「施設介護」と「在宅介護」のメリット・デメリットを紹介

更新日:2021年02月04日

公開日:2020年04月17日

「施設介護」と「在宅介護」のメリット・デメリットを紹介

家族が要介護状態になったら…

家族が要介護状態になったら、あなたはどうしますか?
介護をするにあたって、おそらく迷うことがあります。
それは、「施設介護」と「在宅介護」、どちらを選択するかという問題です。
正直、どちらも一長一短で、良い部分と悪い部分があります。要介護度や経済状況など、あらゆる要素を考慮して、より良い選択ができるように、それぞれのメリット・デメリットを知っていきましょう。

施設介護のメリット・デメリット

メリット1 家族の負担が軽減される
施設介護の良い部分は、何と言っても家族の負担が減らせることです。
常にプロの方が見守ってくれているので、気持ち的にも安心できます。介護度の変化、急な容態悪化に、介護の知識があまりない家族では、対応しきれない可能性があります。介護施設で働く人たちは、その道のプロなので、緊急時のノウハウも心得ているはずです。施設に入所させた方が家族の負担は少なくなることは間違いありません。

メリット2 本人が人とコミュニケーションが取れる
施設介護を受けると、本人の家族以外の人と触れ合う機会が増えます。同居者との会話やレクリエーションなどを通して、常に脳に刺激を与えることになり、認知症の予防・改善にも効果があります。

デメリット1 お金がかかる
家族の精神的負担は減らせますが、経済的負担は大きくなることが多いです。要介護者のことを想って、より良い環境の施設を選べば選ぶほど、家計を圧迫することになります。ただし、一定の金額を払えば、食事・入浴・排泄介助など一通りのサービスを受けられることになるので、将来的なお金の見通しは立てやすいという特徴もあります。

デメリット2 集団生活がストレスになる場合がある
メリットとして、人との触れ合いが増えることが挙げられますが、逆にそれがストレスになる場合があります。これに関しては本人の性格によるところではあります。また、慣れない施設でずっと暮らすことも、長年自宅で暮らしてきた人からすると、苦痛になることがあります。

在宅介護のメリット・デメリット

メリット1 介護の自由度が高い
在宅介護には施設介護にない、自由があります。家族にしか分からない、本人のパーソナルな部分を考慮した介護をすることができます。時間的に余裕のある方であれば、要介護状態になったあとも、頻繁に会えるのはとっても嬉しいことですよね。

メリット2 必要なサービスを選択できる
在宅介護は、必要な部分だけプロに頼ることができます。ホームヘルパーによる訪問介護や日帰りで施設を利用するデイサービスを要所で利用することになります。一日を通して、トータル的に介護をしてくれる施設介護に比べて、サービス選択の自由度が高いのがメリットです。これにより、介護にかかる費用は施設介護に比べて安く済みます。

デメリット1 介護者の時間的拘束・精神的負担が大きい
在宅介護は、介護できるだけの時間的余裕がある人、そして、介護による精神的負担に耐えられる人がいなくてはいけません。家族が介護をする場合、人によってはものすごい責任を感じてしまうこともあります。それを全部受け入れていると、心身ともに疲弊しきってしまいます。部分的にショートステイやデイサービスを利用したとしても、夜間の介護は自分だけでやらなくてはいけません。施設介護よりは間違いなく、時間的・精神的に負担が大きくなります。

デメリット2 不足の事態に対応できない
介護をしていくうえで、どうしても素人ではカバーできない部分があります。病状の悪化なども考えられますが、それ以外にも周りへの迷惑も考慮しなくてはいけません。特に認知症の症状が進んでいる場合、家族の方が常に目を離せないといった状態にもなりかねません。

多面的に見て、判断していきましょう

「施設介護」と「在宅介護」の大きな差は、負担をかける場所をどの部分にするか、ということです。家族側から見たら、「施設介護」は経済的負担が大きくなり、精神的・肉体的負担は軽減されます。逆に、介護を受ける本人からしたら、「施設介護」の方が自宅で介護を受けるより精神的負担は大きくなることが多いです。
どこの部分を一番考慮するか、それぞれ多面的に見て判断をするようにしましょう。

※掲載情報は公開日あるいは2021年02月04日時点のものです。制度・法の改定や改正などにより最新のものでない可能性があります。

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