精神科デイケアってどんなサービス?

更新日:2021年03月29日

公開日:2021年03月29日

どんなサービス?精神科デイケア

精神科デイケアというものがあるのをご存知でしょうか?
介護職の方であれば、通所型リハビリテーションの「デイケア」という介護サービスに馴染みがある方もいらっしゃるかと思いますが、精神科デイケアはまた別のサービスになります。

今回は「精神科デイケア」というサービスについて詳しく解説します。
精神科デイケアの役割や仕事内容に興味のある介護従事者、ソーシャルワーカーの皆さんはぜひ参考にして下さい。

精神科デイケアとは

精神科デイケアとは精神科の通所リハビリの一種で、精神疾患を抱えている方向けの治療やリハビリを行う所です。
利用者はリハビリの一環として、運動や文化活動などのさまざまなプログラムに参加します。

精神科リハビリテーションは全部で4種類あり、デイケアの他に、ショートケア、ナイトケア、デイナイトケアがあります。

デイケア
活動時間は午前から午後までの6時間。
基本的には9時~15時頃までの所が多く、昼食を挟みます。

ショートケア
活動時間は3時間。
午前中もしくはお昼の時間帯の3時間で、昼食はありません。
特定のプログラムだけ受けたい方や、まず精神科リハビリの環境に慣れたい方が、ショートケアを選択する傾向にあります。

ナイトケア
活動時間は夕方から夜間までの4時間。
開始時間は16時以降とされており、夕食を挟みます。
朝に弱い方や日中に仕事をしている方、日中の疲れを癒したい方が利用されます。

デイナイトケア
活動時間は10時間。
朝9時頃までに通い、終日を過ごします。
食事は朝昼晩の3食です。
昼夜逆転の生活を改善し、規則正しい生活リズムを構築していく目的があります。


これらは主に、精神科病院やクリニックなどの医療機関、保健所、精神保健福祉センターで行われています。
保健所で実施しているものは無料ですが、その他の施設で実施されているリハビリは有料です。
保険適用なので医療費は3割負担、自立支援医療制度が適用されれば1割負担となります。

精神科デイケアの目的

精神科デイケアの目的

精神科デイケアの目的は、精神疾患の再発防止や入院予防、社会復帰の促進などが挙げられます。

施設ごとに対象となる利用者は異なり、若い人向け、お年寄り向け、特定の疾患を持った方向けなどさまざまです。

・統合失調症
・うつ病
・双極性障害
・アルコール依存症
・認知症

などを持つ方の利用が多い傾向にあり、抱えている課題によって受けるプログラムやサービス内容が異なります。

しかしいずれの場合も大きな目的は、利用者の「社会生活機能の回復」です。
利用者が感じている「地域社会での生活のしづらさ」に対して、治療やリハビリを通して援助・支援していきます。

精神科デイケアのサービス内容について

ではここからは精神科デイケアではどんなことが行われるのか、施設基準やプログラムの内容など具体的なサービス内容についてお伝えしていきます。

精神科デイケアの人員配置

精神科デイケアの人員配置は次の通りです。

デイケアの人員配置
<小規模>利用者:30人○精神科医師 1人(兼務可)

○作業療法士
 精神保健福祉士
 臨床心理技術者
 のいずれか 1人(専従)


○看護師 1人(専従)
<大規模>利用者:50人○精神科医師 1人(兼務可)

○作業療法士
 又は経験有する看護師 1人(専従)

○看護師 1人(専従)

○臨床心理技術者
 又は精神保健福祉士 1人(専従)

利用者:70人○精神科医師 2人(兼務可)

○作業療法士
 又は経験有する看護師 1人(専従)

○看護師 1人(専従)

○臨床心理技術者
 又は精神保健福祉士 1人(専従)

○精神科医師以外の従事者 1人(専従)

出典:精神科デイ・ケア等 について|厚生労働省

人員配置では、臨床心理技術者又は精神保健福祉士の配置が義務付けられていることが特徴です。

プログラム例を紹介

先ほどお伝えした通り、精神科デイケアの大きな目的は「利用者の社会生活機能の回復」です。
しかしこれは、必ずしも「精神科デイケアを卒業し、社会復帰をすること」が目標となるわけではありません
利用者が抱えている問題や疾患などの違いによって、目指すゴールは一人ひとり異なっています。

例えば「リハビリを経て復職する」ことが目標の人もいれば、「電車に乗ってデイケアに通う」ことが目標の方もいます。
「病気の再発防止」をゴールとする方、「デイケアで自分の居場所を作る」ことが目的の方など、さまざまです。

精神科デイケアでは、そんな個々の目的に合うように、さまざまなプログラムが組まれています。


趣味系
・音楽鑑賞
・書道
・手芸
・お絵かき
・アロマ
・おしゃべり
・カラオケ


運動系
・お散歩
・体操
・エクササイズ
・卓球
・フットサル


行事・イベント系
・園芸
・社会見学
・季節ごとの行事


就労系
・認知行動療法
・心理教育
・リラクゼーション
・コミュニケーション
・パソコンスキル

上記は一例ですが、こういった活動が曜日・時間帯ごとに組まれており、利用者がそれぞれの目的に合わせて希望のプログラムに参加できるようになっています。

精神科デイケアにおける介護職・ソーシャルワーカーの役割

介護が必要な高齢者を対象とする通常のデイケアにおいては、
・介護職員
・生活相談員
・機能訓練指導員
などの職種が必要とされますが、精神的な問題を抱える方を対象とする精神科デイケアでは介護職員は人員配置に含まれていません

精神科デイケアで働く場合には、ヘルパー職の募集はほとんどなく、看護補助・看護助手、送迎業務などの役割を担うことになるかと思います。
ただし利用者の中には高齢者の方や身体障害を抱える方もおられるため、直接的な介助業務は行わないとしても、介護福祉に携わった経験は必ず役に立つでしょう。

またソーシャルワーカーは精神科ソーシャルワーカー(PSW)という肩書きになり、社会福祉士ではなく精神保険福祉士の資格所有者が配置されます。

精神保健福祉に関する専門知識・技術のもと、精神に障害を抱える方の社会復帰をサポートする役割を担います。
具体的には利用者またはそのご家族の相談・助言や、目標に向けて適切な訓練をするといった支援です。

多職種連携のチーム医療

なお、最近の精神科治療の傾向として入院治療よりも外来での通院治療が主流になってきていることもあり、これまで以上に多職種連携のチーム医療の重要性が高まっています。

精神科デイケアにおいても施設内だけの支援にとどまらず、地域の支援センターや介護施設、訪問介護(看護)、ハローワークや企業に至るまでさまざまな機関、職種と連携をとりながらチームでサポートする体制がとられています。

したがってヘルパーや社会福祉士として間接的に精神科デイケアと関わりながら利用者の支援をしていくことケースもあるでしょう。

まとめ

精神科デイケアに通う利用者の方々は、それぞれに抱えている問題や目標が異なります。多職種と連携を取りながら、利用者一人ひとりのニーズに合わせてサポートすることが必要です。

精神科に通う人は年々増加傾向にあり、入院よりも通院で治療する方が増えています。
今後精神科デイケアの需要はますます高まっていくでしょう。

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