介護施設の法人の違いを解説!社会福祉法人・医療法人・株式会社おすすめはどれ?

公開日:2020年09月08日

更新日:2020年11月06日

社会福祉法人・医療法人・株式会社おすすめはどれ?介護施設の法人の違いについて

介護施設を経営している法人のこと、皆さんはご存知でしょうか?
同じ介護の仕事でも、この法人の違いによって経営方針や施設の特徴、待遇などが異なってくるのです。
 
本コラムでは、介護施設を経営する法人の違いをわかりやすく解説します。
新しい職場を選ぶときなどにぜひ参考にしてみてください。
 

介護施設を経営している法人とは

介護施設の主な経営母体は社会福祉法人医療法人株式会社です。

そして介護施設経営は、主に社会福祉事業や公益事業にあたります。
そもそも社会福祉事業とはどのような事業なのでしょうか?
 

「社会福祉事業」と「社会福祉を目的とする事業」について

社会福祉に関する事業は、社会福祉法において「社会福祉事業」と「社会福祉を目的とする事業」に区別されており、それぞれ下記のように定められています。

「社会福祉事業」と「社会福祉を目的とする事業」について

◆社会福祉を目的とする事業とは
地域社会の一員として自立した日常生活を営むことを支援する非営利事業です。
経営主体等の規制はなく、行政の関与は最小限


◆社会福祉事業とは
社会福祉事業は「社会福祉を目的とする事業」のなかで、規制と助成を通じて公正な実施の確保が図られなければならないものとされています。
そのなかでさらに第一種社会福祉事業と第二種社会福祉事業に分類されます。
事業を行うには、経営主体の規制があり、都道府県知事の認可・指導監督が必要です。

第一種社会福祉事業と第二種社会福祉事業の違い
第一種と第二種の違いについては、第一種のほうがより利用者への影響が大きいものとされており、簡単にいうと入所施設が第一種在宅支援が第二種のような棲み分けとなっています。
 


第1種社会福祉事業とは
 
利用者への影響が大きいため、経営安定を通じた利用者の保護の必要性が高い事業(主として入所施設サービス)です。
 
-経営主体-
原則として行政及び社会福祉法人が行います。
施設を設置して第1種社会福祉事業を経営しようとするときは、都道府県知事等への届出が必要になります。
その他の者が第1種社会福祉事業を経営しようとするときは、都道府県知事等の許可が必要になります。
個別法により、保護施設並びに養護老人ホーム及び特別養護老人ホームは、行政及び社会福祉法人に限定されています。


第2種社会福祉事業とは
 
比較的利用者への影響が小さいため、 公的規制の必要性が低い事業(主として在宅サービス)です。
 
-経営主体-
制限はありません。
すべての主体が届出をすることにより事業経営が可能となります。

<例>
第1種:
障害者支援施設、重症心身障害児施設、養護老人ホーム等の経営 

第2種:
保育所の経営、ホームヘルプ、デイサービス、相談事業
 
いろいろな法人(社会福祉法人、医療法人、営利法人など)が社会福祉事業を行っていますが、第一種社会福祉事業を行えるのは社会福祉法人のみとなっています。
※出典:厚生労働省において

社会福祉法人・医療法人・株式会社、それぞれの特徴

社会福祉法人・医療法人・株式会社の特徴

介護施設を経営する法人は主に
・社会福祉法人
・医療法人
・株式会社

であることがわかりました。
 
ではそれぞれの法人について詳しくみていきましょう。

社会福祉法人

社会福祉法人とは、社会福祉法において「社会福祉事業を行うことを目的として、この法律の定めるところにより設立された法人」と定義されています。
公益性が高く、社会福祉事業を確実、効果的かつ公正に行う民間の非営利法人です。

介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)は第一種社会福祉事業に該当するため、その約95%は社会福祉法人が経営しています。
 

医療法人

医療法人とは、病院、医師もしくは歯科医師が常時勤務する診療所又は介護老人保健施設を開設することを目的として、医療法の規定に基づき設立される非営利法人です。
都道府県知事の認可を受けて設立されています。

医療法人の介護施設の多くは病院との連携がある介護施と考えられます。

株式会社

介護福祉事業は、株式会社も参入することができます。
株式会社が社会福祉法人、医療法人と大きく異なるのは営利法人という点です。
そのため事業で利益を上げることもとても重要になります。
 
近年では医療・福祉の分野の法人に限らず、異業種の法人も続々と介護福祉事業に参入しています。
異業種ならではの強みを活かした介護サービスを提供している法人が多いことも特徴です。

介護施設を経営するその他の法人

上記3つの法人の他にごくわずかながら、社団・財団法人、協同組合、特定非営利活動(NPO)法人なども介護・福祉事業を行っています。

介護施設・サービス別にみる経営母体(法人)の違い

施設やサービスによって経営母体にどのような違いがあるのでしょうか。
 
介護保険施設

介護保険施設別でみる経営母体の割合

前述のとおり、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)の約95%は社会福祉法人が経営しています。
介護老人福祉施設は第一種社会福祉事業に該当するためです。
 
一方で、介護老人保健施設、介護医療院、介護療養型医療施設においては、医療法人の経営が 75.6%、95.0%、83.9%とそれぞれ最も多くなっています。

居宅サービス事業所

居宅サービス事業所別でみる経営母体の割合

訪問系サービスでは営利法人(会社)の経営が最も多くなっています。
短期入所生活介護、認知症対応型通所介護、地域包括支援センターでは社会福祉法人が最も多く、通所型サービスでは医療法人が最も多くなっています。
出典:平成30年介護サービス施設・事業所調査の概況|厚生労働省

働くならどの法人?選び方とおすすめポイント

働くならどの法人?おすすめポイント

社会福祉法人、医療法人、株式会社のなかでどの法人がいいのかというと、どれがよくてどれがよくないという区別はありません。
法人の種類はあくまで選択肢のひとつ。
それぞれの法人に特徴がありますので、皆さんが何を重視しているか、どんな働き方がしたいかによって選択していただけたらと思います。
 
では各法人のおすすめポイントをお伝えします。

社会福祉法人のおすすめポイント

社会福祉法人が経営する施設は地域密着型のところが多く、他県にまたがるような遠方の異動はほとんどないでしょう。
地域イベントへの参加や地域住民との交流があるなど、地域に根づいて安定して長く勤められるというメリットがあります。
退職金制度や福利厚生が充実しているところもあります。
 
さらに社会福祉法人のなかでも社会福祉協議会(社協)は準公務員のような扱いとなり、公務員給与と同じ給与体系をとっている場合が多いです。1年毎に級数に応じた昇給があるのが特徴です。
残業もほとんどないでしょう。
求人数自体は決して多くありませんが昇級を重視される方は検討してみてもよいかもしれません。

◆社会福祉法人はこんな方におすすめ

  • 同じ地域で長く働きたい
  • 地域の方々と交流したい
  • 社協で働きたい(昇級・定時勤務を重視)
  • 特養、地域包括センターで働きたい


医療法人のおすすめポイント

医療法人は施設と病院が連携されており、医師や看護師、リハビリ職員など他職種の人達と関わりながら仕事を進めていくところが多いでしょう。
医療に関する知識を習得できたり、ケアを身近に見て学べたりと、スキルアップを図りたい方におすすめです。

医療体制が整っているので、利用者が急変したときもすぐに病院側へ対応を依頼でき安心です。
また、病院の給与体系や福利厚生をそのまま採用しているところもあるので、病院の規模や経営状況によっては好待遇も期待できるでしょう。

◆医療法人はこんな方におすすめ

  • 介護技術を向上させたい
  • 医療知識をつけたい
  • 他職種の方と連携しながら仕事をしたい
  • 利用者の急変対応に不安を感じている


株式会社のおすすめポイント

株式会社は事業目的が自由なため、経営する法人によって多種多様なサービスが提供されていることが特徴です。
 
例えば外食産業がメイン事業の会社では利用者の食事に力を入れていたり、建築や住宅関係の事情を行っている会社では心地よい住まいづくりに重きを置いていたりと、様々な工夫が凝らされています。
どのような思いで社会福祉に参入しているのか、ぜひ経営理念や方針をチェックすることもおすすめします。
 
なお会社によって給与形態や福利厚生はさまざまです。
また全国展開しているような施設の場合は転勤の可能性もあります。
会社の業績、経営規模によって差が出てくる部分ですのでしっかり確認しておきましょう。

◆株式会社はこんな方におすすめ

  • 手厚い教育・研修を希望
  • キャリアアップしたい
  • 高給与・福利厚生を重視
  • 独自のサービスを提供している施設で働きたい


まとめ

介護施設を経営する社会福祉法人・医療法人・株式会社の特徴や違いについて解説しました。
 
法人の違い、ご提案したおすすめ法人はあくまで一例であり、決してこの通りではありません。
社会福祉法人、医療法人、株式会社のなかでもそれぞれに方針や制度は異なりますので、参考程度にしていただければと思います。
 
求人選びの決め手にかけるときの一つの選択肢としてぜひ法人の違いにも着目してみてください。

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