徹底調査!介護の入門的研修とは?

更新日:2020年06月13日

公開日:2020年04月09日

徹底調査!入門的研修とは?

これから介護業界へ飛び込もうとお考えの皆さんへ「入門的研修」のご紹介です!
この研修は介護業務に関与する不安をぬぐい、人材参入を促すために創設された新しい資格であり、ご存じの方は少ないと思います。
そこでこのコラムでは「入門的研修」の
■特徴
■受講方法
■受講内容
■受講してできること
について説明していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

はじめに、「入門的研修」の特徴について見ていきましょう。

「入門的研修」の特徴

介護に関する入門的研修は、深刻化する介護人材不足を解消する手立てとして2018年に創設された研修です。
実施目的としては、介護に関心を持つ今まで介護と接点がなかったなどの介護未経験者が、介護に関する基礎知識を身につけるとともに、介護の業務に携わる上で知っておくべき基本的な技術を学べるようにするためです。
この研修により介護業界への参入のきっかけを作るとともに、介護の業務に携わる上での不安を払拭し、多様な人材参入の促進を目指しています。

では、どのような方法で受講するのでしょうか?
受講資格や受講方法について見ていきましょう。

「入門的研修」の受講方法について

入門的研修 受講方法は?

・どこに申し込むの?
この研修は都道府県および市区町村が実施主体となっています。
また、委託された民間団体で受講することもできます。
研修先やスケジュールについては各都道府県や市区町村のホームページや直接問い合わせるなどして確認してみてください。

・費用はいくら?
介護業界での就労を希望する方については、介護施設・事業所とのマッチング支援の実施などにより、研修修了者の介護業界への参入を支援してもらえます。
よって無料で受講できるところがほとんどです。
費用に関しても受講場所によりますので各都道府県や市区町村のホームページや直接問い合わせるなどして事前に確認しておきましょう。

・受講するには資格が必要?
この研修では、必要な資格や業務経験などは特に決められておらず誰でも受講することができます。
受講者には定年退職を迎えた方や子育てがひと段落した主婦の方が多いようです。

次に、研修ではどのようなことを学んでいくのでしょうか?
受講の内容について見ていきます。

「入門的研修」の受講内容について

この研修では基本的に介護未経験者を対象としているため、入門的で基礎知識の習得を目的としています。
下記の表が受講内容です。

研修の分類カリキュラム研修時間研修内容
基礎講座介護に関する基礎知識1.5時間介護サービスの種類や利用の流れ、
介護保険制度の概要など
介護の基本1.5時間介護における安全な体の動かし方
認知症予防で活用できる体操など
入門講座基本的な介護の方法10時間介護職としての役割や専門性、
基本的な生活援助技術、
老化の理解など中核となる科目
認知症の理解4時間認知症の種類、原因、特徴など
認知症の基礎知識
障害の理解2時間障害の特性や特徴など障害福祉に
ついての理解、障害福祉制度の概要
介護における安全確保2時間介護現場で起こりうる事故や
感染症の対応や安全対策、
感染症対策など
合計21時間

【参考:厚生労働省 入門的研修の概要】

表をご覧いただくと分かるように、研修時間は合計21時間で日数にすると3日~6日程度。介護業界の資格のなかでも比較的短期間で修了することができます。
基礎講座のうち「介護の基本」と入門講座の「基本的な介護の方法」に関しては演習が行われます。この演習では介護現場で実践できることも学べます。
研修修了時には試験はなく、修了した研修受講者に対して修了証明書が発行されます。
ただし、受講場所によって確認テストがおこなわれていることもあるのでご注意ください。

さいごに「入門的研修」を修了後について見ていきましょう。

「入門的研修」修了してできること

入門的研修修了者については、各都道府県の判断により介護職員初任者研修及び生活援助従事者研修課程の一部が免除されます。
下記の表は介護職員初任者研修の研修時間入門的研修修了者が介護職員初任者研修を受講するための研修時間を比較したものです。

介護職員初任者研修通常の研修時間入門的研修修了者の
研修時間
職務の理解6時間6時間
介護における尊厳の保持・自立支援9時間9時間
介護の基本6時間0時間
介護・福祉サービスの理解と医療との連携9時間9時間
介護におけるコミュニケーション技術6時間6時間
老化と認知症の理解12時間0時間
障害の理解3時間0時間
こころとからだのしくみと生活支援技術75時間75時間
振り返り4時間4時間
合計130時間109時間
取得評価テスト(場所による)1時間1時間

見ていただくと分かるように入門的研修で学習した21時間分が免除になります。
介護業界でステップアップしていくのであれば取得しておくと便利なのが分かります。

※注意※
入門的研修を修了しても「訪問介護員」の仕事に就くことはできません。
なぜなら、訪問先で自分一人で対処するほどの知識やスキルを身につけるカリキュラム・時間数ではないからです。
「訪問介護員」として就労を目指している方は介護職員初任者研修の取得が必要になります。
詳しくはこちらを参考にしてみてください。
<介護職員初任者研修を徹底調査!>

< 訪問介護員ってどんな仕事?>

一方で通所・住居・施設系サービスであれば入門的研修の修了者や無資格者でも介護職員として働くことができるのでご安心ください。

まとめ

まとめ

入門的研修についてご理解いただけたでしょうか。
この研修は介護の基礎部分を重点的に学び、介護の仕事に就くための土台を作っていくものです。
この資格を取得することによって実際働く際に資格手当がつくわけではないのでご注意ください。
しかし介護業界の出発点とも言える大切な資格であることは間違いありませんので、介護職を目指している方はスキルアップのために取得してみてはいかがでしょうか。

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※掲載情報は公開日あるいは2020年06月13日時点のものです。制度・法の改定や改正などにより最新のものでない可能性があります。

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