更新日:2023年03月13日
公開日:2021年11月10日
介護におけるケアスタッフとはどのような仕事なのでしょうか?
介護の仕事をしたことがない方でも、なんとなくなら仕事内容がわかる方は多いはず。
しかし、ケアスタッフとして働くことを考えたとき、もう少し詳しく仕事内容などを知りたいと思うのではないでしょうか。
そこで、ケアスタッフの仕事に興味ある方のために、詳しい仕事内容や1日のスケジュール、またケアスタッフとして働く際の資格の必要性について紹介していきたいと思います。
ケアスタッフとは、介護施設や在宅、病院などにおいて「介護サービス」を提供する方のこと。施設によっては、介護スタッフや介護職員などと呼ばれることもあります。
ケアスタッフの仕事は、利用者や利用者家族に寄り添った介護ケアを提供し、その人らしい生活ができるようにサポートすることです。
提供するサービス内容は施設によって異なりますが、食事や入浴などを介助する身体介護や生活全般をサポートする生活援助、また体操やレクリエーションなどその他の支援を行います。
働く施設にもよりますが、介護でおこなうサービスは様々あります。
これから介護の仕事で働こうと考えている方のために、実際にケアスタッフがおこなっている仕事内容を分かりやすく解説したいと思います。
ケアスタッフの仕事内容は大きく以下の4つに分けられます。
●身体介護
●生活援助
●その他の支援
●事務業務など
それぞれ、どのようなサービスをおこなうのか見ていきましょう。
身体介護には、おおきく以下3つのサービスがあります。
■利用者の身体に直接触れておこなう介助サービス
■利用者の自立支援や重度化を防止するためのサービス
■その他専門的知識・技術をもっておこなうサービス
身体介護のサービスをおこなうには、介護職員初任者研修以上の介護の専門資格が必要となります。介護職員初任者研修以上の介護資格がない場合は、身体介護をおこなってはいけないとされています。
それでは、身体介護の具体的な内容について見ていきましょう。
■利用者の身体に直接触れておこなう介助サービス■
利用者の身体に直接触れておこなう主な介助サービスは以下となっています。
・食事介助
・排せつ介助
・入浴介助
・清拭
・更衣介助
・身体整容
・体位変換
・移動、移乗介助
・起床、就寝介助
・外出介助
・服薬介助 など
■利用者の自立支援や重度化を防止するためのサービス■
このサービスは、利用者が自立した生活を送れるように支援し、重度化を防止するための「見守り的援助」のサービスです。
ケアスタッフが利用者の身の回りのことをなんでもやってあげるのではなく、利用者ができないことだけをお手伝いすることで、利用者の自立を後押しするだけでなく重度化することを防止するための支援になります。
■その他専門的知識・技術をもっておこなうサービス■
専門的な知識や技術が必要となるサービスは「喀痰吸引」や「経管栄養」などの医療行為にあたるものです。このサービスをおこなうには、介護福祉士の資格を持っていて喀痰吸引等研修を修了していなければ実施することはできません。
生活援助は、利用者の身体に直接触れることはなく、家事など日常生活の援助を利用者本人や家族に代わっておこないます。
生活援助の具体的な例は以下のようになっています。
・食事の調理、配膳、後片付け
・洗濯
・衣服のたたみ、整理整頓
・掃除
・ゴミ出し
・シーツ交換、ベッドメイキング
・買い物代行
・薬の受け取り など
生活援助のサービスは、利用者本人に対して提供するものであるため、家族分の食事を準備したり、家族の部屋を掃除したりといった内容は含まれません。
あくまでも、利用者が生活を送るうえで最低限必要なことだけをおこないます。
生活援助に含まれない具体例としては、
・家族分の食事準備
・利用者が使用しない部屋の掃除
・草むしり
・窓ふき
・大掃除
・ペットの世話
など、となっています。
その他の支援には以下のようなサービスがあります。
・体操
・レクリエーション
・買い物や散歩などの同行
・心のケア など
介護施設などの場合、このようなサービスを提供していることがほとんどです。
ケアスタッフの業務は、利用者へのサービス提供のほかにも事務的な業務がいくつかあります。
たとえば、利用者に提供したサービス内容や利用者の様子などを記入する介護記録は、他のスタッフと利用者の情報を共有するためにも、とても大切な事務業務の一つです。
事務業務の具体例としては、
・介護記録
・レクリエーションの企画
・会議
・委員会への参加
など、となっています。
ケアスタッフの仕事内容を大きく4つに分けて紹介してきましたが「やることが多い!」と驚いた方もいるのではないでしょうか?
実際、紹介した内容をすべて一人でおこなうわけではなく、他のスタッフと協力しながらサービスを提供することがほとんどです。また、働く施設が病院なのか、介護施設なのか、訪問介護なのかによっても提供するサービスは異なってきます。
初めて介護の仕事をする方でも、出来ることや簡単なことから少しずつ始めていくので心配いりません。研修をおこなっている施設も多いため、安心してスタートすることができます。
ケアスタッフがどのような流れで仕事をしているのか気になりますよね。
そこで、介護施設勤務だった場合の1日のスケジュール例を紹介したいと思います。
上記で紹介したスケジュール例は、利用者が入居されている介護施設での早出の場合となっています。
1日のスケジュールは働く施設によって異なりますが、上記のような24時間体制の介護施設であれば「早出・日勤・遅出・夜勤」の4パターンで交代制となっていることがほとんどです。
それぞれの勤務時間帯の例は以下。
早出|7:00~16:00
日勤|8:30~17:30
遅出|11:30~20:30
夜勤|16:30~翌9:00
早出・日勤・遅出の場合、8時間勤務で休憩が1時間となりますが、夜勤は勤務時間が長いため約2時間の休憩が入ります。
ケアスタッフは、とくに資格を取得しなければならないという決まりはありません。
介護の仕事が未経験や無資格であっても、ケアスタッフとして働くことは十分可能です。
ただ、前述したように「身体介護」については介護の資格を持っている者しかおこなうことができないため、無資格で勤務する場合は「生活援助」や「事務業務」が主な仕事内容となります。
ケアスタッフとして長く働くことを考えるのであれば、介護の資格取得を考えてみてもいいかもしれません。
介護の資格と言っても様々あるので、どの資格を目指したらいいか迷う方もいるはず。そこで、これから介護に携わる方におすすめの資格を3つ紹介したいと思います。
初級資格|介護職員初任者研修
「介護職員初任者研修」は、介護職として働くためのファーストステップと言われている資格です。介護の基礎知識を学ぶことができ、実践に活かせます。
取得方法は「研修が実施されているスクールへ通学する」もしくは「通信講座を受講する」の2つで、カリキュラムを修了し筆記試験に合格することで取得することができます。
受験資格は特に設けられておらず、資格を取得したいすべての方が対象です。
◎介護職員初任者研修についてもっと詳しく知りたい方は、下記のコラムをチェック!
「どんな資格?介護職員初任者研修を徹底調査!」
中級資格|介護福祉士実務者研修
介護職として、ステップアップしていくことを考えている方におすすめなのが「介護福祉士実務者研修」です。介護の幅広い知識とより実践的な介護技術の習得を目的としています。
取得方法は「研修が実施されているスクールに通学する」もしくは「通信講座を受講する」の2つで、原則20科目、合計450時間のカリキュラムを修了することで、終了証が発行されます。受験資格は得に設けられておらず、受講したいすべての方が対象です。
介護福祉士実務者研修は、介護福祉士を目指す方にとって必須資格となります。
◎介護福祉士実務者研修についてもっと詳しく知りたい方は、下記のコラムをチェック!
「介護福祉士実務者研修ってどんな資格?徹底調査しました!」
上級資格|介護福祉士
介護福祉士資格は、介護の資格で唯一の国家資格です。介護福祉士は別名「ケアワーカー」とも呼ばれ、利用者一人ひとりの状況に合わせた介助を提供すること、また介護に関する相談や指導をおこなうことができるようになります。
取得にはいくつかのルートがありますが、働きながら資格取得を目指す場合に多いのは「実務経験ルート」です。実務経験ルートは、実務経験が3年以上かつ実務者研修を修了していることが受験資格の条件となります。介護福祉士国家資格試験は年1回実施されており、この試験に合格することで資格取得となります。
介護福祉士は、将来介護のプロとして活躍したいと考えている方におすすめの資格です。
◎介護福祉士についてもっと詳しく知りたい方は、下記のコラムをチェック!
「介護職のプロを目指す!介護福祉士になるには?」
ケアスタッフの仕事内容は、身体介護から生活援助、事務業務まで多岐にわたり、介護の資格がなくても施設などで働くことが可能です。しかし、身体介護のような介助をするのであれば、資格の取得は必須となるでしょう。
そのため、無資格で採用された場合でも、ゆくゆくは資格を取得することを考えておきましょう。
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