認知症のある利用者の介護で知っておきたい6つの向き合い方

鍵を置いている場所を思い出せない認知症の高齢者
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認知症のある利用者の介護で知っておきたい6つの向き合い方

認知症は現代の日本が抱える大きな問題です。
厚生労働省によると認知症の患者は「2025年には700万人を突破」と発表されています。85歳以上になると4人に1人は、認知症の症状がみられます。

そのため認知症の利用者を介護することは、珍しいことではありません。認知症の患者の介護を行うために知っておきたい基礎知識をご紹介します。

①絶対に急かさない

「相手のペースに合わせる」は、介護の基本でもありますが、認知症の相手への対応にも重要です。
「早く」「急いで」などという言葉は禁物。

認知症の方は、安心できる相手に信頼を感じます。そのため、急かしてしまうと相手の不安感を煽ってしまい、認知症の症状をより進めてしまう可能性があるのです。そのためどのような場合にも相手のペースや心理状態に合わせましょう。

②もの取られ妄想には「一緒に探す」が重要

認知症の初期段階に現れる最も多い症状の1つである「もの取られ妄想」です。
財布や通帳など普段は使わない貴重品の収納場所を忘れてしまい、「盗まれたと妄想してしまう」症状です。その場合認知症の方は、身の回りにいる人に疑いの目を向けることが多いです。
そのため訪問介護士や、普段お手伝いをしてくれている人が疑われるケースがあります。

対処法としては、もし場所がわからなかったとしても「一通り時間をかけて一緒に探す」のが良い方法です。

そして最後に「誘導して本人に見つけさせる」のが良いです。すぐにあなたが見つけてしまうと、場所を知っていたと勘違いし、より疑われてしまうからです。
探す際は、「盗まれた」「なくした」という言葉は言わずに、「どこにしまったのかな」「このタンスの中はー?」という風に、誘導しましょう。

③異食行動をやめさせるには「誘導」が重要

異食行動とは「食べ物以外を口に含んでしまう」という行動です。異食行動の原因はさまざまです。目が見えにくくなったこと、脳の機能の低下、赤ちゃんの「口唇期」に似た刺激を求めて口に入れてしまうなどです。

基本的には食べ物でないとわかれば呑み込みはしませんが、場合によっては不慮の事故で喉を詰まらせてしまう可能性があります。
そのため利用者が口に含みそうなもの、喉を詰まらせる危険性があるものは「周辺に置かない」ようにします。

また口に含んでしまった場合は、実際の食べ物を見せて「こっちの方がおいしいよ」という風に促します。
決して無理やりやめさせたり、怒ったりしてはいけません。

④攻撃的な態度には共感、そして環境を変えて

認知症になると、相手に攻撃的な態度や言葉を浴びせてしまうことがあります。
たとえば、ズボンが汚れているのを洗おうと脱がしてあげたのに、怒って怒鳴りつけてしまうというケースです。

このケースで怒ってしまう理由には、「できることをさせてくれない」「恥ずかしい思いを突然させられた」などの理由があります。
この感情が「悲しみ」から「苛立ち」に向いてしまい、攻撃的な気持ちが表に出てしまいます。この場合は「ズボンが汚れていますよ、お着替えを手伝いましょうか」と一声かけてから行いましょう。

また怒らせてしまった場合には、一度あなた以外の方に対応してもらうのが良いです。そして場所を変えて、気持ちを紛らわせてあげましょう。
相手の気持ち、そしてペースに配慮した行動が解決のカギです。

⑤幻覚が見える場合は絶対に否定をしない

認知症の症状に幻覚や幻聴があります。「部屋の外に誰かいる」といった幻覚症状は、認知症によくみられる症状です。
その際、否定をしてしまうと認知症の方はより強い不安感を感じてしまいます。そのため、絶対に否定をしてはいけません。
「さっき○○が通っていたからだよ」という風に対処しましょう。

虫やお化けが見える場合は、「私がやっつけるね」と退治してあげます。
「もういなくなったよ、大丈夫だよ」と安心感を与えてあげると幻覚症状が落ち着く傾向にあります。

⑥徘徊をしてしまう場合には

徘徊の行動が始まると生命の危険性もあります。しかし外に出られないように四六時中閉じ込めるわけにもいきません。
戸締まりをしっかり行う、できるだけ目の届くようにそばにいるようにしていても、ふいに目を離した隙に外出してしまうという場合もあります。

そのため、本人の衣服や靴に、本人にばれないように小さめに名前や住所を書いておきましょう。
できるのであれば地域の周辺住民に、徘徊の可能性があることを伝えておきましょう。

認知症の特性を知って上手に見守りましょう

認知症の症状、特性を知っていれば、現状で出ている症状をさらに悪化させない行動をとれます。
多くの場合、症状の特性を知らずに取ってしまった行動で、状況や症状を悪化させてしまったというケースがあります。そのため専門職である介護士は特に、認知症について知っておきましょう。

近年では認知症に踏み込んだ知識・スキルアップのための認定資格である「認知症ケア専門士」「認知症ケア指導管理士」といった資格も登場しています。
これからは身近に認知症の方がいてもおかしくない時代です。

上手な付き合い方を知ってあなたも相手も幸せに過ごせるようにしましょう。

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