更新日:2021年02月08日
公開日:2021年02月08日
ケアカンファレンスは、より良い介護を提供するために必要な介護職の業務の一つ。
入職したばかりの新人さんにとっては、ケアカンファレンスとは何なのか、どんなことをするのか、全く分からない方も多いのではないでしょうか?
そこで、これからケアカンファレンスに初めて参加するという方のために、ケアカンファレンスとは何か、意義や参加する際のポイントなど詳しく解説したいと思います。
さっそく見ていきましょう。
ケアカンファレンスとは、医療や福祉の現場において行われる会議のことを指します。
よりよい治療や介護を提供するためにスタッフなど関係者が集まり「情報共有」「認識のすり合わせ」「問題解決の検討」などさまざまなことが話されます。
ケアカンファレンスでは、上記以外にも「事例検討」をおこないスタッフが学びや気付きを深められる場を作っています。経験の浅い介護職スタッフにとって、このケアカンファレンスに参加することは知識の向上に繋がるだけではなく、より優れた介護サービスの提供にも繋がる大事な会議です。
ケアカンファレンスは各施設で自発的に行っており、とくに定められたルールや決まり事はありません。そのため、開催頻度は週一回の施設もあれば月一回という施設もあり、勤務している施設や事業所によって異なります。
ケアカンファレンスへのおもな参加者は、スタッフや関係者ですが施設や事業所の方針やカンファレンスの目的によっては、スタッフや関係者全員が参加する場合とそうでない場合があります。
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ケアカンファレンスへの参加で、絶対に忘れてはいけないことがあります。
それは「守秘義務」があるということです。
ケアカンファレンスは開催目的や状況によって、スタッフや関係者だけでなく利用者や家族が同席する場合もあり、多くの個人情報を扱います。そのためスタッフや関係者には、どの場合であっても個人情報に関する厳しい守秘義務が課せられています。
それだけ利用者個人に焦点をあて、具体的な議論がおこなわれる会議であることを覚えておきましょう。
介護現場において、ケアカンファレンスを実施することにどのような意義があるのでしょうか?その意義について見ていきましょう。
介護現場でおこなうケアカンファレンスの意義は以下の3つです。
介護施設には介護職員だけでなく、医師や看護師、リハビリ専門職など多くの方が働き、利用者一人ひとりにかかわっています。
そのため、他職種が集まるケアカンファレンスを実施し、それぞれの職種の視点で問題点に対する解決策や課題などを提案し合うことで相互理解を深めていきます。
相互理解を深めることで、利用者にまつわる事柄を広い視点でとらえることができるようになり、より詳しく客観的な情報を得られるようになります。
ケアカンファレンスを週1回または月1回実施するのは、利用者によりよいケアを提供するためです。ケアをおこなう職員によって介助方法が違ってしまうと、介護を受ける利用者を戸惑わせることや事故に繋がってしまう危険性もあります。
そうならないためにもケアカンファレンスをおこない、介護方針のすり合わせや情報共有などをして、ケアの方向性を決定します。
このケアカンファレンスがあることで、常に利用者にとって一番よい方法でケアをおこなうことが可能になります。
ケアカンファレンスは、会議ではあるものの参加することによって新たな視点や気付きを得ることができる場でもあります。とくに、経験の浅いスタッフはケアカンファレンスに参加することで、さまざまな知識や経験を得られるため介護職としての成長に繋がります。
施設によっては、ケアカンファレンスで事例検討をすることもあり、そのときに得た気付きや解決策などを実際のケアに活かしていくことができます。
ただ介護するだけでは、介護サービスの向上は見込めません。自身がおこなっているそのケアに「どのような理由があるのか」「どのような意図があるのか」を考え、理解することが大切です。
ここでは、介護職初心者でケアカンファレンスに参加したことがない方のために、出席する際のポイントをご紹介します。
さっそく見ていきましょう。
ケアカンファレンスに参加する際の3つのポイントは以下です。
介護職員は、日頃から担当している利用者の方々の個性などを理解し、ケアをおこなっているはず。しかし、担当できる人数には限りがあるため担当している利用者から得られる学びや気付きはそれほど多くはありません。
介護職員としてより成長するためには、多くの学びと経験、気付きが重要となります。
より自分を成長させるためには、普段から担当の利用者だけではなく担当以外の方にも気を配り、気になることがあれば記録に残しておくことが大切です。
記録に残しておくことで、ケアカンファレンスに参加した際に「気になることはなかったか」などを聞かれたときに、黙るのではなく発言できるようになります。
ケアカンファレンスの前に、担当している利用者の方を評価しておくことは必須項目です。
担当利用者のカルテを改めて読み、現状やケアの問題点、改善点、課題などを明確にし、ノートなどにまとめておきましょう。
事前にまとめておくことで、現状や今後の改善点などを質問され意見を求められた際、すぐ答えることができ、また自分から議題を提案することも可能になります。
ケアカンファレンスをより有意義なものにするためには、ケアすべきポイントをしっかりと把握し評価しておくことが大切です。
ケアカンファレンスで大事なのは、意見を出し合うことです。
とくに、新人でありがちなのは「他のスタッフの話を黙って聞いてる」ということ。ケアカンファレンスにおいて、意見を自ら発言することは勇気がいるかもしれません。
しかしながら、新人だからこその視点は時にベテランスタッフでは気付きにくい点であることが多いのも事実です。
「新人だから…」と遠慮するのではなく、新人や中堅、ベテラン関係なく思ったことや気付いたことは発言していきましょう。
またここで重要なのは、新人や中堅スタッフが発言しやすい環境をベテランスタッフが作ること、そして発言した内容に対し否定から入らないことです。新人や中堅スタッフが勇気を出して発言しても否定されてしまうと、次の発言に繋がらなくなってしまいます。意見を出し合うことができなければ、ケアカンファレンスの本来の目的を失ってしまうことになります。そうならないためにも、新人・中堅・ベテラン・他職種のスタッフなど関係なく、発言している方の意見に耳を傾けることがとても大切です。
ケアカンファレンスは、利用者に関わる介護関係者で情報共有をして、よりよいケアを提供するために行われます。ケアカンファレンスで気付いたこと発言できるように、担当の利用者の評価だけでなく日頃から担当・担当外の利用者の様子に気を配っておくことが大切です。
またケアカンファレンスに参加することは、学びや気付きを得られるチャンスでもあるため、できるだけ積極的に参加することをおすすめします。
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