更新日:2023年04月14日
公開日:2021年09月29日
介護職として働いていると、利用者さんだけではなく利用者さん家族と接する機会も多くあります。しかし、利用者さん家族と接する時間は利用者さんに比べて短いため、上手くコミュニケーションが取れず悩んでいる方は少なくないはず。
そこで、利用者さん家族と円滑なコミュニケーションを取る方法やご家族とコミュニケーションを取るメリット、気を付けておきたい点についてまとめてみました。
利用者さん家族とのコミュニケーション方法が分からない方、また苦手意識がある方など、ぜひ参考にしてみてください。
介護職員で、利用者さん家族とのコミュニケーションについて悩みを持っている方は少なくないはず。
「ご家族とどのようにコミュニケーションを取ればよいか分からない」
「クレームが多いご家族との関わりが苦手」
など、悩みはさまざまあるでしょう。
利用者さん家族と円滑なコミュニケーションを取るためには、基本的なコミュニケーション方法をおこなうこと、そしてさらに信頼関係を築くためにはいくつかのコツをおさえてコミュニケーションを図ることが必要です。
それぞれ、どのような方法なのか見てきましょう。
まずは、利用者さん家族と円滑なコミュニケーションを取るための基本について紹介していきたいと思います。
介護現場でのコミュニケーションで大切なことは以下の5つ。
■身だしなみ
■挨拶
■表情
■言葉遣い
■傾聴
【身だしなみ】
「コミュニケーション」というと、相手との接し方を意識すると思います。
しかし、接し方の前に大事なのが「身だしなみ」をきちんと整えることです。
髪がボサボサだったり、服にシミや汚れ、シワなどが入っていたりと、見た目に清潔感がなくだらしない身なりをしていると「雑そうだな・・・」「任せて大丈夫なのかな・・・」と利用者さん家族は不安な気持ちになってしまいます。
利用者さん家族が介護職員を見て「安心して任せられそう」「信頼できそう」と感じてもらえるように、きちんと身なりを整えておかなければなりません。
基本的な身だしなみのチェックポイントは以下。
■頭髪:髪の長さ、髪型、ヘアカラーの色など
■顔:ナチュラルな化粧、髭・鼻毛の処理、口臭など
■爪:短く切りっているか、汚れはないかなど
■服装:汚れ、シワ、など、
■靴:汚れ、過度のすり減り、きちんと履いているかなど
【挨拶】
挨拶はコミュニケーションの最初の一歩です。相手の目を見て自分から挨拶をしましょう。
スタッフから挨拶をすることによって、利用者さん家族も話しかけやすくなります。
また挨拶をする際は、にこやかな表情を心がけましょう。
忙しいからと曇った表情や、目線を反らして適当な挨拶をしていると、利用者さん家族に不快感を与えてしまうので、注意しましょう。
基本的な挨拶のポイントは以下。
■自分から挨拶をする
■相手と目をあわせてから挨拶する
■表情はにこやかに
■声のトーンを明るくすることを意識
【表情】
基本的には、口角を上げやわらか表情でいることを常に心がけましょう。
利用者さんや家族と接する時だけではなく、職場のスタッフと話している時や作業をしている時などの表情も意識しておくことが必要です。
疲れている表情や険しい顔をしていると、何か相談したいと思っていても気軽に話しかけづらくなってしまいます。現場では常に見られているという意識をもっておきましょう。
基本的な表情のポイントは以下。
■口角を上げ明るい表情でいること意識する
■話の内容などによって表情を変えることも大切
【傾聴】
コミュニケーションは自分から話すだけではなく、相手の話を聴くということも大切です。
利用者さん家族に話を聴く姿勢を見せることで、抱えている悩みや心配事などを相談してもらいやすくなります。
また、利用者さん家族のニーズを汲み取るためにも、相手の気持ちに寄り添い、話に耳を傾けることは大事なコミュニケーションの一つです。
基本的な傾聴のポイントは以下。
■安心して話ができる環境を整える
■理解と共感の姿勢をもつ
■表情や声のトーンに気を配る
基本のコミュニケーション方法をとっていても、なかなか信頼関係が築けないという方もいるのではないでしょうか?
信頼関係を築くには、基本的なことだけではなく相手への「気遣い」や「思いやり」といったことが必要になってきます。
そこで、利用者さん家族と信頼関係を築くためのコツを紹介していきたいと思います。
信頼関係を築くコツ(1)|【会話を繋げる】
利用者さん家族が話しかけてきた際、その会話を繋げてきちんと話しをしましょう。
介護職の仕事は忙しいため、つい返答だけで終わらしてしまうこともあるのではないでしょうか?
会話を繋げずに返答のみで終わってしまうと「素っ気ない人」「冷たい人」「話しにくい人」などと思われてしまうことも。そんな印象を持たれないためにも少し会話を繋げて、利用者さん家族が話しやすい雰囲気を作ることが大切です。
とくに、いつもと違う話題が出たときや利用者さんの様子を心配している内容の場合は、会話を繋げて何か気になることや心配事があるのか聞いてあげましょう。
信頼関係を築くコツ(2)|【体調を気遣う】
利用者さん家族と挨拶をした際など、疲れている様子があればさりげなく声かけをして体調を気遣いましょう。声かけに対して相手が話してきたら、その話を聞いてあげましょう。
話を聞いてもらえるだけでも気持ちがスッキリし、ストレス解消に繋がります。
もし、相手が体調のことについて話したくない雰囲気であれば、無理に聞き出す必要はないのでそっとしておきましょう。そのような時は、少しでも気分転換してもらえるような笑い話など明るい話題を提供してみましょう。
信頼関係を築くコツ(3)|【話すスピード】
信頼関係を築くためには、話すスピードにも気を配りましょう。
利用者さん家族と話すスピードは、相手が話すテンポに合わせることが大切です。
相手よりも早口で話していると、急いでいるように思われてしまうことや落ち着いて話せない人など、あまりいい印象にはなりません。また話すスピードが速いと、何か聞きたいことがあったとしても聞くことをためらってしまいます。
信頼関係を築くコツ(4)|【親身になって一緒に悩む】
たとえ、こうすればいいという明確な答えがあっても結論を伝えるだけでは信頼関係は築くことはできません。話をしたい方や相談したいと思っている方にとっては、反対に「冷たい」と思われてしまう可能性があります。
相談したいと思っている方の多くは「話を聞いてもらいたい」「自分の気持ちを理解してほしい」「共感してほしい」と思っています。だからこそ明確なアドバイスをする前に、相手の気持ちに寄り添って話を聞いてあげる時間を作ることが大切です。
介護職が利用者さん家族とコミュニケーションを取るメリットについて見ていきましょう。
利用者さん家族とコミュニケーションを取るおもなメリットは
◎信頼関係の構築に役立つ
◎ケアプランやサービス提供に活かす情報を得ることができる
ということです。
日頃から利用者さん家族とコミュニケーションを取り、何か問題があった際はご家族へ相談するなど連携を図ることで、利用者さん家族の安心感に繋がり、信頼関係の構築に役立ちます。
また、会話の中からサービス提供に活かせる情報を得ることもでき、利用者さん一人ひとりに適したサービスの提供やトラブルを事前に回避できるなど、多くのメリットがあります。
利用者さん家族とコミュニケーションを取るときに気をつけて欲しい2つのポイントをご紹介したいと思います。
POINT(1)|専門用語を使わない
介護職が利用者さん家族と会話する際に気をつけて欲しいのは、専門用語を使って話をしないことです。介護の仕事に携わっていると、当たり前に使っている言葉も一般人にとっては良く分からないことがほとんどです。
例えば、ADLや褥瘡、嚥下、ケアプランなどといった、介護職が普段使っている言葉も利用者さん家族には通じない場合も多くあります。そのため、ご家族に利用者さんの様子について話す際は、専門用語を使わずに分かりやすい言葉に変換するようにしましょう。
POINT(2)|返答の言葉に注意
利用者さん家族から「うちの人最近どうですか?」「楽しそうにしてます?」など、利用者さんの最近の様子について聞かれることがあると思います。その際の返答の言葉として「お変わりないですよ」と答える方は多いのではないでしょうか?
しかし、この「お変わりないですよ」という言葉は介護職からすれば無難であるけれど、利用者さん家族からすると「本当に見てくれているのかな?」と不安な気持ちになってしまいます。
最近の様子について聞かれた際、とくに変化が得ない場合は「こんな会話をした」など、どんなに小さなことでもいいので具体的に説明してあげましょう。小さな変化や日々のちょっとしたことを伝えることで「ちゃんと見てくれている」とご家族も安心でき、それが信頼に繋がっていきます。
介護現場で役立つ、利用者さん家族とのコミュニケーション方法について紹介してきました。まずは基本のコミュニケーション方法から実践し、慣れてきたら信頼関係を築くためのコツを使って、利用者さん家族とコミュニケーションを取ってみてくださいね。
利用者さん家族の体調や心のケアをすることも介護職として大切なことの一つです。積極的に声をかけ、ご家族の気持ちを理解してあげられるように寄り添っていきましょう。
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