教育係は必見!新人介護職員の指導で気をつけたい5つのポイント

公開日:2020年09月15日

更新日:2020年11月06日

教育担当者は必見!新人介護職員の指導 気をつけたいポイント

ベテラン介護職員の皆さん、新人・未経験の介護職員の指導に悩まれることはありませんか?
介護職員の早期退職を防ぐためにも、初めの教育は非常に大切になります。
これは教育担当にとっては責任の重い仕事ですよね。
初めて新人の教育係に任命された方は、特に緊張やプレッシャーが大きいのではないでしょうか?
 
本コラムでは、新人・未経験介護士を教育するにあたって、どのような点に気をつけながら教育・指導を行えばいいのかをお伝えしていきます。

新人介護士の教育・研修内容

新人介護職員の研修(OJT)には決まったルールはありません。
施設によってやり方はさまざまで、教育担当のやり方に任せているところもあれば、独自のマニュアルや研修教材が用意されているところもあるでしょう。
 
基本的には下記のような内容の研修を行います。

  • 1日の流れと具体的な業務内容
  • 介護技術
  • 介護記録の書き方
  • 介護保険制度や介護業界の基礎知識
  • 事業所の理念・方針について

これらは”ただ教えればよい”というわけではなく、新人職員一人ひとりの能力や適性を見ながら研修を進めていくことが非常に大切です。
新人が一人前の介護職員に成長できるかどうかは教育・指導にかかっていると言っても過言ではありません。

教育担当が繰り返し伝えるべきこと

新人介護士に伝えたいこと

介護技術や日常業務をスピーディーに行えるよう指導することはもちろん重要ですが、それ以上に教育係が繰り返し丁寧に伝えていくべきことがあります。
 
それは、次の4つのことです。
 
介護職の心構え
接遇マナーの大切さ
介護事故防止の重要性
どんな介護職員を目指してほしいか
 
ひとつずつ見ていきましょう。

◆介護職の心構え

介護の仕事は利用者の快適な暮らしをサポートするサービス業。
利用者の命を預かる責任の重い仕事です。
質の高いサービスを提供するために、利用者の方と信頼関係を築いていくことが大切です。

・利用者の尊厳を守る
・利用者と向き合う

といった介護職としての心構えを持っておかなければいけません。
 
日々慌ただしく業務に追われるなかで、つい忘れてしまいがちになる介護職の基本の心構え。繰り返し丁寧に伝えていきましょう。
そして何より、よいお手本となるように、教育係は常に態度や行動で示してあげてください。

◆接遇マナーの大切さ

介護職の心構えともつながりますが、介護職員は何よりもまず基本の接遇マナーを身につける必要があるでしょう。
 
基本の接遇マナー5原則
1.挨拶
2.身だしなみ
3.言葉遣い
4.表情
5.態度
 

常に明るく笑顔でいることを心がける」「自分から元気よく挨拶をする」といった基本的なこと、利用者の話を聞く「傾聴」や「気遣い」も重要な接遇です。
 
接遇に正解はなく、一日二日ですぐに身につくものでもありません。
だからこそはじめの指導はとても肝心です。
常に利用者の立場を想像し、思いやりの心を持ってサービスを提供する」ことの大切さを伝えていきましょう。
 
<接遇マナーをもっと詳しく!>
■コラム「介護職に大切な接遇マナーを身につけて、利用者に愛されるスタッフに!」

◆介護事故防止の重要性

多くの介護現場では転倒や誤嚥、介助中の事故など、介護事故が発生しています。
職員の知識の未熟さによる事故というのも少なからず起こってしまっています。
 
介護事故を100%防ぐことは難しいですが、事前の準備と対応で事故の発生を最小限に抑えることは可能です。それがリスクマネジメント。
新人職員にはこのリスクマネジメントの重要性を説くことが大切です。
 
事故防止のために行っている施設の取り組みや、施設内で起こった事故の事例、事故が起こった場合の対応方法を必ず共有しておきます。
そして気になることや疑問点などがあれば、些細なことでも「報・連・相」を徹底するように指導しましょう。
 
また新人職員が業務に慣れるまでは、教育係が必ず付き添って確認しながら業務を行うことが重要です。
不安な状態で、新人職員1人に業務を任せることのないようにしましょう。

<あわせて読みたい!>
■コラム「介護の事故報告書を書く目的、書き方のポイントを解説!」

◆どんな介護職員を目指してほしいか

教育係は、事業所の理念や方針を踏まえて「求められる職員像」を明確に提示しましょう。
ただ理念や方針を繰り返し伝えるだけでなく、職員の経験や能力に応じて「いつまでに~をできるようにしよう」「ここからは〇〇に関する知識をつけていこう」といった具体的な内容で伝えることが効果的です。
 
求めている職員像を明確に提示することで、何のためにその技術・知識を習得しなければならないのかという目的や働くうえでの価値観が具体化され、新人職員の主体性も促すことができるでしょう。
 

教育係は新人職員の気持ちを理解しよう

こんな悩みを抱えています 新人介護職員が抱えている悩み

新人、特に介護職未経験の職員は、慣れない環境のなかで色々な悩みや不安を抱えながら仕事しています。
あなたが新人だった頃もおそらくそうだったのではないでしょうか?
 
早期退職を防ぐためにも、教育係は常に新人介護職員の気持ちを理解することを心がけてください。
新人職員が楽しくやりがいを持って仕事をできるようにしてあげることも教育係の重要な仕事です。

新人の悩み・不安1|人によって言っていることが違う!

教育係のA先輩に教えてもらったやり方で業務を進めていたら、B先輩に「そんなやり方してたらいつまで経っても終わらないよ?」と注意を受けた。

えー?教えてもらった通りにやっただけなのに・・・。
 
一体誰の言うことを聞けばいいの?

先輩職員は何気なく言っただけかもしれませんが、新人からすると「なんて理不尽なんだ」と感じてしまいますね。
こんなことが続けば「この人(教育係)の言うことを聞いても注意される」と認識され、信頼関係が築けなくなってしまいます。

こういったことが頻繁に起こっている場合には「新人への指示・指導は教育担当から」と指示系統を決めておくようにすることをおすすめします。

他の職員がやり方に疑問を感じたりした場合は、(緊急時でなければ)新人職員に直接注意したり咎めたりせず、教育係に伝達し確認をとるように決めておきます。
そうすることで、新人職員も戸惑うことなく業務を進めることができます。

新人の悩み・不安2|先輩が忙しそうなので声をかけられない・・・

わからないことがある時や、作業が終わって次に何をしたらいいかわからない時、先輩に指示を仰ぎたいけれど忙しそうだから声をかけられない・・・。

でも何もせずに突っ立っていたら、他の先輩から「あの子何してるんだろう?」と思われてしまう。
 
先輩、早く気づいてください!!!

忙しそうに働く先輩に、後輩は遠慮してなかなか声をかけられないものです。
もし今、新人職員があまり話しかけてこないと感じるなら、職場や職員の空気に萎縮して声をかけづらくなっているのかもしれません。
なるべく話しかけやすい雰囲気をこちらから作ってあげるようにしてください。
 
また声をかけづらい上司の特徴として下記のようなことが挙げられます。
・表情が険しい、無表情
・動作が早く、隙がない
・目が合わない
・愚痴や文句をよく言っている
・人の意見を聞かない、否定する

 
思い当たる節はないでしょうか?
新人は本当によく職場の上司や人間関係、環境をよく見ています。
 
・自分から積極的に話しかける
・明るい和やかな表情で過ごす

など、新人が萎縮せずに話しかけられる空気づくりをしていきましょう。

新人の悩み・不安3|とにかくやってみてと言われてもできません!

人が足りないため、一度軽く教えてもらっただけの介助業務をすぐにやるように指示される。

でも1人でやったことがないのでうまくできないし、できなかったら「この間教えたよね?」と嫌みっぽく言われて辛い。
利用者さんにも負担をかけてしまって心苦しい。
 
もう少し時間をかけて教育してほしい・・・。

どこも人手不足の介護現場。じっくり時間をかけて教えることも正直難しいというのもわかります。
しかし、新人がよく理解せず不安な状態のままで業務を行うことは決していいことではありません。
職員の自信喪失や離職、また介護事故につながってしまう可能性も。

時間はかかるかもしれませんが、業務に慣れるまではサポート・チェック・フィードバックをしっかりとしてあげることが非常に大切です。

新人介護職員を指導するときの5つのポイント

新人介護職員を指導するときの5つのポイント

さて、実際に新人教育を行うにあたってどのようなことを意識すればいいのでしょうか。
指導者が持っておきたい考え方を下記の5つにまとめました。
 
◆手本を見せて、同じようにやってもらう
◆人前で叱らない
◆できる部分は褒めて伸ばす
◆一度でできて当たり前と思わない
◆スキルチェックシートの活用

 
これらのポイントについてお伝えしていきます。

ポイント1|手本を見せて、同じようにやってもらう

口頭で指示を出していきなり実践させるのではなく、まずは手本を示すことです。
上司からすると「やってみたほうが早い」「自分で考えることが大切」という言い分かもしれませんが、新人からすると「どうしたらいいかわからない」「失敗するのが怖い」という感情が働き、何もできなくなってしまいます。

人材育成においては、まずは手本を見せてあげること
次に具体的に細かいポイントを伝え、やってみてもらいます。
できている部分は褒め、できていない部分はフィードバックをします。

これを繰り返して経験を積んでいくことによって、スキルと共に自信がつき、次第に自身で考え判断することができる介護士に成長していくでしょう。

ポイント2|人前で叱らない

教育するなかで、ときには叱らなければいけない場面が出てくるかもしれません。
ただし叱り方には注意が必要です。

まずは「場所」と「タイミング」。
叱る場所は、できるだけ人目につかない場所を選びましょう。また、周りに聞こえるような大声で叱るのもNGです。
タイミングは、ことが起こったそのときです。
時間が経つほど記憶は薄れていきます。相手がしっかり状況を理解できるタイミングで伝えましょう。

そして叱る前に、相手への事実確認と話を聞くことを欠かさないでください。
そうでないと叱られている側は「一方的に理不尽な怒られ方をしている」と感じてしまう可能性があります。
まずはヒアリングを行い、感情的に叱ることのないようにしましょう。

さらに叱るだけでなく、「どうすれば良かったのか」「今後はこうしよう」と必ず具体的な改善策を提示する(もしくは一緒に考える)ことが大切です。
「叱られた」という嫌な気持ちだけが残ってしまわないように、また前向きに仕事に取り組めるように、叱った後のフォローを忘れないようにしてください。

ポイント3|できる部分は褒めて自信をつけてあげる

新人育成には「褒めること」がとても重要です。
不安を抱えながら仕事をしているなかで、上司に一つでも褒めてもらえることがあればやる気もわきますし自信にもつながるのではないでしょうか?

褒めるときは、頑張っていることや成長している点を具体的に伝えて褒めましょう。
そうすると新人は「自分のことを見てくれている」と感じてやる気が向上し、さらなる成長につながるでしょう。

過度に褒めすぎたりおだてる必要はありませんが、「いいな」と感じた部分は言葉にして伝え、しっかりと評価してあげてください。

ポイント4|一回でできて当たり前と思わない

一度教えたからといって、すぐにできるようになるわけではないということを理解しておきましょう。

入職したばかりの新人は、覚えることだらけです。
施設のルールや利用者さんの情報、介助技術や知識・・・これらの膨大な情報を一度に詰め込まれても処理できなくて当然です。

やる気が感じられないのはまた別問題ですが、仕事を覚えようと一生懸命取り組んでいる職員に対しては、たとえ一回教えたことができなくても叱ったりするのは逆効果。失敗を恐れて萎縮するようになってしまいます。

できるようになるまで根気よく「見守る」「教え方を変えてみる」など指導者側の配慮が必要です。

ポイント5|スキルチェックシートを活用する

介護職員に必要となる介護技術などをリスト化し、できること・できないことを可視化しましょう。

新人が自分自身で日々の上達をチェックできる状況を作ることで、本人の成長意欲を高めます。
さらに教育係が定期的にチェックし指導することで知識・技術の向上を図ります。

チェックシートの内容は身体介護技術や日常業務のスキルに加えて、コミュニケーション力や接遇マナー、リスクマネジメントに関する項目などもリスト化することをおすすめします。

一覧にすることで、個人の上達レベルや得意・不得意な分野が把握できるようになるため、研修内容を再考したりフィードバックもしやすくなります

まとめ

教育担当に慣れないうちは、新人スタッフが何に困っているかわからなかったり、自分の業務もあるなかで指導をしなければいけなかったりと、戸惑うことも多々あるかと思います。
しかし、新人職員はそれ以上に多くの不安を抱えながら慣れない環境で頑張ろうとしているのです。

自分が教育担当をした新人が立派な介護職員に成長することは、あなたにとっても大きな喜びや達成感につながるでしょう。
ぜひ一人ひとりの職員としっかりコミュニケーションをとりながら、彼らが立派な介護士になれるよう指導してください。応援しています!

「リーダー職や新人指導の経験を積みたい!」転職ならカイゴWORKERへ!

リーダーを目指したい!
新人教育の経験を積みたい!

キャリアアップのための転職をご希望でしたら、ぜひカイゴWORKERへご相談ください。経験豊富な専任アドバイザーがあなたにぴったりの転職先をご提案いたします!

★アドバイザーに相談する

★まずは求人を見てみる

あなたにあなたにピッタリの求人をご紹介! 求人を紹介してもらう