へ回し、人差し指にかかっている糸の下から糸端を通します。

(12)中指、薬指、小指も順番に人差し指と同様に糸を通していきます。

(13)小指まで糸を通し終えたら、指にかかっている糸をそっと外します。
そして糸端を引っ張り、玉結びをして口を閉じます。

(14)親指にかけていたループも外してほどいたら、玉結びをして閉じましょう。

(15)糸端のどちらかを2つに割き、分けた糸端側から編んだ部分をぐるぐると巻きます。

(16)端まで巻いたら、割いていない糸端を本体部分に結び、糸端を本体の中に入れ込みます。2つに分けた糸端は、編終わりの位置で2重に結びます。

(17)糸端はフックにかけられるように輪っかを作り、2重に結んだらいらない糸端ははさみで切り、完成です。

指編みでアクリルたわし

その効果

手芸や料理など物を作ったり、貼り絵やおりがみなど手先を使う細かな作業をしたりすることで脳の活性化に効果があります。また、制作に取りかかれば完成した時の達成感を味わうことができるため、アクティブな利用者に人気の高いレクリエーションです。

「生きがいを感じられる時間を持てるようになった」と生きる意欲が高まる利用者も多いため、手芸や工作などのレクリエーションをほとんどのデイサービスで取り入れています。

音楽療法など音を取り入れたレクリエーション

歌や音楽には鎮静的機能や刺激的機能があります。
音を取り入れたレクリエーションには、
・童謡を歌う
・演歌を歌う
・カラオケ
・イントロクイズ

などがあります。

歌や音楽には、気分が沈んだときには明るい音楽を聴いて情緒を安定させるなど、感情をコントロールしてくれる作用があります。
そのなかで簡単に「カラオケ」についてのレクリエーションをご紹介します。

【カラオケレクリエーション】

やり方

準備するものは、歌詞カード、カラオケ音源や歌の入ったCDなどです。
歌詞カードに関しては、有名な曲であれば歌詞はインターネットで載っているので、文字を大きくするなど利用者が見やすいように作成しましょう。

歌詞を見ながら歌ってもらってもらうのもいいですが、何回か歌った後に、歌詞の一部を空にしたカードを渡して、記憶力ゲームをしてみても盛り上がります。
誰もが知っている歌なら多くの方が参加できますし、カラオケ設備などがあれば使ってみるとさらに盛り上がるでしょう。
※歌詞などには著作権など関わることがありますので注意してください。

カラオケレクリエーション

その効果

音を取り入れたレクリエーションの大きな目的は「気晴らし」「楽しみ」が挙げられます。
音楽を聴くと心動かされるという人は多く、昔懐かしい曲が流れるとその時代を思い出すということは誰しも経験したことがあるはず。

その当時を振り返り昔話に花を咲かせたり、音楽に合わせて一緒に歌ったり、自分の歌声を披露して拍手をもらうという音楽を通じた経験は、脳を活性化させストレスを発散することができます。

また数人の利用者とおこなうことで、楽しみやあの頃の思い出を共有できるというだけでも十分リフレッシュ効果がありますが、同時に歌う時に空気を胸いっぱいに吸い込むことで心肺機能の活性化や維持に繋がります。そして、安眠効果もあるともいわれています。

季節のイベントや外出などのレクリエーション

季節のイベントは施設によって「春はお花見」「夏は七夕祭り」「秋は紅葉狩り」「冬はクリスマス会」など、通常のデイサービスプログラムとは異なる特別行事を提供していることがほとんどです。

また、外食や喫茶店でコーヒーを飲むといった外出レクのプログラムが組まれている施設もあります。(外出レクの際に必要な施設の入場料や外食の費用は、基本的に入居者の実費負担) 
今回は、季節のイベントのなかで「節分」に関しての簡単なレクリエーションをご紹介します。

【節分のレクリエーション】

やり方

節分であっても豆をまけない施設もあると思います。
その場合は、豆の代わりに豆に見立てたもので代用しましょう。

~豆づくり~
利用者には、豆の代わりに新聞紙を丸めてもらい、小さいボールを作ってもらいます。(1人10個程度)

~鬼のお面作り~
インターネットなどで鬼のぬりえのフリー素材を探しコピーします。
利用者に好きなように色を塗ってもらい、できたものを画用紙などの厚い紙に貼り、形に切り取ってお面を作ります。
お面の耳あたりに穴をあけてゴムを通すと完成です。

職員にお面をつけて鬼役をしてもらい、豆の代わりに作った新聞紙ボールをまいて鬼退治をし、無病息災を祈りましょう。
ボールを丸めたり色を塗ったりすることで手先を使う作業が増えます。
節分の気分を味わってもらうことが大切です。

鬼の面、豆をまかれている面をつけた介護職員

その効果

入院生活を長くしていた方や在宅で一人過ごすことが多くなった方は、月日や季節の移り変わりに疎くなる傾向があります。こういった特別な1日を定期的に用意することで四季を感じることができ、生活にメリハリが生まれます。

また、日ごろはデイサービスへの参加意欲を保ちにくい人であっても、行事は楽しみにしていて必ず参加することも少なくありません。意欲的に参加できる環境であるからこそ新しい興味が生まれたり、新しい人間関係が広がったりという効果が期待できます。

また、外出レクを行う目的として引きこもりの防止や生活意欲の向上、ストレス解消などがあげられます。普段は施設の中で過ごすことが多い入居者にとって、外出することにはさまざまな効果があります。

要介護状態ではない方は、外に出ることで足腰を鍛え、健康の維持・増進を図ることができ、要介護状態の予防に繋がります。また数人で外出することにより、孤独感を軽減させることも可能です。
外出レクが介護予防や認知症予防に繋がるという点は、利用者にとって大きなメリットと言えるでしょう。

紹介したレクリエーション以外にも、幼稚園の園児など子どもたちと交流し触れ合う機会を設けている施設、また犬や猫などのアニマルセラピーを行う施設などもあります。

レクリエーションを行う際の注意点

これまで紹介してきたレクリエーションにおいて注意しなければならないポイントを
ご紹介します。

安全に配慮する

いきなり体を動かすと、事故やケガの基になりとても危険です。
利用者には、レクリエーションをおこなう前に準備体操をしっかりとおこなってもらいましょう。また参加する利用者に対して、進行や見守りを行う介護職員が不足するケースも考えられますので、広い視野をもっておこなってください。
椅子に座った状態でできるレクリエーションを導入するなど、安全対策をしっかりと整えておきましょう。

レクリエーションのレベルを考える

認知症でも大人の意識は残っています。
あまりにも子どもっぽいゲームでは、馬鹿にされているように感じてしまい、自尊心を傷つけてしまうこともあります。
レベルを調節できるのであれば、いくつかのレベルを準備しておき簡単な物からスタートし回答の速度などによってレベルを上げていきましょう。

無理強いをしない

本人がやりたくないと感じているときは、本人の意思を尊重することが大切です。
参加するように求めすぎると、ストレスを感じるようになり、レクリエーションの場から遠ざかる原因にも繋がってしまいます。

まとめ

デイサービスで提供されるレクリエーション活動の例、そしてその効果について紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。
レクリエーションの提供方法は施設によって異なり、1日のプログラムとして組み込んでいる施設もあれば、デイサービスで何をして過ごすかは利用者主体で決めてもらう施設もあります。
利用者主体の場合、職員はあくまでそのお手伝いをすることになるため、レクリエーションを考えることは少ないかもしれません。施設でプログラムを組んでいる方など、レクリエーションの案に困っている方はぜひ参考にしてみてください。

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