アンガーマネジメントで介護職の「怒り」をコントロールしよう!

更新日:2021年04月02日

公開日:2021年02月26日

アンガーマネジメント介護職の「怒り」をコントロール

介護職として働いていると、職場や利用者、利用者家族などに対してイライラすることや怒りの感情を持つこともあるでしょう。そんな時に実践してほしいのが「アンガーマネジメント」というもの。

近年、注目されているこのアンガーマネジメントですが、なかには「聞いたことがない」という方も少なくないはず。そこで、今回は怒りの感情を上手くコントロールする「アンガーマネジメント」の方法をご紹介したいと思います。

アンガーマネジメントとは

日本でも注目!! アンガーマネジメントってなに?

アンガーマネジメントとは、怒りの感情と上手に付き合うための「心理教育・心理トレーニング」です。
アンガーマネジメントは、1970年代にアメリカで生まれたとされており、当初は犯罪者のための矯正プログラムなどとして活用されていました。しかし時代の変化とともに一般化され、今アメリカでは教育現場や企業研修など幅広い分野で取り入れられています。

アンガーマネジメントでは、怒りを上手にコントロールし適切に対処するためのスキルを身につけていきます。
アンガーマネジメントの目的は「怒らないこと」ではなく、

「怒る必要のあることは上手に怒れ」
「怒る必要のないことは怒らなくて済むようになる」


ということが目標です。

怒りを適切に対処できるようになれば、モチベーションアップや良好な人間関係の構築といった効果が期待でき、職場だけでなく家庭でもこのスキルを利用できるようになります。

いま日本でアンガーマネジメントが注目されているのはなぜ?

日本でアンガーマネジメントが注目され始めたのは、働き方改革にともなって「ハラスメントの防止」に社会全体が力を入れ始めたことがきっかけです。

今の社会では、これまで当たり前とされていた「みんなが共通の価値観を持つ社会」から「個々が多様な価値観を持つ社会」へと変化しました。
しかしながら、自分とは違う価値観を認めることができず「怒る」ことで、今までにはなかたトラブルに発展することも増えてきています。そんな今「価値観の違いを認める」ということがとても大事になってきています。

とくに若者世代を中心に、怒ったり叱られたりすることでモチベーションが低下し、生産性の低下につながるケースも多く、部下の指導や教育に悩む管理職は少なくありません。

そこで、注目されたのが「アンガーマネジメント」です。
アンガーマネジメントのスキルを身につけ上手く利用することで、仕事上や人間関係のちょっとしたストレス減らし仕事に集中できる時間が増えるだけでなく、社員のやる気や円滑な人間関係の形成に役立ちます。
そのため、アンガーマネジメントを重要視している企業が増えてきています。

介護職がアンガーマネジメントを取り入れる「理由とメリット」

介護職がアンガーマネジメントを取り入れる理由とメリット

近年、介護業界でも注目を集めているアンガーマネジメント。
「イライラしてては良いケアに繋がらない」とは分かってはいても、上手く「怒り」の感情をコントロールできず悩んだり、落ち込んだりしている方は多いのではないでしょうか?

介護現場はイライラや怒りの原因になりやすい要素が多く、メンタル面が左右されやすい職業です。そのため、日々のさまざまなストレスが介護職のイライラや怒りの原因となってしまいます。

現場で起こりやすい介護職が「イラッとする瞬間」「カッとなるとき」の例がこちら。

□人材不足でずっと休みがまともに取れていない
□忙しい時にする認知症の方への対応
□社員だからとあれこれ仕事を押し付けてくるパートスタッフ
□認知症の方がオムツを外してしまい、シーツ交換などが必要になったとき
□認知症の方に「被害妄想・嫌味・暴言」などを言われたとき
など


介護職として働いている方は「あるある!」と思う内容があったのではないでしょうか。
いくつものストレスが日々重なることで、イラっとしたりカッとしたりすることが多くなってしまいます。

しかし、このようなイライラや怒りの感情を持ったままでは、負の空気感が他のスタッフや利用者にも伝わってしまい、よいケアに繋がらないだけでなくスタッフ同士の関係も悪くなってしまいかねません。

だからこそ、介護職にはアンガーマネジメントのスキルが必要だといえます。
ストレスから自分のこころを守り穏やかにいるためにも、身につけておきたいスキルです。

介護職がアンガーマネジメントを取り入れるメリット

アンガーマネジメントを取り入れ実際に行うことで、どのようなメリットがあるのかを見ていきましょう。
介護職がアンガーマネジメントを取り入れるメリットは以下

● 怒りを感じる頻度が低くなり、それによるストレスが減る
● 怒りの原因を整理して適切に対処できるようになる
● 怒りを相手が納得しやすい表現で伝えることができるようになる
● モチベーションの維持・向上に役立つ
● 利用者や家族、同僚とのコミュニケーションがしっかりと取れるようになる

上記5つ以外にも介護職がアンガーマネジメントを身につけることで得られるメリットは多くあります。
アンガーマネジメントを取り入れ、怒りの気持ちを冷静に判断することができれば、その怒りや苛立ちの原因が何からきているのかが分かるようになります。そうすると、怒りの感情に振り回されることなくその怒りを適切に対処することが可能になり、無駄にイライラを引きずることも無くなります。

とくに、介護職は「イライラ」や「カッ」となる場面が多い職業です。
だからこそ、介護職の一人ひとりがアンガーマネジメントを身につけ、自分自身が上手く怒りをコントロールしストレスを抱え込み過ぎないようにすることが大切です。

アンガーマネジメントを実践!3つのテクニック

アンガーマネジメント実践で役立つ3つのテクニック①「衝動」のコントロール②「思考」のコントロール③「行動」のコントロール

アンガーマネジメントで怒りをコントロールするには「衝動」「思考」「行動」の3つに焦点をあてたテクニックを覚えていきましょう。

(1)「衝動」のコントロール|「最初の6秒」をやりすごそう!

別名6秒ルールとも呼ばれますが、怒りを感じた瞬間に爆発させるのではなく「じっと6秒間我慢をする」ことが怒りをしずめるのに効果的だと言われています。

なぜ6秒なのかというと、怒りのアドレナリンが強く出て物事の判別がつかなくなっていても、そのピークは6秒ほどと言われているからです。最初の6秒を過ぎると、理性が働き始め怒りの衝動性は収まっていきます。

しかし、この6秒を我慢できずに行動をしてしまうと「暴言などひどい言葉を言ってしまう」「物にあたって壊す」などの行動を起こしやすくなってしまいます。
そうならないためにも、まずは怒りをぐっとこらえてその怒りの原因についてメモを書いてみましょう。実際に紙に書くのもいいですし携帯などにメモを取る程度でも大丈夫です。

そして、その怒りに10段階で点数をつけて客観的に怒りの分析をしましょう。
怒りの度合を点数化することで、冷静になる機会を作ることができ、心に余裕をつくる機会にも繋がります。

(2)「思考」のコントロール|「~べき」思考をゆるめよう!

人はつい相手に「~するべき」「~するべきではない」という考えを押し付け、求めてしまいます。相手に求める「~べき」の境界線を広げること、ハードルを下げることが思考のコントロールでは大切です。

人それぞれ、成長過程や立場によって「~べき」思考は変化し、またその考えに対する強さも異なります。「価値観は人それぞれで、自分とは異なる」ということをもう一度認識しなおして、本当に怒る必要がある内容なのかを確かめましょう。

思考のコントロールでは、自分と相手の思考の違いを埋める努力が必要になってきます。
自分の「べき思考」を知るためにも、自分がどのような時、どのようなことに対して怒りを感じるのかを書き、その怒りの背景に隠れている自分の「べき思考」を深堀していきましょう。

(3)「行動」のコントロール|「できるものだけ」コントロールしよう!

怒ることで「変えられるものだけ」コントロールすることを意識しましょう。
まずは、最近怒ったことを書き出してみましょう。怒ったことに対して「いつまでに」「どのように」「どのくらい変わったら」自分の気持ちが収まるのか?気が済むのか?を決めておきましょう。

また、その怒りは「変えられるもの」もしくは「変えられないもの」なのか、「重要」もしくは「重要ではない」のか、ということも書き出してみてください。

これらを決めておけば怒りをコントロールすることはできますが、この部分を決めていないと怒りの感情をずっと持ち続けることになりイライラした気持ちが続いてしまいます。

いくら怒っても変えられないことやコントロールできないこと、自分にとって重要ではないことは、放置し「受け入れる」ということが大切です。
「諦める」「我慢する」とは違い「そういうもの」「そういうこともある」という受け止める姿勢が重要といえます。

アンガーマネジメントをもっと学ぶには

アンガーマネジメント学びたいなら!

アンガーマネジメントについてもっと詳しく、深く学びたいという方のために、どこで学べるのかをご紹介したいと思います。

アンガーマネジメントは、一般社団法人日本アンガーマネジメント協会にて、講座を受講することができます。講座の種類は入門講座や応用講座、またアンガーマネジメントについて教えられる講座までさまざまあります。

そこで、介護職の方におすすめの講座をいくつかご紹介したいと思います。

◆ 認定なし講座 ◆

【アンガーマネジメント入門講座】
講座内容:アンガーマネジメントに「少し興味がある」「ちょっと内容を聞いてみたい」という方向けの講座です。アンガーマネジメントの概要を理解することができます
受講時間:1.5時間
受講料:3,000円(税別)

【アンガーマネジメント応用講座】
講座内容:自分自身でアンガーマネジメントのトレーニングをしてみたいという方向けの講座です。講座では、21日間かけて自分でトレーニングする方法を習います。
受講時間:3時間
受講料:10,000(税別)

【アンガーマネジメント診断講座】
講座内容:怒りの特徴、タイプなどを分析できるようになるための講座です。この講座を受講することで、アンガーマネジメント診断システム(一部有料)を利用して自分だけでなく、家族や友達などにもアンガーマネジメント診断ができるようになります。
受講時間:2時間
受講料:10,000万円(税別)

◆ 認定講座 ◆

【アンガーマネジメントファシリテーター養成講座】
講座内容:アンガーマネジメント入門講座が教えられるようになるための講座です。また、希望者には「アメリカの認定資格」も取得可能です(有料)。
受講時間:16時間(2日間)
受講料:130,000円(税別)
認定料:30,000円(税別)


各種講座のほとんどは、実際に会場に行って学ぶ方法とオンラインで学ぶ方法の2つから選べます。
どちらの場合も受講料などは同じで、オンラインの場合は「zoom」を利用しておこないます。

アンガーマネジメントの講座について、もっと詳しく知りたい方は以下の「一般社団法人 日本アンガーマネジメント協会」ホームページをご覧ください。

◆一般社団法人「日本アンガーマネジメント協会」ホームページ

まとめ

介護職の方がアンガーマネジメントを取り入れることで、日々仕事で感じるイライラや怒りの感情を軽減させることができるようになります。
怒りの感情をコントロールできるようになることは、仕事面においてだけでなく自分自身の心にも良い効果があります。

アンガーマネジメントは誰でもすぐに実践できることですが、上手く怒りの感情をコントロールできるようになるには、何度も繰り返しおこない続けることが大切です。
何度か試したけれど、自分では上手くできないという方は、一度アンガーマネジメント講座の受講を考えてみるのもよいでしょう。

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※掲載情報は公開日あるいは2021年04月02日時点のものです。制度・法の改定や改正などにより最新のものでない可能性があります。

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