介護業界の男女比率
タイトル職種別 | 男性(%) | 女性(%) |
ホームヘルパー | 16.2 | 83.8 |
福祉施設介護員 | 31.4 | 68.6 |
ケアマネージャー | 24.2 | 75.8 |
※厚生労働省「平成20年賃金構造基本統計調査」参照
厚生労働省発表の「平成20年賃金構造基本統計調査」によるとホームヘルパーの男女比は女性が8割以上という結果が出ていました。
ホームヘルパーに女性が多くなっている理由は、働き方にあります。ホームヘルパーは非常勤形態になります。そのため週に数時間というパートタイムの働き方が多くなることから、空いた時間で働きたいと考える主婦層の女性が多くなっています。(ただし、ホームヘルパーは近年ますますニーズが高い傾向になるので求人そのものは多くなっています)
加えてホームヘルパーは介護サービスに加え家事援助サービス(調理、掃除、買物)もメインの業務になることから、普段から家事をし慣れている主婦の女性にとって働きやすい仕事であるという理由があります。
福祉施設介護員の場合、男性職員は3割以上となります。近年では福祉施設介護員は男性職員も少しずつ増加傾向にあります。また20代など若い世代の男性も職場によっては見かけられます。それでも現状ではまだまだ女性職員が多いのが特徴です。
介護業界の男女の平均給与
職種別 | 男性(%) | 女性(%) |
ホームヘルパー | 242.7 | 205.6 |
福祉施設介護 | 231.7 | 208.6 |
ケアマネージャー | 286.8 | 251.8 |
※厚生労働省「平成20年賃金構造基本統計調査」参照
職種別に見た介護業界の男女の平均給与では男性の方が、女性よりも給与が高いというデータです。このデータの背景には、男性の方が女性よりも連続勤務期間が長いことや、役職についていること、管理職になっている割合が多いことが影響しています。もし男性で介護職員を長く続けるのであれば、役職に就くことがポイントとなります。
他にも現場から離れることになりますが、介護事業所の施設長や事務長になれば、給与のアップは見込めます。将来にポストがある事業所や新規開設する際、役職に就けるようにまずは実績を残していきましょう。
男性介護士のメリット
力仕事など重宝される
介護のスキルや技術で、カバーできてもやはりどうしても力仕事が必要となってしまうシーンがあります。そういった場合男性介護士は非常に重宝されます。
男性がいると女性同士の確執が起こりにくいという声も
男性が一人いるだけで女性通しの確執が起こりにくいという声があります。また女性介護士同士のけんかの仲裁は男性が行った方が事態は収束しやすいとそう。そういった場合は職場を円滑にする存在として、頼られる存在になります。
利用者に喜ばれることも
男性の介護士が少ないことから、中には男性介護士を歓迎する利用者もいます。普段は頑固な女性の利用者でも、異性の介護士の場合は柔らかく接することができるというエピソードがあります。また男性の利用者では、男同士だからこそ会話が弾むという声もあるようです。このような男性が少ない現場だからこそ、できる役割があります。
男性介護士が定年まで働くには
男性が介護業界で定年まで働くには、将来の目標やキャリアパスを早い段階から明確にしておく必要があります。介護士の給与は事業所や資格、勤務期間よって変わりますが、現状では給与面は高いとは言えません。そのため、どのようにキャリアアップをしていくのかは具体的に考えておきましょう。
もし、将来収入を伸ばしていきたいのであればエリアマネージャーや施設長を目指す必要があります。その場合はポストがある事業所なのか、経営理念や事業の在り方に共感できるのかもポイントとなります。
他にも現場での経験を生かして介護事務や事務長への職種を変えることを視野に入れるのかなど早めに考えておきましょう。
※掲載情報は公開日あるいは2023年04月09日時点のものです。制度・法の改定や改正などにより最新のものでない可能性があります。