介護職の給料の手取り額とは?試算方法から手取り額の上げ方までご紹介

給料袋を持ち電卓を使って手取り金額を計算する
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介護職の給料の手取り額を知りたい方も多いのではないでしょうか。
介護職の給料の手取り額は、額面金額の75%〜85%になると言われています。
この記事では、試算方法から手取り額の上げ方まで詳しくご紹介します。

介護職の給料の内訳

そもそも介護職の給料の内訳はどのようなものなのでしょうか。
額面、控除、手取りの3つに分けてご紹介します。

額面

額面金額とは介護事業所から支払われる合計金額のことで、基本給と手当で構成されています。
手当がどのくらいつくのかによって額面金額が変わるとも言えますが、介護職に毎月支払われている手当にはどのような種類があるのでしょうか。
2022年に厚生労働省が発表した「令和4年度介護従事者処遇状況等調査」において、介護職員34,155人、生活相談員・支援相談員4,235人、介護支援相談員3,658人に対してどのような手当が支給されているかをたずねた所、次のような結果が出ました。

介護職員

生活相談員・支援相談員

介護支援相談員

職務手当(役職手当等)

27.4%

54.5%

49.7%

資格手当

45.6%

60.8%

66.3%

介護職員処遇改善加算に基づく手当・介護職員等特定処遇改善加算に基づく手 当

68.5%

46.9%

44.2%

介護職員処遇改善支援補助金に基づく手当

19.1%

15.6%

14.1%

介護職員等ベースアップ等支援加算に基づく手当 

65.7% 

52.8% 

54.3% 

感染症対応に関わる手当

1.2%

0.8%

1.0%

その他

31.6%

43.0% 

44.5% 

介護職員の処遇改善のための加算に基づく手当を支給している事業所が40%〜65%程度で、近年一番対応が大変だった感染症対応に関わる手当を支給している事業所は1%前後という結果でした。
介護職が給料の手取り金額を上げるには額面金額を上げる必要があるため、給与制度において手当の種類が極端に少ない事業所で働くのは望ましくないと言えるでしょう。

控除

控除にはおおまかに分けて次の2つの意味があります。
  1. 一定の金額を差し引くことで納税額を減らせる制度
  2. 個人が納付する税金や年金、保険料などを額面金額から差し引くこと(天引きとも言う)
ここでは2の意味を用い、介護職が給料の額面金額から差し引かれる控除にはどのような種類があるかをご紹介します。

控除の種類

概要

健康保険料

民間企業に勤務する人とその家族が加入する、医療保険制度に対して支払う保険料

介護保険料

介護保険の被保険者である40才以上の人が、保険者である市区町村に対して支払う保険料

厚生年金保険料

民間企業に勤務する人が加入する、厚生年金保険制度に対して支払う保険料

雇用保険料

公的な労働保険制度の雇用保険制度に対して支払う保険料

所得税

個人の1年間の所得に対してかけられる税金

住民税

一定以上の所得のある人が居住地域に対して納める税金

詳細な控除金額を知りたい人は、給与明細書で確認してみるのがよいでしょう。

手取り

額面金額から控除金額を引いた金額が手取り金額で、給与明細書では「差引支給額」として記載されます。
手取り額は額面金額の75%〜85%になると言われているので、簡単に計算をしたいなら額面金額×0.75、または額面金額×0.85という計算式で求めることができます。
また、インターネットで検索をかけると、手取り額の計算ツールが見つかります。
手取り額の計算ツールとは、額面金額、自分の働く地域、年齢などの条件を入力すると、手取り金額を試算してくれるツールのことです。
もし介護職として働く人が事前に給料の手取り金額を知っておきたいなら、求人票に記載されている額面金額を基に計算ツールで試算をするのがおすすめです。

介護職の給料における手取り金額

介護職の給料における手取りの平均金額を試算してみましょう。
令和4年度介護従事者処遇状況等調査において、介護職員処遇改善加算、介護職員等特定処遇改善加算、介護職員等ベースアップ等支援加算のいずれも取得している事業所の額面金額を用いて、介護職員、介護福祉士、ケアマネージャーの手取りを試算します。
また試算ツールはタレントスクエアが国税庁・日本年金機構・全国健康保険協会のデータを基に作成し、ホームページで公開している「【月給別】手取り計算ツール」を使用します。

介護職員

令和4年度介護従事者処遇状況等調査において、常勤介護職員の額面金額の平均は242,380円、平均年齢は44.3才でした。
勤務地を仮に東京都とし、年齢を44才、月収を24万円として試算すると手取り額の平均は上記のような結果となります。
手取り額は189,032円という結果でしたが、固定費(定期的に支出される費用のことで家計に占める割合が大きい)をかなり抑えないと生活していくのが厳しいのではないでしょうか。
介護職員処遇改善加算、介護職員等特定処遇改善加算、介護職員等ベースアップ等支援加算のいずれも取得している事業所のデータで試算しているため、もしこの試算を取得していない事業所ではこれ以上に給料の手取りが少ないことが予想されます。

介護福祉士

前の項目でご紹介した通り、介護職員の中では「資格手当」を支給されている人が45.6%いました。
介護福祉士の資格を取得した人の手取りは、介護職員と比較するとどのくらい違うのでしょう。
令和4年度介護従事者処遇状況等調査において、介護福祉士の額面金額の平均は336,000円、平均年齢は44.5才でした。
勤務地を仮に東京都とし、年齢を44才、月収を33万円として試算すると手取り額の平均は上記のような結果となります。
手取り額が255,874円なので、一人暮らしで贅沢をしなければ都内でも生活していけるでしょう。
しかし家族を持つとなると、共働きをしないと生活が厳しいのではないでしょうか。

ケアマネージャー

ケアマネージャーの場合手取りはどのくらいになるのでしょう。
令和4年度介護従事者処遇状況等調査において、ケアマネージャー(介護支援専門員)の額面金額の平均は281,700円、平均年齢は50.1才でした。
勤務地を仮に東京都とし、年齢を50才、月収を28万円として試算すると手取り額の平均は上記のような結果となります。
介護福祉士よりも低い金額であるというのが意外な結果ですが、こちらも固定費を抑えて節約を心がけないと生活するのが厳しい金額だと言えるでしょう。

介護職が手取り金額を上げるには?

介護職が給料の手取り金額を少しでも上げるにはどうすればよいのでしょうか。
3つご紹介します。

求人票の給料から手取り額を試算する

求人票に記載されている給料の金額は、通常「額面金額」です。
このことから本当に自分が生活していける金額かどうかは、手取り金額を試算してみなければわからないということです。
就職や転職をする時は、求人票に記載されている額面金額から、試算ツールなども活用して手取り金額をまず計算し、本当に自分が望む額をもらえるかどうかを考えてみることが重要です。

資格を取得する

令和4年度介護従事者処遇状況等調査において、資格手当がある事業所が45%〜65%程度あったことから、資格を取得するのも手取り金額を上げるのには効果的でしょう。
2022年に公益財団法人介護労働センターが発表した「令和4年度 介護労働実態調査」において、19,890人の介護職に現状持っている資格についてたずねた所、次のような結果でした。

資格の種類

割合

介護福祉士

60.1%

ホームヘルパー2級

32.6%

介護支援専門員(ケアマネジャー)

22.0%

実務者研修

15.7%

看護師・准看護師

13.5%

介護職員初任者研修

13.2%

主任介護支援専門員(主任ケアマネジャー)

6.1%

ホームヘルパー1級

3.9%

社会福祉士

3.7%

介護職員基礎研修

3.0%

PT・OT・ST

2.7%

精神保健福祉士

0.1%

認定看護師・専門看護師

0.0%

上記の資格なし

5.0%

無回答

0.9%

一方、今後取りたい資格についてたずねた所、次のような結果でした。

資格の種類

割合

介護支援専門員(ケアマネジャー)

35.4%

介護福祉士

23.2%

社会福祉士

16.1%

主任介護支援専門員(主任ケアマネジャー)

14.7%

(注)認定介護福祉士

9.9%

実務者研修

9.2%

精神保健福祉士

5.5%

認定看護師・専門看護師

3.1%

介護職員初任者研修

2.9%

看護師・准看護師

2.1%

PT・OT・ST

1.5%

上記以外の介護福祉関係の資格

15.2%

無回答

1.5%

ケアマネージャーや介護福祉士の資格は、持っている人と目指す人が多いため取得しても他の人との差別化にはつながりませんが、主任ケアマネージャー、社会福祉士などを目指すと他の介護職との差別化につながるので人事評価で良い印象を持たれる可能性が高まります。
また、看護師、PT(理学療法士)・OT(作業療法士)・ST(言語聴覚士)といった異なる部署で働くための資格を取得すると、医療スタッフと介護スタッフのセクショナリズム(自分の所属する組織以外の人に対し非協力的な行動を取ること)を解消できる人材として期待されるでしょう。
介護職で資格を取得することで給料の手取り金額を上げたいなら、他の人にはできないことができるようになる資格を持ち、事業所に貢献するのが重要です。

副業をする

2019年4月から開始された働き方改革の推進により、介護職に対し副業を許可する介護事業所も増えてきたのではないでしょうか。
本業で給料の手取り金額をすぐに改善するのが難しければ、副業で収入アップを目指すという方法もあります。
介護職におすすめの副業は次の通りです。

副業の種類

概要

おすすめする理由

夜勤アルバイト

・施設や訪問介護の夜勤アルバイト

・急変時の対応などに自信のある介護職であれば効率良く稼げるため

家事代行サービス

・家事に手が回らない家を訪問し、家事を代わりに行う

・訪問介護の家事援助サービスの経験を活かせるため

・日中の仕事で身体への負担が少ないため

在宅ワーク

・クラウドソーシングサイトなどで仕事を受注し在宅で仕事をする

・隙間時間を有効活用して稼げるため

夜勤アルバイトや家事代行は介護の経験がそのまま活かせるため、副業初心者でも敷居が低いのではないでしょうか。
また在宅ワークはデジタルネイティブ世代に特におすすめの働き方で、クラウドソーシングサイトなどでWebデザイン、動画編集、ライティングなどの仕事を受注し隙間時間で稼ぐことができます。
自分の身体に負荷をかけすぎることなく、能力を活かした働き方で手取りを増やしてみましょう。

介護職の賃金引き上げは続くのか?

介護職の処遇改善を目的として介護職員処遇改善加算、介護職員等特定処遇改善加算、介護職員等ベースアップ等支援加算ができたように、今後も介護職の賃金引き上げは続くのでしょうか。
社会保障には給付と負担がありますが、給付しなければならない金額がふくらむにつれて、負担も大きくなってきているのが現状です。
社会保障給付費は調査を開始した1950年には0.1兆円だったのが、2023年には134.3兆円にまで増加してきています。
内訳は年金60.1兆円、医療41.6兆円、福祉その他が32.5兆円ですが、今後もこれらの費用は増加するでしょう。
一方国民負担率においても、1970年には24.3%だったのが、2023年には53.9%にまで増加しています。
介護保険サービスを持続可能なサービスとするためには、給付と負担のバランスに目を向けないわけにはいきません。
国の方針としては介護職員の処遇改善に継続的に取り組むとしていますが、それが難しくなる要素もあるということを覚えておきましょう。

まとめ

介護職の給料における手取り金額は求人票の額面金額から計算できるため、応募前には必ず試算するのが重要ですが、もし手取り金額に納得がいかなければ資格取得や副業で増やすことも可能です。
この記事も参考にして、ぜひ自分の納得のいく手取り金額を得られるように行動してみてください。

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