更新日:2020年06月13日
公開日:2019年10月28日
有料老人ホームとは、入居者が快適な日常生活を送るために必要な介護・食事・健康管理などのサポートを行っている施設のことをいいます。
有料老人ホームを設立する際には、都道府県知事に届出が必要であり、認められれば社会福祉法人だけでなく、民間企業でも運営が可能です。民間が参入しやすいということもあり、平成18年の老人福祉法改正から対象サービスが増加したことにより、有料老人ホームの数は年々増加している現状にあります。
また、有料老人ホームは「介護付有料老人ホーム」「住宅型有料老人ホーム」「健康型有料老人ホーム」のいずれか3つに分類されます。これら3種類の有料老人ホームは、力を入れているサービスや設備に大きな違いがあります。それでは、3つの有料老人ホームが持つ特徴について詳しくみていきましょう。
まず、介護付有料老人ホームとは、入居者に介護が必要になった際に、基本的な身体介助やリハビリテーションなどを行う、介護・医療に特化した施設のことをいいます。介護付有料老人ホームは人員・設備などさまざまな条件をクリアし、都道府県から「特定施設入居者生活介護」という指定を受けています。そのため、看護師や機能訓練指導員が常駐しており、特別養護老人ホームや介護老人保健施設などのように、充実した医療ケアを受けられるという特徴があります。
また、24時間体制で入居者を見守り、万が一の時は迅速な行動がとれるような人員体制が整っている施設が多いです。介護付有料老人ホームの入居条件はというと、介護度の低い方や自立している方でも入居できる「混合型」と、要介護1以上の認定を受けている方が入居できる「介護専用型」の2つのパターンがあります。どちらとも長期利用ができる施設であるため、終身利用する方も増えています。
次に、住宅型有料老人ホームとは、入居者の食事や洗濯、買い物など日常生活のサポートを行う施設のことをいいます。入居希望者からは、家事の負担が減り快適に暮らせると人気の施設で、有料老人ホームの中でも住宅型有料老人ホームの割合が半数以上を占めています。
ただし、住宅型有料老人ホームは介護サービスを提供していないため、入居者に介護が必要になった際には、外部の業者に介護サービスを提供してもらうという形を取ることになります。
また、住宅型有料老人ホームは、自立している方から要介護認定を受けている方まで幅広く入居を受け入れています。ただし、原則は介護度の軽度な方を対象とした施設であるため、介護度が重くなってきたという理由で、途中から介護付有料老人ホームに移るという方もいらっしゃいます。
最後に、健康型有料老人ホームとは、介護の必要がない高齢者に快適な生活を送ってもらうため、食事を提供するなどして支援する施設のことをいいます。健康型有料老人ホームは、季節の行事やレクリエーションが充実しているということが特徴です。そのため、自身の力だけで生活はできるが一人暮らしに不安のある方や、老後も活動的に楽しく過ごしたいという方が多く入居しています。
しかし、健康型有料老人ホームは今まで紹介した2つの施設と違って、入居している間に介護サービスを受けることができません。もし、入居者に介護が必要となった場合には、契約を解除して施設を退所してもらう必要があります。
健康型有料老人ホームに入居できるのは、要介護認定のない高齢者と決まっており、施設数も極めて少なくなっています。
有料老人ホームの設備は最低基準が決まっているものの、民間企業が運営している施設が多いことから、居室の広さや設備のグレードには施設によって大きな差があります。そのため、利用料金にも大きな差が出てきます。施設にプールやジムがついていたり、診療所が併設していたりする場合は、もちろん利用料金が高く設定されています。
また、介護付有料老人ホームは、入居者が介護を受けることが前提となっているため、施設の利用料金は定額制となっています。
しかし、前述したとおり住宅型有料老人ホームは、介護サービスを提供することが前提ではないため、入居者が介護を受ける場合は施設の利用料金とは別に費用がかかります。
有料老人ホームでの仕事内容は、施設の運営方法によって医療や食事、レクリエーションなど力を入れている部分に違いがありますが、日常生活のサポートを通して、入居者が安心して生活を送れるような環境をつくるという点は共通しています。
また、有料老人ホームは民間企業が運営している施設が多いため、入居者一人ひとりのサービス満足度を上げるために、丁寧なサービスの提供が求められています。「丁寧なサービス提供」を重要視していることから、居室は個室の場合がほとんどになっています。
そして、多くの介護士が働いている介護付有料老人ホームでは、入居者の身体介助が主な仕事になっています。施設は小規模のところが多いですが、仕事内容は特別養護老人ホームや介護老人保健施設と似ており、夜勤があるところも多いでしょう。
ここからは、有料老人ホームで働くメリットは何があるのかみていきます。有料老人ホームでは、多くのサービスを提供しなければならないため、働くに当たって幅広い知識が必要になりますが、その分スキルを修得しやすい環境が整っています。
また、有料老人ホームは、民間企業が運営していることから人事制度や研修が充実しており、夜勤のある施設では給料は高めに設定されているところが多いようです。そして、接遇を重要視している施設のため、マナーのスキル向上を図ることができ、入居者のニーズに細かく答えられるということが大きなメリットといえるでしょう。
前述したとおり有料老人ホームの数は年々増加しており、高齢化社会が進む日本において今後もその動きは続いていくと考えられます。そのうえ、有料老人ホームの求人数も豊富であることから、転職をしやすい状況にあるといえます。
そして介護付有料老人ホームは、特別養護老人ホームや介護老人保健施設と仕事内容が似ているため、前職の経験がある方は働きやすいでしょう。入居者一人ひとりに質の高いケアを提供したいという方は、有料老人ホームで働くことを一度考えてみてはいかがでしょうか。
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※掲載情報は公開日あるいは2020年06月13日時点のものです。制度・法の改定や改正などにより最新のものでない可能性があります。