イベントレポート公開【無料オンラインセミナー】子ども達の居場所を守るために。”こども食堂”への応援の仕方とは?

更新日:2023年03月20日

公開日:2021年09月16日

「キャリア」×「学び」セミナーシリーズ 第11回「こども食堂」について 第2弾

新型コロナウイルス感染症拡大が収まらないなか、学校や家庭以外の子どもの居場所が必要になっています。

子どもの居場所となり、地域の繋がりを作る“こども食堂”。
こども食堂の内情と私たちに出来る支援について、もっと詳しく知ってみませんか?

介護ワーカーを運営するトライトグループでは、令和3年9月24日に
「こども食堂へ繋がる初めの一歩」をテーマに、オンラインセミナーを開催することになりました。※イベントは終了しました。

今回のセミナーは、認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ(以下、むすびえ)との合同企画第2弾!
6月25日に行った合同企画第1弾で多数の反響を頂いたことから、第2弾の開催が決定しました。

第2弾ではむすびえより計4名をお迎えし、こども食堂の応援に繋がる様々なアクションをご紹介していただきます。

▶合同企画第1弾のイベントレポートはこちら
イベントレポート公開【医療・福祉職向けオンラインセミナー】こども達の今と未来を考える。”こども食堂”とは?

なぜ今こどもの居場所が必要なの?

コロナ禍において、小中高生の自死が増えていることが社会課題となっているのをご存じですか?

2020年の小中高生の自死者数は前年より100名増の499名となり、
新型コロナウイルス感染症により家庭や学校の環境が変わったことが影響していると言われています。

コロナ禍における児童生徒の自殺等に関する現状について

出典:コロナ禍における児童生徒の自殺等に関する現状について(文部科学省、令和3年6月25日)

特に近年では夏休み明けに自死者数が急増する傾向が見受けられており、昨年においても8月から9月の増加が顕著です。

コロナ禍で精神的にも安定しない環境が続くなか、
子ども達にとって学校や家庭以外の居場所や相談できる人の存在が重要になっていることが伺えます。

子どもの“ちょっとしたこと”に気づく場所

こども食堂では、日々たくさんの子どもやその家族との関わりがあります。

日々の関わりの中で、こども食堂にいる方が子どもの変化に気づくことも多く、
「この子、いつもと様子が違うな」
「もしかしたら、おうちでも困っていることがあるのではないだろうか」
といった気づきが、子どもや家族の助けに繋がることがあります。

子どもへの食事提供の場として2012年に始まったこども食堂ですが、
今では子ども達の居場所であり、子どものSOSに気付くことが出来る場所になっています。
コロナ禍においてこども食堂は、
子どもにとって、そして地域にとって、益々大切な役割を果たしていくのではないでしょうか。

こども食堂のために出来る意外な支援とは?

こども食堂は、様々な人や地域、企業の支援を通じて運営されています。
直接的に運営やボランティアに関わることが出来なくても、食品や場所の提供、
またこども食堂支援を行っている企業の取り組みに参加することも、こども食堂を応援することに繋がります。

例えば今スターバックスコーヒージャパン株式会社では、こども食堂に繋がる取り組みが行われています。
8月23日(月)からフードロス削減のためのプログラムとして閉店前のフードが20%OFFにて販売されており、
そのプログラムによる売上の一部が認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえに寄付され、こども食堂の支援に役立てられるそうです*1。

このような取り組みは他の企業でも多く行われています。
実は自分が知らないうちに、こども食堂への支援をしているかも知れませんね!


「こども食堂を運営したい」
「ボランティアをやってみたい」
「子どもたちのために、何か役に立ちたい」

こども食堂への興味や関心は人それぞれ異なり、それに合わせた様々な支援の形があります。
自分に合った支援の形を知り、一歩だけアクションを起こしてみる。

私たちのその一歩が、子どもの居場所を守ることに繋がっていくのではないでしょうか。

*1スターバックスのフードロス削減のためのプログラム、8月23日(月)からスタート(※2021年9月14日時点の情報です)
https://stories.starbucks.co.jp/ja/press/2021/pr2021-4359/

イベントレポート

イベントレポート

実際にこども食堂をやってみて見えるもの

今回のイベントは、実際にこども食堂を運営している常田さんのお話から始まりました。 常田さんは、神奈川県川崎市でこども食堂「ふれあい食堂」と、こどもの放課後の居場所「放課後@ホーム」を運営しています。 

以前は会社員として営業の仕事をしていた常田さん。 出産・育休復帰を経たご自身の変化と、こどもを守る地域に貢献したいという想いをきっかけに、こども食堂を始めました。 

始めた当初は資金不足や参加者が集まらないなどの課題もありましたが、とにかく地域とのつながり増やすことを心がけた結果、どんどんネットワークが広がっていきました。 今では大学生やシニアのボランティア参加、地域企業からの支援などを得て、大きな規模での活動が実現できています。 こども食堂を運営するうえで大切なことは2つある、と常田さんは仰います。 それは、とにかく楽しく継続するという気持ちと、一緒に頑張ることが出来る仲間の存在。 

大人が楽しんでいると、こども達も集まってきます。 地域づくりのために楽しんでこども食堂を運営している常田さんの想いが伝わりました。 

地域のネットワークって一体・・・?

次にご登壇頂いたのは、こどもの居場所づくりのために地域活動を行いながら東京都葛飾区でこども食堂「えまいまキッチン」を運営している森谷さんです。

それぞれの地域、団体によって運営の仕方が異なるこども食堂。

行政や社会福祉協議会で運営しているところもあれば、NPO・民間で運営している場合もあります。こども食堂を運営するうえで地域との連携は欠かせませんが、その連携を担っているのが各地域にある地域ネットワーク団体です。

森谷さんからは、地域のネットワーク団体の活動内容や役割、種類についてお話しして頂きました。地域ネットワーク団体では、地域のこども食堂の紹介や物資・寄付の受付窓口、また情報共有や立ち上げ・運営支援も行っています。地域ネットワーク団体が行政との連携や地域同士のコミュニケーションの強化を図ることにより、運営者同士が繋がり、協力し合えるようになります。

またむすびえでは、全国の地域ネットワーク団体の支援を行っています。こども食堂を支える地域ネットワーク団体。そして、その地域ネットワーク団体が運営しやすい環境づくりを担っているのがむすびえの役割です。

自分の地域のこども食堂へのボランティアや支援、運営を考えている方は、まずは是非地域のネットワーク団体に連絡をしてみてくださいね!

私たちに出来るネクストアクションはたくさん!

最後には阿久津さんより、こども食堂支援のための様々なネクストアクションをご紹介していただきました。

今回むすびえでは、参加者が興味・関心に合わせて次の一歩を踏み出せるように、イベントのために様々なネクストアクションを掲載したページをオープンしてくださいました!

こども食堂をもっと知るには?
こども食堂に行ってみるには?
こども食堂の力になるには?
そして、こども食堂を始めるには?

まさに“それぞれの初めの一歩”が詰まったページとなっています。

よくあるご質問にもお答え頂いているので、是非こちらのURLよりご覧ください!

こども食堂をもっと知る・応援する・始める!おすすめアクション
https://musubie.org/news/3914/

さいごに

今回のイベントは、こども食堂について全く知識が無い人から運営したいという想いを持つ人まで、こども食堂に興味を持つ全ての人にとって、新しい発見がある内容でした。
「こども」と名がついているため子ども向けの場所と認識されてしまいがちなこども食堂ですが、子どもだけではなく多世代交流の場ということも改めて理解する場となりました。こども食堂に行く人にとっても、運営する人にとっても、こども食堂は地域の大切な居場所です。むすびえが目指しているのは、ひとつの小学校区につきひとつのこども食堂の設置。これからももっと、こども食堂の輪を広げていきたいですね。

むすびえでは、先日こんな動画も公開されました。こども食堂がどんなところなのか解りやすく説明しているので、是非ご視聴してみて下さいね。

子どもから高齢者まで。多世代交流拠点「こども食堂」(認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ)
https://youtu.be/dkpuWsmMJEw

参加された方からのご感想

こども食堂を運営したい!と思いました。話を聞いて、想像が出来ました。行動できることからやっていきたいと思います!

こどもからお年寄りまで、誰も取りこぼすことのない活動を実践出来るよう動いてみます。有難うございます!

子ども食堂のイメージが変わりました。貧困層の子どものためのものだと思っていたけど違って、もっともっと深く広く社会に必要なんだと分かりました。自分にできる子ども食堂への支援をずっと続けていけたらと思います。

こども食堂の現状や活躍されている方々の情報など知ることができよかったです。

多くのご意見ご感想をいただき、ありがとうございました。

今回のセミナーは、事前にお申込みいただいた方にURLを共有しWEB上で開催、計218名の方よりお申込を頂きました。

今後のイベント開催に関しましては、随時トライトグループのfacebookやPeatixで公開していきますので、皆様是非フォローしてくださいね!

トライトグループ facebook
https://www.facebook.com/trytgroup.press

トライトグループ Peatix
https://peatix.com/group/7517476

※掲載情報は公開日あるいは2023年03月20日時点のものです。制度・法の改定や改正などにより最新のものでない可能性があります。

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