社会福祉士とケアマネジャーの違いとは?資格取得方法から将来性まで詳しく解説

ケアマネジャーの説明を受ける高齢者夫婦
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社会福祉士とケアマネジャーの違いとは?

社会福祉士とケアマネジャーの違いについて、定義と業務内容の2つの観点からご紹介します。

社会福祉士とケアマネジャーの定義

社会福祉士とケアマネジャーの定義の違いは次の通りです。

社会福祉士の定義

社会福祉士の定義は社会福祉士及び介護福祉士法の第2条1項で、社会福祉士の名称を用いて専門的な知識や技術を使い、身体や精神の障がいもしくは環境上の理由により日常生活に支障がある人の相談に応じ、専門職との連携を行う人とされています。
公益社団法人日本社会福祉士会では社会福祉士の専門職としての価値観を「倫理綱領」として定めており、社会福祉士はこれに基づいて行動することとしているのです。

ケアマネジャーの定義

ケアマネジャーは介護支援専門員とも呼ばれ、定義は介護保険法の第7条5項で利用者からの相談を受け心身の状況に応じて介護保険サービスを受けられるよう、介護サービスの事業者や専門職との連携を行う人とされています。
介護支援専門員は、援助に関する専門的な知識や技術を持つ人として介護支援専門員証の交付を受けています。

社会福祉士とケアマネジャーの業務内容

社会福祉士とケアマネジャーの業務内容の違いは次の通りです。

社会福祉士の業務内容

社会福祉士の資格を取得した人の働き方の例として福祉ソーシャルワーカー、福祉事務所ケースワーカー、老人福祉施設生活相談員があるのでそれぞれご紹介します。

仕事の種類

業務内容

労働条件の特徴

福祉ソーシャルワーカー

・福祉の専門知識を活かし生活に困難がある人の相談に乗ったり社会的支援を行ったりする仕事

・具体的には高齢者、障がい者、ひとり親、生活困窮者などを対象に相談・支援業務や関係機関との連絡・調整を行う

・日勤で原則夜勤なし

・土日休み(就労先によっては時間外対応や24時間対応のシフト制)

福祉事務所ケースワーカー

・貧困に悩む人に対し個人別の問題(ケース)の相談を受け支援を行う仕事

・具体的には面接担当のケースワーカーが相談を受けどのような支援が必要かを把握して手続きをし、内容を説明する

・地方自治体の定めによる

老人福祉施設生活相談員

・老人福祉施設の入居者が快適にできるだけ自立した日常生活を送れるよう相談援助や連絡調整をする仕事

・具体的には入居希望者に対し施設やサービスの説明や入居手続を行い、入居後は本人の状況を把握して家族や専門職と連絡調整を行う

・介護業務との兼務がなければ早朝や夜間の勤務はない

・週休2日制だが土日休みとは限らない


上記の3つの例に限らず、社会福祉士の資格を活かした働き方は多岐に渡ることを覚えておきましょう。

ケアマネジャーの業務内容

ケアマネジャーは介護を必要とする人に対しニーズに応じた介護サービスを提供するためにアセスメント(課題分析)をしてどのような介護サービスが必要かを判断してケアプランを作成します。
またケアプラン作成後も、要介護認定の更新時にサービス担当者会議を開催して必要に応じてその内容を見直すのです。
労働条件は平日の日勤が基本ですが、シフト制の事業所もあるでしょう。

社会福祉士とケアマネジャーの資格取得方法

社会福祉士とケアマネジャーの資格取得方法の違いをご紹介します。

社会福祉士の資格取得方法

社会福祉士の資格取得方法を試験概要、受験資格、合格率の3つの観点からご紹介します。

社会福祉士の試験概要

社会福祉士国家試験の試験概要は、公益財団法人社会福祉振興・試験センターのホームページに最新の内容が掲載されています。
掲載内容は以下の通りです。

項目

内容

1.試験日

・社会福祉士国家試験を行う日付

2.受験申し込み受付期間

・社会福祉士国家試験の受験申し込みを受付する期間

3.試験地

・筆記試験と実技試験を行う場所

4.試験科目

・筆記試験と実技試験の科目

5.受験資格

・社会福祉士国家試験の受験資格

6.受験手数料

・社会福祉士国家試験を受験するにあたってかかる費用

7.合格発表

・合格発表を行う日付

社会福祉士国家試験の受験を検討している人は、必ずホームページから最新の情報を入手しておきましょう。

社会福祉士の受験資格

社会福祉士の受験資格については、公益財団法人社会福祉振興・試験センターのホームページに受験資格(資格取得ルート図)というページがあるので、自分が受験資格を持っているかどうかをあてはめて確認するのがおすすめです。
またホームページの「よくある質問」の中に、項目を選択すると受験資格があるかどうかわかるページも用意されているのでこちらも利用して確認しましょう。

社会福祉士の合格率

厚生労働省では、社会福祉士国家試験の合格率を第1回試験から全て公開しています。
直近で行われた、第34回から第36回までの社会福祉士国家試験の合格率は以下の通りです。

回数

第34回

第35回

第36回

合格率

31.1%

44.2%

58.1%

近年合格率が10%以上上昇し続けており、社会福祉士を目指す人たちがしっかりと受験対策をして試験に臨んでいるのがわかります。
ホームページに掲載されている出題基準・合格基準にまずは目を通し、効率よく試験対策を行いましょう。

ケアマネジャーの資格取得方法

ケアマネジャーの資格取得方法を試験概要、受験資格、合格率の3つの観点からご紹介します。

ケアマネジャー試験概要

ケアマネジャーの試験にあたる「介護支援専門員実務研修受講試験」は都道府県が行うため内容がそれぞれ異なります。
例えば東京都の場合、試験概要は東京都保健福祉財団ケアマネジャー専用サイトに最新情報が掲載され、内容は以下の通りです。

項目

内容

1.試験日

・介護支援専門員実務研修受講試験を行う日付

2.受験要項・受験申込書の配布

・介護支援専門員実務研修受講試験の受験要項と受験申込書の配布期間と配布場所

3.受験申込期間

・介護支援専門員実務研修受講試験の受験申込ができる期間

4.受験申込方法

・受験申込をする方法

5.受験手数料

・介護支援専門員実務研修受講試験を受験するにあたってかかる費用

6.試験会場

・介護支援専門員実務研修受講試験を行う会場

7.合格発表

・合格発表を行う日付

ケアマネジャーの資格取得を目指す人は、必ず都道府県のホームページから最新の情報を入手しておきましょう。

ケアマネジャーの受験資格

ケアマネジャーの受験資格は、例えば東京都の場合「東京都保健福祉財団ケアマネジャー専用サイト」に以下の2つの項目が記載されています。
  1. 受験地が東京であること
  2. 対象となる資格及び業務内容で一定の実務経験を満たすこと
資格や業務内容の具体例は別表で示されているので、必ず内容を確認しましょう。

ケアマネジャーの合格率

ケアマネジャーの合格率は、例えば東京都の場合東京都福祉局のホームページに過去6回分が掲載されており、最新の3回分の合格率は次の通りです。

回数

第24回

第25回

第26回

合格率

27.7%

22.4%

24.4%

合格率はずっと20%台で推移しているため、東京都で受験する人であれば東京都保健福祉財団ケアマネジャー専用サイトに掲載されている試験問題の出題範囲をよく確認し、試験対策をしっかりと行うのが大切です。

社会福祉士とケアマネジャーの将来性

社会福祉士とケアマネジャー、それぞれの将来性についてご紹介します。

社会福祉士の将来性

社会福祉士の将来性を3つの観点からご紹介します。

ソーシャルワーカーへのニーズが高まる

2023年に内閣府が発表した「令和5年度高齢社会白書」によると65才以上の人口の割合を示す高齢化率は2022年に29.0%となり、2030年には30.8%、2050年には37.1%になると予想されています。
このことから、社会福祉士を取得したソーシャルワーカーへのニーズも少しずつ増えると考えられるでしょう。

勤務先が幅広いため選択肢が多い

2020年に公益社団法人社会福祉振興・試験センターが発表した「社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士修了状況調査」において、現在福祉・介護・医療の分野で就業している社会福祉士77,576人に対して現在の就労状況についてたずねた所、次のような結果が出ました。

職種・職位

割合

経営者

2.4%

施設長・事務所管理者

9.9%

主任・相談部門の長

7.7%

介護支援専門員

11.4%

地域包括支援センターの社会福祉士

5.0%

障がい者相談支援専門員

2.8%

児童自立支援専門員

0.2%

医療ソーシャルワーカー

10.0%

スクールソーシャルワーカー

0.8%

相談員

13.3%

指導員

3.2%

介護職員(ホームヘルパー含む)

7.5%

支援員

8.6%

事務職員

7.5%

その他

9.7%

無回答

0.1%

社会福祉士とケアマネジャーの資格を両方持ち、ケアマネジャーとして働く人が11.4%いますが、職種の幅は広く経営者、マネジメント職、現場で仕事をする人と多岐に渡るのが特徴的です。
社会福祉士の資格を取得しておくと勤務先と働き方が幅広く選べるので、将来性は高いと言えるでしょう。

年収が増加している

「社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士修了状況調査」において、社会福祉士に対し過去1年の平均年収について聞いた所、次のような結果が出ました。

2015年度

2020年度

平均年収

377万円

403万円

5年間で平均年収が26万円も上がっているのです。
このことから社会福祉士は年収の面でも将来性が高いと言えるでしょう。

ケアマネジャーの将来性

ケアマネジャーの将来性を3つの観点からご紹介します。

介護が必要な期間はあまり変化していない

「令和5年度高齢社会白書」によると男女の平均寿命と、健康上の問題で日常生活に制限のない期間の平均である健康寿命の差は次のような結果となりました。

2001年

2010年

2019年

男性

8.67才

9.13才

8.73才

女性

12.28才

12.68才

12.07才

2001年から2019年にかけてほとんど数値に変化がないので、介護サービスを受けなければならない期間はほとんど変わらなかったということになります。
介護サービスを受けたい人が一定数ずっといる限りケアプランを作成するケアマネジャーは必要となるので、将来性のある仕事だと言えるでしょう。

ケアプラン作成へのAI導入

科学的介護の推進、ケアマネジャーの人手不足、介護業界におけるDXの推進などを背景にケアプラン作成にAIを導入する取り組みが行われています。
現状はケアプラン作成にAIをどのように導入するかの調査研究やケアプラン作成支援AIの枠組みなどが議論されている段階ですが、導入が進めばケアマネジャーの仕事における負荷は軽減し、より働きやすい職種へと変化するでしょう。
このため、ケアマネジャーにとってもっと働きやすい環境が将来的には整う可能性が高いと言えるでしょう。

年収が増加している

2022年に厚生労働省が発表した「令和4年度介護従事者処遇状況等調査」において介護職員等ベースアップ等支援加算を取得している事業所で働くケアマネジャーに対し、平均給与額をたずねた所、次のような結果が出ました。

2021年12月

2022年12月

ケアマネジャー

360,580円

376,240円

1年間で15,660円平均給与が上がっています。
給与が上昇傾向にあるケアマネジャーは、将来性も高いと言えるでしょう。

まとめ

社会福祉士とケアマネジャーは定義や業務内容に違いがあるため、自分に合っていて長く続けられるかどうかを考えてから資格を取得するのが望ましいでしょう。
この記事も参考にして、ぜひ社会福祉士とケアマネジャーの資格について理解を深めてください。

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