介護施設における手紙とは?利用者様家族あての手紙の書き方を解説!

更新日:2023年01月19日

公開日:2023年01月17日

宛名を書く手

利用者様の家族あての手紙で悩まれている介護職はいませんか。
最近は手紙を書く習慣が少なくなったため、基本的な手紙の書き方がわからない方がいるかもしれません。
今回は利用者様の家族に送る手紙の書き方について解説しました。
家族からいただく手紙についても解説しているため、居室担当や利用者様の担当になり何もかも初めての介護職は、ぜひ最後までご覧ください。

介護施設から利用者様の家族あてに送る手紙とは

考えるスタッフ

介護施設によって頻度は違いますが、多くの施設で利用者様の家族に手紙を送っているのではないでしょうか。
ただ、経験の浅い介護職にとっては「利用者さんの家族に送る手紙って何?」と、基本的な内容で悩まれているかもしれません。手紙の書き方も重要ですが、まずは手紙の基本的な内容について解説します。

介護施設によって違いが・・・

利用者様の家族へ送る手紙とは、利用者様の日常の様子をお伝えするものです。介護施設内での日常生活やイベントなどの元気に過ごされている様子を、担当の介護職が手紙に書いて家族に送ります。
ただ、多くの介護職が自己流で書いているため、ノウハウが後輩の介護職に引き継がれていないことも珍しくはありません。
書き方については後ほど詳しく解説しますが、利用者様の家族あての手紙であるため、ある程度かしこまった書き方がよいでしょう。
手紙を送る頻度は施設によって様々です。
毎月や年一回、イベントごとなど、施設によっては広報誌の送付だけのところもあれば、ほとんど送らない施設もあります。

重要な連絡は電話でも

「重要な」や「緊急性がある」などの連絡は手紙ではなく、電話でするようにしましょう。
手紙は家族のもとに届きますが、すぐ読まれるとは限りません。
例えば、体調不良での通院や確認ごとなどの連絡は電話でするほうが無難です。
重要な連絡を手紙で行うことで「なぜ早く伝えてくれなかった」と家族が思うこともあるでしょう。
ただ、念を押すために電話で伝えた内容を改めて手紙に書くことは問題ありません。
その際は「電話でもお伝えしましたが~」と一文付け加えておくとよいでしょう。

事務的な連絡も把握しよう

事務的な連絡は事前に把握したうえで手紙を書くようにしましょう。
事務スタッフがイベント案内や広報誌などを定期的に家族に送っている場合があります。
手紙の内容と重複することもあるため、何度も同じ連絡をすると家族も不思議に思うかもしれません。
例えば、施設内のお祭について書く場合は「送付した広報誌でもふれましたが~」と書くようにしましょう。
一文を付け加えることで、同じ内容でも違和感はなく家族に読んでいただけます。
送られた広報誌をもう一度読みたくなり、施設内の様子をより理解していただけるかもしれません。

手紙の書き方とは

パソコン画面を見ながら筆記するスタッフ

この章では手紙の書き方について解説します。
最近では手紙を書く習慣が少なくなってしまったため、手紙を書くことに抵抗がある方もいるかもしれません。
ただ、書き方のポイントをつかめば、手紙を書く習慣のない方も悩まずに手紙を書けますよ。

書き方のポイント

言葉遣いは一般の手紙と同じ書き方でかまいません。
家族が利用者様の旦那様や奥様、お子様など様々なケースが考えられますが、一般的な手紙の書き方ならどの年代でも好意的に受け入れられるからです。
文章の流れとしては以下を参考にしてください。

1. 時候の挨拶(例:早春の候・新緑の候)
2. 家族を気づかう一文(例:○○様は体調もお変わりなく~)
3. 利用者様の状況(例:○○様は体調もよく~)
4. 結びの文章(例:十分ご自愛ください・お身体にご留意ください)

「1.時候の挨拶」と「4.結びの文章」は季節ごとで違いますが、意識して使い分けることで丁寧に手紙を書いていることが家族に伝わります。
また、文章を崩しすぎると家族に不快感を持たれる原因です。
「ら抜き言葉」や「い抜き言葉」などを使わずに、正しい日本語を意識して書きましょう。

日頃の様子やイベントの内容を書く

「2.利用者様の状況」については、体調のほかに日頃の施設内での様子やイベントの内容を書きましょう。
利用者様が施設内で生き生きと生活している様子が伝わるからです。
具体的には以下の内容を加えると施設内の日頃の様子が伝わります。

レクリエーション
外出(1日外出・買い物)
イベント(納涼祭・クリスマス会)

生き生きと生活している様子が伝わることで、家族も安心して利用者様の入所生活を施設や担当スタッフに任せていただけるでしょう。

写真を同封するとイメージがわく

手紙に写真を同封することも一つの方法です。
施設内での日頃の様子が視覚的にイメージできるからです。
さらに手紙の文章と写真があわさって、日頃の様子がより具体的にイメージができます。
同封する写真は施設内のほかに外出やイベントの際に写したもので、手紙の文面と同じ内容のものがよいでしょう。
撮りためた写真の中から、もっともよく撮れた写真を厳選してください。
そのためにも、日頃から意識した写真撮影を心がけましょう。

家族から手紙をいただくことも

笑顔で並ぶ男女スタッフ

施設には利用者様の家族からお手紙が届くこともあります。
施設だけではなく利用者様の担当者あてにも届きます。家族から届く手紙にはどのようなことが書かれているのでしょうか。

家族からの手紙には何が書かれているのか

利用者様の家族からの手紙には、日頃の介護への感謝が書かれています。
家族は身内である利用者様の衣食住全てを施設に任せています。
そのため、日頃から介護施設に感謝していることが一般的です。
また、利用者様が亡くなられて施設を退所されるケースもあります。
そのようなときに家族は今までの感謝の思いを手紙で伝えてきます。
施設運営に対するクレームや不満を手紙に書く家族も中にはいます。
しかし、そのようなことがある場合は、自治体の介護施設苦行処理窓口に訴えることが通常です。

気になる点があれば連絡を

家族からの手紙の文面に気になる点があれば電話連絡して確認するようにしましょう。
確認することで不安を解消でき、家族の要望にそった介護も実現できます。
また、利用者様の施設生活について家族にも安心していただけます。
例えば、手紙の文面に以前来所されたときに気になった点や、利用者様の体調を気づかう内容が書かれているかもしれません。
家族が気にされている点を施設がどのように対応するかや、利用者様がどのような状態なのかを具体的に説明することで安心されるでしょう。
細やかな対応をすることで家族からの信頼をさらに得られますよ。

利用者様家族に介護職の思いは伝わる

会話が弾むスタッフと高齢者

利用者様の家族あてに手紙を書くことは、書きなれていない介護職にとっては大変な作業かもしれません。
介護職は簡潔でわかりやすい文章を日々の介護記録で書くように心がけています。
そのため、いざ手紙を書こうとすると変に意識してしまうかもしれません。
ただ、書く順番や内容、正しい日本語などを意識して文章を書いたことが、必ず利用者様の家族にも伝わります。
丁寧な仕事ぶりは手紙だけではなく、日頃の利用者様の介護でも行われているとわかっていただけるはずです。
きっと利用者様の家族は、大切な身内である利用者様の施設での生活に安心されていることでしょう。

※掲載情報は公開日あるいは2023年01月19日時点のものです。制度・法の改定や改正などにより最新のものでない可能性があります。

あなたにあなたにピッタリの求人をご紹介! 求人を紹介してもらう