【図解】老人ホームの種類・特徴を介護職員向けにわかりやすく解説

更新日:2021年04月28日

公開日:2021年04月28日

介護職員が知っておきたい老人ホームの種類・特徴を解説!

一般的に「老人ホーム」と一括りにされがちな高齢者向け施設ですが、実はさまざまな種類があります。
本コラムでは、老人ホームの種類やそれぞれの特徴や違いについて、介護職員向けにわかりやすく解説していきます!

老人ホームとは

老人ホームとはその名の通り高齢者向けの住まいの総称です。
高齢者向けの住まいにはさまざまな種類があり、それぞれに異なる名称が付けられているのですが、一般的にはそれらを総称して「老人ホーム」といわれることが多いです。

利用目的や入居費用、提供サービスなどに違いがあり利用者は自身の要介護度や利用したいサービス、予算などにあわせて入居する老人ホームを選んでいます。

では早速、老人ホームの種類について見ていきましょう。

◆老人ホームの種類一覧

老人ホームの種類一覧

上記の図は老人ホームと称される高齢者向け施設を種類ごとに分類したものです。

・特別養護老人ホーム 
・老人保健施設
・介護医療院
(介護療養型病床 / 本コラムでは省略)
これらは介護保険施設になります。

介護保険施設とは、介護護保険サービスとして要介護認定を受けた人が利用できる公的施設で、地方自治体や社会福祉法人などが運営しています。

その他の公的施設として、低価格で利用できる軽費老人ホーム(ケアハウス)や養護老人ホームがあります。
後ほど詳しく説明しますが、養護老人ホームは介護サービスを提供する施設ではありません。 

民間が運営する高齢者施設にもさまざまな種類があります。

有料老人ホームやグループホーム、サービス付高齢者住宅などの高齢者向け住宅です。
施設によって、自立した人のみが利用できる施設、終身利用できる施設など利用対象や提供サービスはさまざまです。

それぞれ、対象となる利用者や提供サービスを一覧にまとめたものが下記です。

自立要支援要介護認知症介護サービス
特別養護老人ホーム××
要介護3~
介護老人保健施設××
介護医療院××
養護老人ホーム××××
軽費老人ホームケアハウス
~要介護3
生活援助
介護付有料老人ホーム
住宅型有料老人ホーム×外部サービス
健康型有料老人ホーム×××
グループホーム×
要支援2~
サービス付き高齢者住宅外部サービス
シニア向け分譲マンション×外部サービス

老人ホーム 種類別の特徴・違い

ではそれぞれの老人ホームについて、特徴や他の老人ホームとの違いなどを踏まえながら解説していきます。

◆特別養護老人ホーム (特養)

特別養護老人ホーム (特養)

特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)は、地方公共団体や社会福祉法人が運営する公的な老人ホームです。
略して特養と呼ばれています。

利用対象は身体上・精神上に障害があり常時介護が必要、かつ、在宅介護が困難な高齢者です。
基本的には要介護3以上、比較的介護度の高い高齢者が入居します。(要介護1・2は特例条件あり)
利用費用を安く抑えられるため人気があります。

また長期利用を前提としている施設で「終のすみか」ともいわれ、終身利用する方が多いです。
そのため特養で働く介護職員は利用者を看取る機会も多いでしょう。

<特別養護老人ホームの詳しい内容はこちら>
仕事内容やメリットは?特別養護老人ホーム(特養)ってどんな施設?

◆介護老人保健施設(老健)

介護老人保健施設(老健)

老人保健施設は、地方公共団体や社会福祉法人が運営する公的な高齢者向け施設です。
略して老健と呼ばれています。

他の老人ホームとの違いは、在宅復帰を目指して医療やリハビリに力を入れている短期入所施設という点です。

原則65歳以上で要介護1以上の高齢者が利用できます。
長期利用を目的としておらず、利用期間は3ヶ月~半年を目安としています。

老健の介護職員は、医師や看護師、機能訓練士ら他職種と連携しながら業務を進めていきます。

基本的な介護業務に関しては他の介護施設と大きく変わりませんが、医師やセラピストの指導の下、より機能回復を重視したケアが求められます。
また短期入所でベッドの回転率が早いため、日々スピード感を持って業務を行う必要があるでしょう。

<介護老人保健施設の詳しい内容はこちら>
介護老人保健施設(老健)ってどんな施設?仕事内容や働くメリットについて調査!

◆介護医療院

介護医療院

介護医療院は身体介助や生活支援などの介護サービスに加え、日常的な医学管理や看取り、ターミナルケアなどの医療的ケアも提供する施設です。

日常生活を送るための介護サービスと、長期療養のための医療を一体的に提供することを目的としています。

以前は「介護療養型病床」と「医療療養病床」という施設が作られていました。
この両者の使い分けが曖昧だったことなどから、双方の良さを取り入れて新たに創設されたのが介護医療院です。
今ある介護療養型病床は廃止され、介護医療院に移行される予定となっています。

介護医療院にはI型とII型があり、
Ⅰ型:容態が急変するリスクが高い人、身体合併症を有する認知症の高齢者など
Ⅱ型:Ⅰ型と比較し、容態が比較的安定した人

と区分されています。

医師や看護スタッフが常駐し、利用者の容態変化時にも適切な医療行為を実施することが可能です。
そういった面で介護職員は安心して働けるのではないかと思います。
また他職種連携によるチーム医療・介護を学ぶことができ、医療ケアやリハビリに関する知識もつくでしょう。

イベント行事やレクリエーションなどは、少ない傾向です。

<介護医療院の詳しい内容はこちら>
詳しく知りたい!介護医療院ってどんな施設?

◆軽費老人ホーム / ケアハウス

軽費老人ホーム/ケアハウス

軽費老人ホームは自立や要支援状態など比較的介護度の低い方が、低額料金で入居できる老人ホームです。

家庭環境や住宅事情などの理由により、自宅で生活することが難しい方が利用します。
運営主体は地方公共団体や社会福祉法人で、主な提供サービスは生活援助や生活相談です。

経費老人ホームにはA型、B型、C型があります。
A型:食事サービスあり
B型:食事サービスなし、自炊
C型:食事・生活支援サービスあり


この軽費老人ホームC型を「ケアハウス」といいます。
現在ではA、B型は新設されておらず減少傾向にあり、今後はC型のケアハウスに一本化していく予定となっています。

そしてケアハウスには一般型と介護型があります。
一般型:介護サービスなし、外部と契約が必要
介護型:介護サービスあり


両者の大きな違いは介護サービスの有無です。

一般型には介護サービスがついていないので、利用者が介護サービスを希望する場合は外部サービスと別途契約が必要になります。
また施設によっては、要介護度が進んだ利用者は退去しなければならない場合もあります。

<軽費老人ホーム・ケアハウスの詳しい内容はこちら>
ケアハウス(軽費老人ホーム)ってどんな施設?

◆養護老人ホーム

養護老人ホーム

特別養護老人ホームとは別に、養護老人ホームというものがあります。
名称はよく似ていますが全くの別物ですので注意しましょう。

養護老人ホームは、生活環境や経済的な理由によって自力で生活できない高齢者を一時的に受け入れるための施設です。
例えば身寄りがない、年金を受給できない、住居がないなど、在宅で生活ができない高齢者が対象となります。
運営主体は地方公共団体や社会福祉法人です。

養護老人ホームは介護施設ではありません
利用者が社会復帰できるように支援するための施設で、長期入居を目的とした老人ホームではないことを理解しておきましょう。

基本的には介護を必要としない高齢者が対象で、要介護の方は利用対象外です。
支援員(介護職員)が配置され生活援助や軽い支援は行いますが、あくまでもサポートの範囲となります。

<養護老人ホームの詳しい内容はこちら>
【高齢者施設】養護老人ホームってどんな施設?

◆有料老人ホーム

有料老人ホームは、食事提供や入浴介助、排泄介助といった身体介護、生活援助、健康管理などの中からいずれか(複数も可)のサービスを提供する高齢者向け施設です。
都道府県知事より「特定施設入居者生活介護」の認定を受けられれば、社会福祉法人だけでなく民間企業も経営することが可能です。

特定施設入居者生活介護とは、利用者がなるべく自立した生活を送れるよう、指定を受けた有料老人ホームなどが、身体介護や生活援助、機能訓練などを提供することです。

有料老人ホームには下記の3タイプがあります。

介護付有料老人ホーム

介護付有料老人ホーム

特定施設入居者生活介護の指定を受けている、介護サービスが付いた有料老人ホーム
介護が必要な利用者には身体介護や機能訓練などのサービスを提供します。
看取り介護にも対応しており、終身利用も可能なところが多いです。

介護サービスを施設の職員が提供する「一般型」と、委託先の事業所が提供する「外部サービス利用型」があります。

住宅型有料老人ホーム

住宅型有料老人ホーム

掃除や洗濯、食事提供、買い物といった生活支援のサービスが付いた有料老人ホーム
自立の方や要介護度が軽めの方が利用します。

介護が必要な場合は、外部業者が行います。
利用者が必要な介護サービス(訪問介護やデイサービスなど)を自由に組み合わせて外部業者に依頼します。

健康型有料老人ホーム

健康型有料老人ホーム

食事提供などのサービスが付いた有料老人ホーム。
自立した生活を送ることができる高齢者が利用する施設で、介護サービスの提供はありません
季節の行事やレクリエーション、共同スペースの設備などが充実していることが特徴です。

介護が必要となった場合には契約解除となり、利用者は退去しなければならない決まりになっています。

<有料老人ホームの詳しい内容はこちら>
どんな施設?有料老人ホームとは?

◆グループホーム(認知症対応型共同生活介護)

グループホーム(認知症対応型共同生活介護)

グループホームは認知症を患った高齢者が、ヘルパーの支援の下、共同生活を送る住居です。

同じ名称で精神障害者や知的障害者のための施設もあるのでややこしいですが、今回は認知症の高齢者向けの介護施設を指しています。
要介護1以上の高齢者が利用対象となります。

グループホームは施設というよりも家の感覚に近く、介護保険上でも在宅サービスに位置づけられています。
利用者がより日常に近い形で生活を送れるように、1ユニット5~9人と少人数でアットホーム。
地域住民との交流機会が多いことも特徴です。

また認知症進行の緩和を目的としており、認知症ケア、機能訓練などに力を入れています

グループホームで働く介護職員は、通常の介護スキルに加えて認知症ケア、認知症の方との関わり方を身につけることができるでしょう。

<グループホームの詳しい内容はこちら>
グループホームってどんな施設?特徴を解説します!

◆サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

◆サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

サービス付き高齢者向け住宅(以下、サ高住)は2011年に創設された比較的新しい老人ホームです。

高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らせる住まいとして、バリアフリー構造で設計されている賃貸住宅で、自立もしくは比較的軽い介護度の方を対象としています。

有料老人ホームとよく似ていますが、大きな違いとしては契約形態が挙げられます。
サ高住は賃貸借契約を結んで利用する高齢者住宅で、介護サービスは完全に別契約となっています。

生活相談員が常駐しており安否確認生活相談などは行うのですが、介護が必要になった場合は外部サービスが行います。
これは利用者が個別に契約する必要があります。

サービス内容によりますが、多くのサ高住では介護業務はなく、住人のお困りごとの相談に乗るといったマンションの管理人のような役割になるといえるでしょう。
夜勤の有無は施設によります。

介護スキルを上げていきたいと考える人には物足りないかもしれません。
反対に体力に自身がないけど高齢者介護に携わりたいという方にはぴったりではないでしょうか。

<サービス付き高齢者の詳しい内容はこちら>
サービス付き高齢者向け住宅?(サ高住)ってどんな施設?

◆シニア向け分譲マンション

シニア向け分譲マンション

シニア向け分譲マンションは、バリアフリー設備など高齢者が快適に暮らせるようにデザインされた住居です。

食事の用意や掃除、洗濯などの生活援助、見守り、緊急時の対応などのサービスを提供します。

自立状態、もしくは介護度が軽い方向けのマンションで、共用スペースの設備、レクリエーションなどが充実しています。
利用者は介護度が進めば住み続けられなくなる場合もありますが、マンションは購入物件のためのちに売ることも可能となっています。

マンションの敷地内に売店や理髪店、フィットネスジムやリハビリ室などさまざまなサービスがあるので、その中で高齢者が安心・快適に暮らすことができる自由度の高い老人ホームです。

介護度が低い方が多いため、介護職員の仕事としては調理や居室の掃除、見守りなど生活援助が中心になるでしょう。

まとめ

介護度や利用目的に応じて細分化されている老人ホームは、それぞれの施設・住居によってサービス内容が異なります。
それに応じて介護職員の仕事内容や働き方にも違いが出てきます。

これから介護の仕事を始めたい方や、別の施設で働いてみたいとお考えの介護職員さんはぜひ、老人ホームの種類や違いを理解したうえで、職場探しを始めてくださいね。

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