介護過程とは?知っておきたい「4つのプロセス」をご紹介!

更新日:2021年04月26日

公開日:2021年04月26日

介護過程とは?知っておきたい4つのプロセス

介護職員初任者研修や介護福祉士実務者研修で習う介護過程という項目。
とくに実務者研修では、初任者研修よりも深く介護過程について学習していきます。

実務者研修の勉強を始めたばかりの方は、介護過程についてこれから習うという方も多いのではないでしょうか?
そこで、そもそも介護過程とは何なのか、介護過程の必要性、そして介護過程をおこなう流れや4つのプロセスについて解説していきたいと思います。
これからどのようなことを習うのか、参考にしてみてください。

介護過程とは

介護過程ってなに?・介護過程の必要性・ケアプランとの違い・介護過程のプロセスについてまとめています!!

介護過程とは、その人らしい暮らしが送れるように問題点の改善・解消を目的とし、どのような介護が必要なのかを考え実践するという道筋のことです。
「アセスメント(情報収集)→計画の立案(作成)→介護の実践→評価」まで、一連の流れを介護過程と呼びます。

介護職はその場の思いつきで「なんとなくケアを提供する」のではなく、プロの介護職として「目的・根拠」を持って科学的に介護ケアを提供しなければなりません。
利用者1人ひとりにどのような介護をおこなっているのか、そのプロセスを記録し振り返ることで利用者の生活の質(QOL)の向上につなげることを目的としています。

介護過程はなぜ必要なの?

介護過程はなぜ必要なのでしょうか?
それは「そのケアが必要な理由」を客観的に示す役割があるからです。
前述したように、介護職は意図的な介護サービスをおこなわなければなりなりません。

しかし、提供されたサービスの内容や提供する理由などの記録がないと、本当にその介護サービスが必要なのかを判断することができません。また、これまでの経過を振り返えることもできません。

そうならないためにも、根拠に基づいたサービス提供をすると同時に、そのプロセスを言語化し記録に残し、専門的に裏付けされた介護サービスを提供していることを示せるようにする「介護過程」が重要なのです。

介護過程の介護計画書とケアプランの違いについて

ケアプランとは「介護サービス計画書」のことで、おもにケアマネージャー(介護支援専門員)が作成する介護の方向性を決める計画書のことです。
ケアプランは「利用者やその家族がより充実した生活を送れるようになるか」ということを考え、利用者にとって必要な介護サービスを組み合わせて作成します。

介護過程での介護計画書は「個別サービス計画書」「通所介護計画書」などと呼ばれているもので、ケアプランとは内容が異なります。
介護過程における介護計画書は、おもに介護職がアセスメントをおこない作成します。
介護計画は、ケアマネージャーが作成したケアプランをもとに、利用者1人ひとりにどのような介護サービスをおこなっていくかを具体的に決めていきます。

介護計画書を作成するにはケアプランが必要となるため、ケアプランは介護過程の一部といえます。

◎ケアプランの作成方法について知りたい方は以下のコラムをチェックしてみて! 
「ケアプランの作成方法とは?作成の流れ・記入例・ポイントもご紹介! 」 

介護過程の流れと4つのプロセス

介護過程の流れと4つのプロセス

介護過程は「アセスメント」→「介護計画の立案」→「実施」→「評価」の4つのプロセスで構成されています。
それぞれのプロセスで、どのようなことをおこなうのかを見ていきましょう。

1.|アセスメント

アセスメントでは、利用者に関する情報を収集・分析して、利用者の課題を明確化させます。
アセスメントをおこなう流れは以下です。
(1)情報収集
(2)情報の分析・解釈・統合・判断
(3)生活課題の明確化


情報収集は、利用者本人や家族から話を聞いたり、利用者の行動や動作、性格などを観察したりします。また他職種やすでに提供しているサービスの担当者がいれば、その方々から話を聞き情報を集めます。
そして集めた情報をもとに、利用者のニーズを明確化していきます。

アセスメントで大事なポイントは以下2つです。
・利用者に対して先入観を持たない
・さまざまな角度からアセスメントをおこなう

アセスメントをおこなう際、項目ごとに誰に聞くのかを先に分けてアセスメントをおこなうことで、スムーズに情報収集をすることが可能です。
また利用者への聞き取りは、時間をかけすぎてしまうと利用者に負担がかかってしまいます。そのため、利用者への聞き取りの際はポイントを押さえて聞き取りをおこない、負担がかからないように配慮することも大切です。

◎アセスメントのコツを知りたい方はこちらのコラムも参考にしてみてください! 
「ケアマネ必見!アセスメントのコツ&アセスメントシートの書き方まとめ」 

2.|介護計画の立案

介護計画の立案、つまり個別サービス計画書を作成します。
アセスメントをおこない見つかった課題を解決するためのプランを立てていきます。
まずは目標設定をおこない、目標を達成するために必要な「ケア内容・方法・頻度・実施の可能性」などを考え、具体化しプログラムを作成していきます。

3.|実施

介護計画の立案で作成したプログラムを実際の現場で実施していきます。
ケアを実施する際のポイントは
・介護計画の内容を常に意識しておくこと
・根拠を明確にしておくこと
の2つです。

介護過程では、これまでの経験や勘で介護ケアをおこなうのではなく「なぜそうするのか?」という根拠を明確にすることを心がけることが大切です。

4.|評価

実践してきた介護ケアの効果について判定し目標をどのくらい達成できているかを評価します。
実践した介護ケアは利用者にどの程度の効果をもたらしたのか、また適切だったのか、目標達成の度合などをチェックしていきます。

評価をおこなった結果、目標を達成できていない場合や新たに課題や問題点が見つかった場合は、介護計画を見直さなければなりません。その場合は、再度アセスメントからおこない介護計画を作成し、介護ケアの質をより高めていきます。

このように、介護過程では「アセスメント」→「介護計画の立案」→「実施」→「評価」の4つのプロセスを一連として繰り返しおこなうことで、利用者らしい生活の実現をサポートしていきます。

介護過程のカリキュラム内容について

実務者研修で学ぶ介護過程のカリキュラム内容について

介護福祉士実務者研修を受講し始めたばかりで、これから介護過程について学習するという方も多いのではないでしょうか?
介護福祉士実務者研修では介護職員初任者研修よりも深く介護過程について勉強していきます。とくに、介護過程Ⅰ・Ⅱ・Ⅲとあるうち、介護過程Ⅲは通信学習であってもスクーリングが必要で、通学しながら学ばなければなりません。

介護福祉士実務者研修は、厚生労働省によって教育内容と到達目標が定められています。
そこで実務者研修のカリキュラムのうち、介護過程Ⅰ・Ⅱ・Ⅲそれぞれどのような内容を学習するのか見ていきましょう。

介護過程Ⅰ・Ⅱの内容

通信学習で学べる「介護過程Ⅰ」「介護過程Ⅱ」の内容と到達目標は以下です。

介護過程Ⅰ

学習時間:20時間

<学習に含めるべき事項>
(1)介護過程の基礎知識
(2)介護過程の展開
(3)介護過程とチームアプローチ

<到達目標>
●介護過程の目的、意義、展開等を理解している。
●介護過程を踏まえ、目標に沿って計画的に介護を行う。
●チームで介護過程を展開するための情報共有の方法、各職種の役割を理解している。

介護過程Ⅱ

学習時間:25時間

<学習に含めるべき事項>
介護過程の展開の実際
(1)利用者の状態(障害、要介護度、医療依存度、居住の場、家族の状況等)について事例を設定し、介護過程を展開させる。
(2)観察のポイント、安全確保・事故防止、家族支援、他機関との連携等についても考察させる。

<到達目標>
●情報収集、アセスメント、介護計画立案、実施、モニタリング、介護計画の見直しを行うことができる。

介護過程Ⅲの内容

介護過程Ⅲはスクーリングでの学習が必須となっています。
介護過程Ⅲの学習内容と到達目標は以下です。

介護過程Ⅲ(スクーリング)

学習時間:45時間

<教育に含むべき事項>
(1)介護過程の展開の実際
●多様な事例を設定し、介護過程を展開させるとともに、知識・技術を総合的に活用した分析力・応用力を評価する。
(2)介護技術の評価
●介護技術の原理原則の修得・実践とともに、知識・技術を総合的に活用した判断力、応用力を評価する。

<到達目標>
●実務者研修課程で学んだ知識・技術を確実に修得し、活用できる。
●知識・技術を総合的に活用し、利用者の心身の状況等に応じて介護過程を展開し、系統的な介護(アセスメント、介護計画立案、実施、モニタリング、介護計画の見直し等)を提供できる。
●介護計画を踏まえ、安全確保・事故防止、家族との連携・支援、他職種、他機関との連携を行うことができる。
●知識・技術を総合的に活用し、利用者の心身の状況等に応じた介護を行うことができる。

※参考:厚生労働省|実務者養成施設の介護過程等の教育内容における留意点について

まとめ

介護過程の必要性やプロセスについて説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。
実務者研修では、介護過程は座学だけでなく介護過程Ⅲのスクーリングでの受講が必須となっているため、しっかりと知識と技術を身につけることが可能です。
介護過程は特別な作業ではなく、介護職が日常的におこなうもの。常にプロセスを意識し介護サービスをおこなうことで、利用者のQOL(生活の質)向上に繋げていくことができるでしょう。

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