放課後等デイサービスで働くには?仕事内容や求められる能力とは

更新日:2021年09月01日

公開日:2021年07月02日

どんな施設?放課後等デイサービス

放課後等デイサービスという施設をご存知でしょうか?
全国的に増加している、障がい児のための通所施設です。

本コラムでは放課後等デイサービスの
・サービス内容
・役割
・仕事内容
・職種
などについてわかりやすく解説していきます。
転職をお考えの方はぜひ参考にしてください。

放課後等デイサービスとは

放課後等デイサービスとは

放課後等デイサービスとは、障がいを持つ児童のための通所支援サービスです。
小学校から高校生までの障がい児が通う学童保育の位置付けで、放課後や休日、夏休み・冬休みなどの長期休暇に利用できます。

役割

放課後等デイサービスの役割について、厚生労働省ガイドラインでは次のような内容が示されています。


◆子どもの最善の利益の保障

学校や家庭とは異なる時間、空間、人、体験等を通じて、個々の子どもの状況に応じた発達支援を行うことで、障がいを持つ子ども達の最善の利益の保障と健全な育成を図る。


◆共生社会の実現に向けた後方支援

放課後児童クラブや児童館等の一般的な子育て支援施策を、専門的な知識・経験に基づきバックアップする「後方支援」としての位置づけを持つ。

必要に応じて放課後児童クラブ等との連携を図り、適切な事業運営を行う。


◆保護者支援

保護者が障がいのある子どもを育てることを社会的に支援する側面もある。

具体的には、
① 子育ての悩み等に対する相談を行う。
② 家庭内での養育等についてペアレント・トレーニング等活用しながら子どもの成長を支える力をつけられるよう支援する。
③ 保護者の時間を保障するために、ケアを一時的に代行する支援を行う。

これらの支援によって保護者が子どもに向き合うゆとりと自信を回復する。

参照:放課後等デイサービスガイドライン│厚生労働省

放課後等デイサービスでは、学校や家庭以外の場で障がいのある子ども達が自分の力でできることを増やせるよう訓練し、自立支援を図ることが大きな目的です。

また学童保育や放課後児童クラブなどに馴染めない障がい児やそのご家族の居場所を作り、サポートする役割も持ちます。

対象者

サービスを利用できるのは、小学生から高校生(6歳~18歳)までの障がいを持つ子どもです。
ただし18歳を過ぎても、引き続き放課後等デイサービスを受けなければその福祉を損なうおそれがあると認められた場合には、最大20歳まで利用を継続できます。

利用定員は10名以上とされています。

放課後等デイサービスのサービス内容

放課後等デイサービスのサービス内容

提供するサービスは 子ども達の生活能力向上のために必要な訓練、社会との交流の促進、また学校や学童などと連携した支援です。

具体的には以下のような内容が挙げられます。
1.自立した日常生活を営むために必要な訓練
2.創作的活動、作業活動
3.地域交流の機会の提供
4.余暇の提供


1|自立した日常生活を営むために必要な訓練
基本的日常生活動作や自立生活を支援するための活動です。
子ども達の成功体験を積み上げ、自己肯定感を養っていきます。
学校で行われている教育や方針、役割分担などを共有し、連携しながら支援します。

2|創作的活動、作業活動
創作活動は、アートや音楽など表現する喜びを体験できるような活動です。
季節の変化を感じられるよう、できるだけ自然に触れる機会を設け、子ども達の豊かな感性を育みます。

3|地域交流の機会の提供
障がいがあることによって社会生活や経験が制限されてしまうことのないように、社会経験の幅を広げる機会を設けます。
他の福祉施設で行われている体験や交流活動などと連携を図り、地域との交流を増やします。

4|余暇の提供
子ども達がしたい遊びや活動を自己選択して取り組めるように多彩な活動プログラムを用意します。
リラックスできる場を整える工夫が必要です。

なお利用者全員に一律の支援を提供するわけではありません。
障がいの種類や状態などに応じて個々に組まれたプログラムを実施します。

プログラムの内容は、運動や音楽、アートなどの創作活動、パソコンなどを用いたプログラムなど施設によってさまざまです。
民間企業が運営する施設などは、その企業の事業内容や強みを生かしたプログラムを実施しているところもあります。

障がい児支援施設の種類

障がい児支援施設の種類

障がい児の支援施設は放課後デイサービスだけではありません。
他にもいくつかの種類があり、それらは通所施設と入所施設で以下のように分けられます。


通所支援

・児童発達支援
・医療型児童発達支援
・放課後等デイサービス

訪問支援
・居宅訪問型児童発達支援
・保育所等訪問支援


入所支援
・福祉型障害児入所施設
・医療型障害児入所施設

放課後等デイサービスは通所支援の一つになります。

以前は通所と入所の区別だけでなく、障がいの種類によってもサービスが細かく分けられていたのですが、2012年の児童福祉法の改正によって障がいの種類を問わずに利用できるサービスとして一新されて上記のような形になりました。

また同時に事業者の参入規制が緩和されました。
民間企業も施設を経営できるようになったたことで、ここ数年で施設数も大幅に増加しています。

<通所>
放課後等デイサービス授業の終了後又は休校日に、生活能力向上のための必要な訓練、社会との交流促進などの支援を行う
児童発達支援日常生活における基本的な動作の指導、知識技能の付与、集団生活への適応訓練などの支援を行う
医療型児童発達支援日常生活における基本的な動作の指導、知識技能の付与、 集団生活への適応訓練などの支援及び治療を行う
<訪問>
居宅訪問型児童発達支援重度の障害等により外出が著しく困難な障害児の居宅を訪問して、児童発達支援、放課後等デイサービスと同等の発達支援を行う
保育所等訪問支援保育所、乳児院・児童養護施設等を訪問し、障害児に対して、障害児以外の児童との集団生活への適応のための専門的な支援などを行う
<入所>
福祉型障害児入所施設施設に入所している障害児に対して、保護、日常生活の指導及び知識技能の付与を行う
医療型障害児入所施設施設に入所又は指定医療機関に入院している障害児に対して、保護、日常生活の指導及び知識技能の付与並びに治療を行う

引用:障害児支援施策の概要|厚生労働省
 

児童発達支援と放課後等デイサービスとの違い

では同じ障がい児を対象とした通所サービスである「児童発達支援」と放課後等デイサービスにはどのような違いがあるのでしょうか。

両者の違いは、対象となる子どもの年齢です。

放課後等デイサービスが小学生から高校生を対象としているのに対して、児童発達支援は小学校にあがる前の未就学児を対象としています。

放課後等デイサービスの仕事内容

ではここからは、放課後等デイサービスでの具体的な仕事内容について解説していきます。

先ほど、主なサービス内容は
・自立支援と日常生活の充実のための活動
・創作活動、作業活動
・地域交流の機会の提供
・余暇の提供

とお伝えしました。

利用者の自立のために必要な知識、コミュニケーションスキル等を習得するための支援や、創作活動の補助、指導などを行います。
地域の行事への参加や社会科見学など施設外での支援も行います。

放課後等デイサービスで働く職員の仕事内容は、利用者の個別支援計画に基づき、これらのサービスを提供することです。
職種によってはその個々に合わせた支援プログラムを組むことも重要な業務になります。

また学校や自宅までの送り迎えも仕事内容の一つです。
平日は下校時に学校から施設まで迎えにいき、施設から自宅へ送ります。
休日は自宅-施設間を送迎します。

その他、保護者との面談や記録の作成、施設の清掃や設備点検などさまざまな業務があり、忙しい毎日を送ることになるでしょう。

放課後等デイサービスで働くには?

では、放課後等デイサービスで働くためには何が必要になるのでしょうか?

必要な職種や資格、求められる能力、経験などを順に見ていきましょう。

人員配置

まずは放課後等デイサービスで義務付けられている人員基準です。

<人員配置基準>
管理者常勤1人
児童発達支援管理責任者常勤1人以上
児童指導員、
保育士、
障害福祉サービス経験者
<障害児が10人までの場合>
2人以上、内1人は常勤

<児童が10人以上の場合>
2人+児童が5人増えるごとに1人以上の増員が必要、内1人は常勤
機能訓練指導員機能訓練を行う場合

なお重症心身障がい児に対して放課後等デイサービスを行う場合は、嘱託医、看護師などを配置し、医療的ケアの体制整備が必要になります。

児童発達支援管理責任者(児発管)

放課後等デイサービスにおいて児童発達支援管理責任者は重要な役割を担います。
主業務は子ども達の個性を尊重した個別支援計画、活動プログラムの作成と保護者への相談援助です。

さらに職員らがその支援計画に基づいて適切な支援を行えるように、指導・調整していくことが必要になります。
実施状況をモニタリングし、適宜、評価・改善を行っていかなければなりません。

<なるための要件>
児童発達支援管理責任者になるには、障がい者あるいは障がい児分野での職務経験と研修修了が必要になります。

必要な職務経験は以下です。
・指定の国家資格を持ち5年以上従事、かつ障がい者や児童の相談支援・直接支援業務に3年以上従事
・5年以上の相談支援業務
・10年以上の直接支援業務


研修は
・相談支援従事者初任者研修
・児童発達支援管理責任者研修

2つの研修を受講する必要があります。

より詳しい内容はこちらをご覧ください。
コラム「児童発達支援管理責任者研修とは?資格要件や仕事内容について」

管理者

放課後等デイサービスの運営状況の全体を把握し、事業を円滑に進めるのが管理者の仕事です。

職員らの効率的な配置、学校や地域の関係機関などとの連携を図る役割が求められます。
児童発達支援管理責任者との兼務も可能です。

<なるための要件>
資格要件はなし

ただし、施設運営の経験、障がい者施設での実務経験などは必要になるでしょう。

児童指導員

障がいを持つ子どもたちへの療育や、さまざまな事情を抱える子どもたちへの支援をする役割を持ちます。

<なるための要件>
児童指導員になるには、児童指導員任用資格が必要です。
大学の社会福祉学部や教育学部などの学部を卒業する、あるいは児童福祉施設で2年以上の実務経験を積むなどの条件があります。

- 児童指導員任用資格に該当する条件 -
・幼稚園、小・中・高等学校のいずれかの教諭資格を保有している
・社会福祉士また精神保健福祉士の資格を保有している
・大学(大学院)の社会福祉学、心理学、教育学、社会学を専修する学科を卒業している
・2年以上、児童福祉施設での実務経験がある(最終学歴が中卒の場合は3年以上)

指導員

児童指導員の補助的な役割です。
子ども達の送迎や事務作業、清掃業務などから始めることが多いです。
児童指導員へのステップとして実務経験を積むことができます。

<なるための要件>
資格・経験は必要なし
普通運転免許はあるとよいでしょう。

放課後等デイサービスの職員に求められること

放課後デイサービスで求められること

放課後等デイサービスで特に求められるのは次のようなことが挙げられます。

・積極的なコミュニケーション
・知識・技術の向上
・関係機関・団体や保護者との連携


これらはどの職種においても、意識して取り組まなければならないことです。

まずは積極的なコミュニケーション。
子ども達の気持ちに寄り添った支援をする上で、楽しくコミュニケーションをとることが不可欠です。

また保護者との信頼関係を築くうえでも必須になります。
特にじっくり話を聴き理解する「傾聴力」が大切になるでしょう。

そして知識・技術の向上です。
障がいの種別や特性を理解し一人ひとりに即した支援をするためには、知識や技術の研鑽する努力、向上心が必要になります。

個別支援計画は作って終わりではありません。モニタリングし、必要に応じて変更・改善を実施します。
そのためには、各職員が計画内容を熟知し、観察力をつけ、積極的に支援計画に関与していく必要があるでしょう。
常に向上心と成長意欲を持って仕事に取り組むことが求められます。

関係機関や保護者との連携を図ることもとても重要です。
学校や学童などの関係機関や保護者らと常に意思の疎通を図り、連携しながら業務を遂行する必要があります。

また職員同士の意思の疎通、共有も欠かせません。
個人ではなくチームで、また全体で子ども達やそのご家族を支援していくことが大切です。

まとめ

放課後等デイサービスは、障がいを持つ子ども達を支援する場所です。
人それぞれに障がいの種類や特性が異なり、それらを熟知してサポートしなければならない大変な部分も多いですが、子ども達の成長を見届けられるやりがいのある仕事です。

施設数は年々増加傾向にあり、求人も増えています。
児童福祉、障がい者支援に携わりたいとお考えの方はぜひ放課後等デイサービスへの転職を検討されてみてはいかがでしょうか?

※「障がい」「障害」表記について
本コラムでは厚生労働省および政府資料の引用箇所のみにおいて、そのまま「障害」と表記しています。

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