介護職人材不足解消のために

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恐るべきスピードで高齢化が進む日本にとって、介護士不足は深刻な問題となっています。厚生労働省は、2025年には介護が必要な人たちに対して、介護士の人数が約34万人も不足するだろうと推論しています。現場レベルでも介護士が不足することによって、一人ひとりの介護士の負担が増え、身体を壊して辞めてしまうという悪循環もよく聞かれます。
今回は、介護士の人材不足解消のための対策について紹介します。

介護職の人材不足の現状

介護職の絶対的不足

介護職員数は2000年の介護保険が始まった年は約55万人だったことに対して、12年後の2012年には約168万人とおよそ3倍以上となっています。要介護者は2012年では約533万人であり、今後少子高齢化の影響を受けて、要介護者の数はますます増加していくことが予測されていますが、介護の担い手である若者が増えづらい状況もあり、介護者と要介護者のギャップは大きくなることが予想されています。

離職率の高さ

介護職員の離職率の高さもたびたびクローズアップされます。離職者の約73%が勤務年数3年未満で退職してしまうというデータがあり、大規模な事業所に比べて小規模の事業所の方がその傾向が強いことも示唆されています。

介護職の人材不足の原因

介護職の人材不足はどの事業所にとっても重要な問題となっていますが、なぜこうした人材不足が起こってくるのでしょうか?人材不足の原因について解説します。

いわゆる3K

介護士はきつい、臭い、危険といういわゆる3Kの職業と言われていました。最近では3Kに加え、厳しい、帰れない、給料が安いなど新たな3Kのイメージが定着しつつあります。そのため、特に新卒の学生や他業種からの転職の際に少しハードルが高いというネガティブなイメージを持っている人も多いようです。

低賃金

介護職の人材が充足しない大きな原因としてお給料の問題があります。介護職はその仕事の大変さに比べて給料が安いというジレンマを感じている職員も多くみられます。特に家庭を養う立場にある人には、死活問題であり、将来性を考えてより給料の高いところへ移ったり、違う業種に転職する人も少なくはありません。

教育の機会が少ない

介護のお仕事は人材不足の影響もあり、新入職員一人ひとりに丁寧に指導できる機会のある事業所は少ないと言われています。そのため、即戦力の職員を求めたり、新入職員であっても、入浴介助や食事介助など経験を要する仕事を任されることもあります。人材を育てる土壌が整っていないと、特に未経験者や新入職員は不安になりやすく、離職に繋がる恐れがあります。

休みを取りにくい

人手不足の影響で、シフトが増え希望休みが取りにくい現状があります。そのため、介護者自身が疲弊し、仕事に対するモチベーションを維持することが難しくなります。時間内に記録を書くことができず、残業して記録を書く人も多いと思いますが、この時間の記録は給料に反映されていないことも多いようです。

今後の対策

介護職の人材確保のために、厚生労働省の施策を活用し、各事業所が待遇の改善を図っていく必要があると思われます。また、介護職員の離職防止のために介護ロボットや、ICTなどのツールを積極的に使用していくことも必要です。

厚生労働省の施策の活用

厚生労働省は、「再就職準備金貸付制度」や「修学資金貸付制度」など一定期間働けば返済を免除することができる政策を制定し、介護人材の確保に向けて働きかけています。「再就職準備金貸付制度」は、一度介護職を離職した人が、次の就職に必要な準備資金(20万円を限度)を貸し出す制度で、2年間介護職として勤務をすれば返済が免除されます。「修学資金貸付制度」は、介護福祉士を目指す学生への奨学金制度で、5年間勤務すれば学費の返済が免除される制度です。

介護職員の待遇の改善

介護職の賃金格差の是正・キャリアアップの仕組み構築を目的に制定された「介護職員処遇改善加算」を職員の給料に反映させたり、労働環境の整備・改善していくことも必要と思われます。さらに、保育施設や託児所を施設を設立するなど働く女性にも配慮した対策も必要です。

介護ロボット・ICTの利用

介護ロボットや入浴用リフトの導入など、介護士の肉体的な介護負担の軽減を図ることで、介護離職が減り、介護事業所経営の安定化が図れるかもしれません。また、iPadなどのツールを使用することで毎日の記録が効率的になると思われます。

介護人材確保のために

高齢社会となった現代では、介護人材の確保が重要な課題となっています。国や厚生労働省も来るべき2025年のために介護人材確保のための対策を講じています。各事業所も介護士が働く環境や労働条件の改善、給与面の改善などの取り組みが必要です。

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