詳しく解説!介護のコミュニケーションで大切なこととは!?

更新日:2020年06月13日

公開日:2020年03月17日

介護のコミュニケーションで大切なこととは?

介護職で働いている方もこれから働く予定の方も、高齢者とのコミュニケーションについて考える機会が多くあると思います。なかにはコミュニケーションが苦手な方もいるでしょう。
では、利用者といい関係を築くにはどうすればいいでしょうか?
このコラムでは、介護で使えるコミュニケーションの必要性、種類、ポイント、話題作りについて詳しく書いています。
ぜひ参考にしてみてください。

はじめに、介護におけるコミュニケーションの必要性について説明していきます。

コミュニケーションの必要性

コミュニケーションの意味を簡単にいうと、意思や感情・思考を言語や文字・身振りを介して伝達し合うことです。
介護の現場には、高齢のため聴覚や視覚、言語能力が低下していたり、認知症でうまくコミュニケーションを取れない方が多くいます。
高齢者に対してなにかを伝えたとしても、相手は返事の表現がうまくできず苦しくもどかしく感じてしまうことも。
しかし、正しいコミュニケーション方法を学んでおくことで高齢者の苦しみや悲しみを開放できることもあります。
たわいない会話や日常生活の声かけ一つで高齢者が安心でき、介護の満足度も上がるでしょう。

利用者だけではなく職員同士でもコミュニケーションは必須。
意思疎通ができずにいると、仕事の連携をうまく取ることができないため利用者さんに迷惑がかかってしまったり、仕事量が増えてしまうこともあります。
相手にしっかり伝わるようにこまめに声を掛け合い、コミュニケーションをとっていきましょう。

また、利用者の家族とのコミュニケーションも大切です。
日頃から会話をするなどのコミュニケーションをとることで、利用者に何かあったときすぐに相談できたり事前にトラブル回避ができます。

コミュニケーションは介護の基本であり、信頼関係を築くために大変重要な役割を持つことが分かりました。

続いて、コミュニケーションの種類について見ていきましょう。

コミュニケーションの種類

コミュニケーションは「言語コミュニケーション」「非言語コミュニケーション」に分かれています。
それぞれの意味を説明していきます。

言語コミュニケーションとは、意見や意思、考えなどを相手に言語や言葉を使って伝える方法。
このなかには手話や筆談も含まれます。

一方、非言語コミュニケーションとは言語や言葉以外を使って自分の意見を伝える方法です。
言葉以外の方法とは具体的に、表情や顔色、身振り手振り、視線、体勢や距離感などを使って表現するということです。
メラビアンの法則によると人間の約9割はこの非言語でコミュニケーションをとっていると言われています。

また、「言語コミュニケーション」と「非言語コミュニケーション」を合わせて使うことで、より意見を伝えやすくなります。
例えば、手をさすりながら相手の目を見て笑顔で会話をする、相手が話している時に大きくうなずいて共感するなどです。
このように視線を相手に向けたり何かしらの反応をすることで「聞いてくれているな」と安心感を与えることができるでしょう。

つぎに、実際に現場で使えるコミュニケーションのポイントをご紹介していきます。

コミュニケーションのポイント

コミュニケーションのポイント

聞き上手になる
利用者のなかには不安や苦労など話を聞いて欲しいと感じている方も多いはず。
親身になって耳を傾けることで、頼れる場所があるという安心感が生まれます。
介護業界では上記のような利用者の気持ちをくみ取りながら耳を傾けることを「傾聴(けいちょう)」と呼びます。

受容する
利用者の言葉や感情について否定も肯定もせず、ありのままに受け入れることをいいます。
共感したり利用者の気持ちを理解して温かく寄り添うことで信頼感がうまれます。

言葉を繰り返す
相手が話す会話の中で重要と思うことを繰り返したり、声の大きさや抑揚を相手に合わせることで会話の意欲を引き出す効果があります。
不自然になると逆効果の恐れがあるので気をつけましょう。

自己開示する
利用者に心を開いてもらうためには自分から心をオープンにし、ありのままの自分を伝えることが大事です。
自分の趣味や興味があることを会話の糸口にすることで、話が広がっていく場合もあるため重要なテクニックです。

解答しやすい質問をする
言語に障がいのある方には、はい・いいえで答えられるクローズドクエスチョンやいくつかの選択肢で解答できる質問が有効です。
失語の方でも頷きや首を振ることで思いを伝えることができます。

認知症患者とのコミュニケーション

認知症は記憶力、年月や時間、場所などの見当識、判断力などが低下していく病気です。
なぜ自分がその場にいるのか、周囲の人は誰なのか見当がつかない状態になり不安を抱えながら生活することになります。
症状は人によって異なりますが、できるだけ相手の気持ちをくみ取るように「否定しない」「指摘しない」「叱らない」ことが大切。
話や行動が実際と異なっていたとしても状況を受け入れることで安心を与えられます。
認知症や失語症の方は言葉の理解が乏しい方が多いので、非言語コミュニケーションが有効な場合が多いです。

さいごに、コミュニケーションがどうしても苦手という方へ、会話する際の話題についてご紹介していきます。

コミュニケーションに役立つ話題

一番話題にしやすいのは「天気」というワードです。
例えば、利用者と窓の外を覗きながら「今日は天気がいいですね、午後からお散歩に行きましょうか」などたわいもない会話をします。
そうすることで、「散歩」というワードから季節や若い頃の思い出などに広げることができます。
このように内容のある特別な話をしようと考えずに、たわいもないトークから始めると意外と膨らんでいくことも。
また、上記でも書いたように自己開示をすることで共通点を見つけたりそこから話が盛り上がることもあります。
もちろん利用者が興味のあることを覚えて話題にすることもいい切り口です。
しかし、そこまで気構えると利用者も話しづらくなってしまうこともあるので、リラックスすることが好ましいでしょう。

まとめ

介護のコミュニケーション まとめ

人との交流が減った高齢者は物事を考える機会が減り、脳への刺激も少なくなっていきます。
コミュニケーションをとることは思考や感情に刺激を与え、能力や可能性を引き出せるかもしれません。
日頃の利用者の悩みを解決するだけでなく利用者の生きがいにもつながるので積極的にコミュニケーションをとっていきましょう。
コミュニケーションにはマニュアルも正解もなく難しいと感じる方も多いです。
それに仕事中だけ意識しておこなっていても身につくことではないため、普段から家族や周囲の人に対して聞き上手になったり自己開示が必要です。
ぜひこのコラムを参考に実践してみてはいかがでしょうか。

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