更新日:2023年04月13日
公開日:2020年12月22日
障がいを抱える方のサポートをする「生活支援員」という職業をご存知でしょうか?
あまり馴染みがないという方も多いかもしれませんが、今、多くの現場で求められている職業になります。
今回は、そんな生活支援員の具体的な仕事内容と、なるための方法についてお伝えしていきます。
身体や精神に障がいを持つ方の生活をサポートする人のことを生活支援員といいます。
障がい者福祉施設などに入所・通所する利用者が快適に自立した生活を送れるようにサポートするのが生活支援員の役割です。
日常生活のサポートに限らず、身体機能や生活能力を向上するための支援や創作・生産活動の支援も行います。
生活支援員は主に、施設利用者の生活に関する相談や援助、健康管理を担当します。
具体的には、
・各種相談
・食事介助
・入浴介助
・排泄介助
・着脱介助
・居室の清掃
・レクリエーションの企画・運営
・外出支援
・夜間の見守り
・記録作成
などを行います。
施設によって業務範囲はさまざまで、相談業務が中心の所もあれば、調理や送迎まで担当する場合もあるでしょう。
また施設によっては夜勤や土日の勤務が求められるケースがあります。
生活支援員は主に障がい者福祉施設や事業所に勤務します。
大きく分けて「暮らしの支援」と「就職の支援」を提供します。
下記の施設(事業所)では生活支援員の配置が義務付けられています。
◆グループホーム
障がいを持った方々が共同生活を送る施設です。
共同生活を送ることで、孤立の防止、生活への不安の軽減、身体・精神状態の安定といった効果も期待できます。
グループホームは、
・職員が介護・援助を行う「介護サービス包括型」
・外部の居宅介護事業所がサービスを行う「外部サービス利用型」
・利用者が単身で生活できる「サテライト型住居」
があります。
なお、外部サービス利用型においては生活支援員の配置は必要ありません。
◆デイサービス
入浴や食事のサービスを提供する日帰りの施設です。
日中の生活援助に加えて、レクリエーションなどを通して社会参加の場を提供します。
◆ショートステイ
普段、在宅介護を受けている方が家庭の事情など何らかの理由で一時的に介護を受けられない場合に、必要な介護や支援を提供する短期入所施設です。
上記が「暮らしの支援」をする場になります。
加えて、次に紹介する就労支援の事業所などでも働くことが可能です。
◆就労移行支援
一般企業への就職を希望する障がい者(65歳未満)を対象とした事業所。
就職に必要な知識・技術を習得するための支援をします。
個別に作成された支援計画をもとに、相談に乗りながら就職準備を進めていきます。
◆就労継続支援
就労継続支援は、一般企業への就職が難しい方に働く場や生産活動の機会を提供し、就労訓練も行います。
生活支援員の主な業務は利用者の健康管理や相談業務などです。
就労継続支援にはA型とB型があります。
A型:
雇用契約を結んで就労できる方が対象。契約を結んで就労の機会を提供します。
B型:
雇用契約に基づく就労が難しい方が対象。契約を結ばずに就労の機会・生産活動の場を提供します。
このように、就労支援事業所の主な提供サービスは
①相談・助言
②日常生活の援助
③職業指導・就労支援・作業指導
になりますが、生活指導員は多くの場合において①相談・助言、②日常生活の援助を担当します。
③の職業指導や就労支援に関しては、別途、配置が義務付けられている職業指導員や就労支援員が担当するケースが多いでしょう。
生活支援員になるために必須とされている要件はありませんが、障がいを持つ方の介護・支援を行う仕事であるため、介護・福祉に関する知識や介護経験のある方が望ましいでしょう。
実際に、職員の約半数は大卒で、社会福祉系を専攻していた人が多い傾向にあります。
歓迎される資格としては
・社会福祉士
・精神保健福祉士
・介護福祉士
資格です。
上記いずれかの資格を所持していることが応募条件となっている事業所もあります。
送迎や訪問業務のために、多くの求人で普通自動車免許が必須とされていることも多いでしょう。
また、公的機関へ就職する場合は、地方公務員の試験に合格することが前提となります。
一般の転職サイトや介護・福祉系の転職サービスなどを利用して求人を探すことができます。
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生活支援員には、障がい者の人件・尊厳を守ること、福祉の心を持って利用者に接することが求められます。
利用者との信頼関係を構築していくことが何よりも重要です。
そのためには、コミュニケーション能力があり、しっかりと利用者の声を傾聴できる人が向いているでしょう。
利用者一人ひとりの気持ちに寄り添い、何を求めているのかを理解しようとする姿勢がとても大切です。
また、無資格・未経験から始められる仕事ではありますが、入職後の自己研鑽は必要です。
さまざまな事態に対応できるように、知識や技術を身につけながら、常に問題意識と成長意欲を持って仕事に取り組める人が望ましいでしょう。
生活支援員の仕事は、利用者が自立に向かうためのサポートができるやりがいの大きな職業です。
ニーズの多様化が進み、業界としては人手不足が続いています。
入職の機会は比較的多いため、生活支援員の仕事に興味を持ち「やってみようかな?」とお考えの方はぜひ前向きにチャレンジしていただければと思います。
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