認知症介助士を解説!超高齢化社会のなかで誰もが役立てられる資格

更新日:2023年04月13日

公開日:2021年02月01日

認知症介護の入口となる資格 認知症介助士

認知症介助士という資格があります。

認知症に関する専門資格は他にもいくつかありますが、この認知症介助士資格はどういった特色を持つのでしょうか。

本コラムでは、認知症介助士資格の
■内容
■資格取得のメリット
■取得方法
■費用

などをわかりやすく解説していきます。

認知症介助士ってどんな資格?

認知症介助士とは

認知症介助士という資格は、認知症について正しく理解し、様々なシチュエーションで適切な対応ができるようになることを目的として創設された資格です。
2014年にスタートした民間資格で、公益財団法人 日本ケアフィット共育機構が主催しています。

介護従事者だけでなく誰もが受講でき、この高齢化社会の日本において必ず役立てられる資格です。

認知症介助士資格で身につく内容

認知症介助士資格で身につく内容を公式テキストの項目をもとに紹介します。
試験に合格すれば、これらの内容がしっかりと理解できているということになります。

・認知症介助士の基本理念
・高齢社会の理解
・認知症の基礎知識
・認知症の人への介助
・認知症の予防
・関連法規および制度


認知症の症状を正しく理解したうえで、具体的なコミュニケーション方法を知ることができます。

また、テキストにはよく起こりうる事例への的確なアドバイスや、認知症の人を支える家族の体験談などが掲載されており、実生活で役立てられる内容になっています。

認知症介助士資格を取得するメリット

この資格は、認知症の症状や、認知症の方への対応方法など基本的な知識を身につけていることの証明になります。
資格を取得することで、実際に認知症の方と対峙したときに、正しい知識の下に適切な判断・対応ができるようになるでしょう。

具体的には、ご家族の方の介護や、地域に住む方との関わりの中で生かすことができます。
また企業においては従業員が団体で受講するケースもあり、認知症の方々に寄り添いながらより良いサービス提供することに役立てられています。

認知症介助士を取得したからといって「転職に有利」「給料が上がる」というようなメリットはありませんが、高齢者の方と関わる職業の方は、職場でも役立てられますし、もちろん履歴書に書いて資格としてアピールもできます

介護従事者であれば、特にグループホームなど認知症の利用者が多い施設では必ず活かすことができるでしょう。

こんな方におすすめ

認知症介助士は、例えば次のような方におすすめです。

・ご家族や知り合いに認知症の方がいる
・職場で認知症の方と関わる

認知症介助士は、いくつかある認知症資格の中では優しい内容になっています。
認知症対応の入口として、基礎知識を身につけたい方に大変おすすめです。

他の認知症資格は介護職をターゲットにしたものが多いですが、認知症介助士の内容は介護の知識があまりない一般の方でも理解できます。
なお、初学者の方にはセミナーの受講が推奨されています。

認知症介助士資格の取得方法

認知症介助士資格の概要

先ほども少し触れましたが、認知症介助士の資格は検定試験を受験し合格することで取得できます。
希望者はセミナーを受講してから試験を受けることもできます。

受験資格
なし。誰でも受講可能です。

試験内容
・30問・選択式試験
・制限時間は40分

合格基準
1問1点の30点満点中、21点以上で合格となります。
合格者には、認定状が送られます。

難易度
合格率は90%。比較的優しい内容といえるでしょう。

費用
受験料:3,300円(税込)

必ずかかる費用は、検定試験の受験料です。

なお、セミナー参加希望の方は下記料金(受験料含む)となります。
・テキストがある方:19,800円(税込)
・テキストがない方:16,500円(税込)


受験方法
受験方法は4通りです。
検定試験のみを受けるコースが3種類
 ・共育センター(東京・大阪)で受けるマークシート試験
 ・全国のCBTセンターで受けるCBT方式(※1)
 ・自宅(インターネット環境がある場所)で受けるIBT方式(※2)
と、セミナーを受講と試験がセットになったコースがあります。

(※1) CBT方式
会場に設置されたパソコンを使って行う試験です。
マウスで選択肢をクリックする程度のPCスキルがあれば受験できます。

(※2) IBT方式
インターネット経由で行う試験です。
場所、時間は問わず、いつどこでも受験可能です。

認知症介助士の学習方法

認知症介助士の学習方法

認知症介助士資格の主な学習方法は次の通りです。

1.独学で勉強する
2.通信講座を利用する
3.セミナーを受講する


多くの方が公式テキストや問題集を使用して独学で進めます。
・認知症介助士公認テキスト:3,300円(税込)
・認知症介助士 検定試験対策問題集:2,200円(税込)


出典:認知症介助士 受験対策(テキスト・問題集販売)

ただ独学が苦手という方は、通信講座やセミナーで学習することもできますのでご安心ください。

通信講座は、ユーキャン産業能率大学の講座があります。
どちらも財団に認定されている講座です。
受講料はそれぞれ異なりますのでご注意ください。

<詳しくはこちら>
認知症介助士講座│ユーキャン

認知症介助士│産業能率大学 総合研究所

また財団が開催するセミナーもあります。
認知症に対する理解・ディスカッション・ロールプレイなどをインストラクターが講義で伝えるセミナーです。
所要時間は約4時間で、セミナー後に検定試験を受験します。

4時間のセミナーと聞くと長く感じるかもしれませんが、通常の学習期間は2~3ヶ月の想定ですので、トータルの学習期間は短くて済みます。
忙しく時間があまり取れない方におすすめです。
開催地域は下記にてご確認ください。
<認知症介助士セミナー>

なお会場に行けない場合にはオンラインでもセミナーの受講が可能です。
ただし検定試験はセットになっていないため別途受験が必要になります。ご注意ください。
<認知症介助士オンラインセミナー>

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まとめ

超高齢化社会が加速する日本において、今後もますます認知症の方が増加していくことが予想されます。
ご家族や親しい方が認知症になる、職場に認知症のお客様が来られるというようなケースも珍しいことではありません。

介護従事者にかかわらず、社会全体で認知症に対する理解を深め、当たり前のように誰もが手助けができる世の中になることが望ましいですね。
その入口として、認知症介助士の資格があります。

現在、認知症介護に携わっている方、今後のために知識をつけたいという方は、現場で活かすことができる認知症介助士資格の取得をぜひ検討してみてください。

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