介護職がメンタルをやられる原因は?ストレス対策や転職の判断基準を解説!

介護職がメンタルをやられる原因は?
介護現場はストレスを抱えやすい職場で、「メンタルをやられた!」と嘆いている介護職が多いようです。
職場へ行くのがつらくて、他の業界へ転職することばかり考えている介護職もいるでしょう。利用者様の対応だけではなく職場での人間関係や人手不足による忙しなさなどで、メンタルがボロボロになっている介護職もいます。ただ、これらの問題を解決し健康なメンタルを維持できたら、今後も介護の仕事を続けられるでしょう。
そこで今回は、介護職がメンタルをやられる原因やストレス対策などについて解説します。異動・転職をする判断基準についても解説しているので、最後までご覧ください。
介護職はなぜメンタルをやられるのか
介護施設・事業所という職場には、介護職がストレスを感じる複数の原因が存在しています。メンタルをやられて燃え尽き症候群やうつ病などの精神疾患を発症している介護職がいるのも事実です。
ここでは、介護職がメンタルをやられてしまうと考えられる三つの原因について解説します。
原因その1 人間関係
介護施設・事業所は人間関係でもめやすい条件がそろっています。
介護施設・事業所は、職員間の密なコミュニケーションが必要な職場です。そのため、性格・考え方のあわない同僚がいると、コミュニケーションが大きなストレスとなってしまうのです。
また、中途採用が多いという業界特有の状況も関係しています。大学や専門学校で専門的に介護福祉について学んできた職員と、様々な業界で経験を積み中途で採用された職員とでは、介護における倫理観や考えたが違うのも当然でしょう。
さらに人手不足のため、40代・50代の中途採用も多く、世代間の考え方の違いも人間関係を複雑にしています。つまり、介護業界は他の業界よりも人間関係で悩みやすい業界なのです。
原因その2 介護の知識・スキル不足
介護の知識・スキルが不足していることで、介護職の身体だけではなくメンタルもやられしまいます。
介護の知識・スキルがあると、労働時間内で仕事が終わり残業をすることもないからです。知識やスキルによって利用者様の介護がスムーズにできますが、知識・スキルがないとどうしても介護に時間がかかってしまいます。
また、軽微なミスだけではなく、大きな介護事故もひきおこすことになるでしょう。介護の知識・スキルを身につけて日頃の介護がスムーズに行い、自分自身のメンタルを守っていきましょう。
原因その3 とれない疲れ
夜勤を含む不規則勤務は疲れがとれにくいと言われています。
不規則な勤務のために寝る時間帯も日々異なり、さらに夜勤があり生活リズムが狂いやすく体調を崩しがちになるからです。それに介護業務自体も肉体労働です。
心身の疲れをとるためにも連休を取得したいところですが、連休も少なく疲れがとれなうちに出勤している介護職もいます。疲労が慢性化して「いつも疲れている!」と嘆いている介護職もいるでしょう。
このようなとれない疲れが続くことで、介護職のメンタルがむしばまれていくのです。
介護職の退職理由もメンタルが原因!?
メンタルの不調は、介護職の退職・転職にどれくらい影響しているのでしょうか。ここでは、『令和4年度介護労働実態調査』をもとに、介護職の退職・転職事情について解説していきます。
人間関係が退職理由の1位
『令和4年度介護労働実態調査』では、退職経験者のうち前職が介護関係であった方に、前職を退職した理由を質問しています。
退職理由の上位1位から3位は以下のとおりです。
- 1位:職場の人間関係に問題があったため
- 2位:法人や施設・事業所の理念や運営のあり方に不満があったため
- 3位:他に良い仕事・職場があったため
運営サイドへの不満や良い職場への転職が2位と3位になっていますが、退職理由の1位は人間関係の問題でした。
介護現場における人間関係の悩みが、介護職の退職・転職に大きく影響を及ぼしていることが同調査から明らかになったと言えます。
ただ、同調査は現役の介護職を対象としているため、介護職を経験し現在は異なる業界では働いている方を対象にはしていません。以前介護職だった方も含めると、どのような退職理由が考えられるかについて次節で考えていきます。
退職理由として精神疾患も考えられる
『令和4年度介護労働実態調査』は、以前介護職だった方を対象にはしていません。前述のように人間関係が退職理由の1位であることを踏まえると、退職理由でもっとも多いのも人間関係であることが想像できます。
さらに護職は、「利用者様の死」という悲しい現実とも向きあわなければならず、燃え尽き症候群になる方もいます。
うつ病といった精神疾患を発症する介護職がいることを考えると、精神疾患を含めたメンタルの不調が、介護職の退職に大きく影響していると言えるでしょう。
介護の仕事を続けていくためにも、介護職はメンタルの不調にならないように対策をしなければなりません。次章では介護職のストレス対策について解説していきます。
介護職のストレス対策とは
最後は、介護職がメンタルをやられないためのストレス対策についてです。
メンタルをやられないためにも、職場でいかにストレスを感じないように過ごすか、抱えているストレスをいかに解消するかが重要です。
ここでは四つの方法について解説します。
休日はおもいっきり気分転換をする
一つ目のストレス対策は、おもいっきり気分転換することです。
連休を取りにくい介護職がいるかもしれませんが、上司に相談して連休を取得してください。そして、心身をリフレッシュさせましょう。介護職は交代勤務であるため、一般の方と休日をあわせにくいかもしれません。それでもできるだけ家族や友人と休日をあわせて、旅行や買い物、温泉、運動などを楽しみましょう。
プライベートを充実させリフレッシュすることで、驚くほどストレスが解消されますよ。
介護の知識・スキルを向上させる
二つ目のストレス対策は、介護の知識・スキルを向上させることです。
先ほど解説しましたが、介護の知識・スキルの不足がストレスの原因になっています。裏を返せば知識・スキルを向上させることで、利用者様の対応もスムーズになるのです。ストレスを軽減できるだけではなく自己肯定感も向上するでしょう。
知識・スキルの向上には資格取得があり、介護職のキャリアアップや給料アップにもつながります。介護職にとっておすすめの資格は介護福祉士です。働きながら取得している介護職が多くいるので、十分取得が可能な資格と言えます。
上司に相談する
三つ目のストレス対策は、職場の上司に相談することです。
上司に相談することによって、仕事上の問題や不安の解決策をアドバイスしてもらえます。
介護職の仕事上の問題や不安は、利用者への介護や職場内での人間関係など、多岐にわたっています。それらを総合的にみてアドバスができるのは上司しかいないでしょう。相談することに抵抗があるかもしれませんが、遠慮しないで上司に悩みを打ち明けてみましょう。
異動・転職をする
最後のストレス対策は、異動・転職をすることです。
ここまで解説してきた対策を実行しても効果が得られない場合は、介護職自身を守るためにも異動や転職しかありません。
異動は同じ会社内の別の介護施設・事業所へ移ることなので、会社の理念や仕事の進め方などについての違和感はあまり感じないでしょう。一方、転職は会社そのもののを替えることなので、新しい職場の風土に慣れるために時間がかかります。
しかし、ストレスの原因が職場だけではなく会社そのものにあり、異動で問題を解決できないのなら、転職も仕方ありません。自分自身を客観的に見て限界を迎える前に、異動や転職という選択をしましょう。
原因や対策を理解しメンタルをやられない介護職になろう!
介護職がメンタルをやられる原因は、職場内での人間関係や介護の知識・スキル不足などです。
メンタルの不調によって退職する方が多いという現実もあります。介護の仕事を続けていくためにも、介護職にとってストレス対策が重要です。
ストレス対策としては、休日に気分転換することや上司へ相談することなどがあり、最終手段に異動や転職があります。ストレス対策をしっかり行って介護職を続けていきましょう。
#介護職メンタルやられる #介護職退職理由 #介護職ストレス #介護職ストレス対策





