更新日:2020年06月13日
公開日:2019年12月02日
介護の仕事とひとことでいっても、仕事の内容、資格、勤務する施設は多岐にわたります。 これから介護職の世界に飛び込む人も、すでに介護職の経験を積んでいてさらなるステップアップを目指す人も、介護の仕事内容について知識を得て、今後の仕事や就職・転職活動に活かしましょう。
ひとくちに介護の仕事といっても、仕事の内容は多岐にわたります。ここでは、主にどのような業務があるのかを解説します。
・入浴介助
高齢者の方や要介護者さんの体を清潔に保つために必要なのが入浴の介助です。 体力のいる仕事であり、また安全にも気を配る必要があります。
・トイレ介助・おむつ交換
高齢者の方の中にはおむつの利用を必要とする方から、トイレに行くために介護職員さんの手助けを必要とする方がいます。
高齢者の方が快適に生活するための大切なケアの一つです。
・食事介助
高齢になると物を飲み込む力が衰え、喉に物を詰まらせてしまう危険性が増すため、食事前に嚥下運動を行ったり、体の動きが不自由な方についてはお食事のお手伝いをします。
★食事介助について詳しく知るなら
コラム「食事介助のポイントと注意点」
・レクリエーション
高齢者の方とカラオケやお出かけをしたり、ぬり絵をしたりと、レクリエーションを通して日々の生活に楽しみや生きがいを見つけていただきます。
・高齢者の方のメンタルケア
高齢者の方の一番近くで働く介護職員は身体介護だけでなく、メンタル面の変化にも心を配り、ケアを行うことが重要です。
・高齢者の方、ご家族からの相談業務
高齢者の方やそのご家族から施設利用についての問い合わせの対応や利用後のお悩みについての相談など、安心してサービスをご利用いただくために必要な相談業務をおこないます。
・介護計画書の作成・共有
ケアマネージャーが作成したケアプランに基づき、介護計画書を作成し、本人・家族の了承を得たうえで、サービスが適正に提供されるよう職員への情報共有・指導を行います。
・関係各所とのパイプ役
ご高齢者の方(ご家族)・事業所・現場それぞれの意見をくみ取り、調整を図りながら間をつなぐことで、三者間の潤滑油的な役割を担います。
・ケアプラン作成
ご依頼のあった高齢者の方に対し、アセスメント(事前の分析)を行い、それに基づくケアプランを作成、実践後、改めてモニタリング(事後評価)を行うことでより良いケアプランを提供します。
・サービス担当者会議への出席
高齢者の方が新規で介護保険のサービスを利用する際や、サービスの変更を行う際は、本人・ケアマネ・主治医・サービス事業者などが集まり、意見を出し合うことで、ケアプランの見直しや、最良化を図ります。
介護職の資格には、多くの種類があります。
資格により、転職の有利不利や、給与が大きく変わることもあります。
・介護福祉士
介護職におけるスペシャリストとなる資格です。
訪問介護事業所におけるサービス提供責任者や施設における相談員としての職務に従事することが可能な資格です。
★介護福祉士資格について詳しくはコチラ
コラム「かんたん解説!介護福祉士とはどんな資格?」
・介護職員実務者研修
今後の介護福祉士の資格受験に必須となる資格です。 初任者研修の資格よりも深い介護知識を身につけることが可能です。
★実務者研修について詳しくはコチラ
コラム「スキルをつけるならこの資格!実務者研修の資格について」
・介護職員初任者研修
介護職に従事する上で一番基礎となる資格です。
土日だけの講義だけでも3ヶ月で取得可能で、所持していると就職活動する上で有利になります。
★介護職員初任者研修について詳しくはコチラ
コラム「無資格・未経験がとるべき資格 「介護職員初任者研修」って どんな資格?」
・介護職員基礎研修
現状廃止となっている資格ですが、効力はありへルパー1級・実務者研修相当の資格です。
所持していると各痰吸引以外の講習は免除となります。
・ヘルパー1級・2級
現状は廃止になっている資格で実務者研修・初任者研修の資格に値します。
こちらの資格も所持していると就職活動で有利になります。
・社会福祉士
主な業務としては、施設の相談員・地域包括支援センターの相談員・病院の入所、退所に関わるMSWなどです。
合格率が20%を切ることもあり、取得難易度が高い資格です。
★社会福祉士について詳しくはコチラ
コラム「わかりやすく解説!社会福祉士 ってどんな資格?」
・介護支援専門員(ケアマネージャー)
ケアマネジメントを実施するための資格です。
ケアプランの作成と担当者会議などを通して他職種との連携や調整をおこないます。
★介護支援専門員(ケアマネージャー)について詳しくはコチラ
コラム「介護支援専門員の資格について」
・ガイドヘルパー
障害等により外出や生活が困難な方の支援を行う資格です。 主に買い物や病院の通院などに同行する業務を行います。
★ガイドヘルパーについて詳しく
コラム「移動支援従業者(ガイドヘルパー)の資格や仕事内容について徹底解説」
・認知症実践者研修
グループホームや認知症対応型の施設(デイ等)で管理者としての業務に従事するのに必要な資格です。
また管理者研修の資格取得するにあたり必要な資格でもあります。
★認知症実践者研修について詳しく
コラム「認知症介護実践者研修 認知症ケアに携わるなら取るべき資格!認知症介護実践者研修ってなに?」
・喀痰吸引等研修
口の中につまっている異物を、機器を使い吸い取る業務です。
本来看護師が行う喀痰吸引を、研修を経た介護士が喀痰吸引ができるようになります。
★喀痰吸引等研修について詳しく
コラム「喀痰吸引等研修 ってどんな資格?」
介護の仕事を募集している施設には、次のような種類があります。
・特別養護老人ホーム
要介護度3~5の中重度の要介護者が暮らす居住型の施設で、入居費用も安価なのが特徴です。
終の棲家しての役割を担い、入居者さんに自宅として生活していただくため、介護はもちろんですが、レクリエーションの提供もおこないます。
★特別養護老人ホームについて詳しく知る
コラム「仕事内容やメリットは?特別養護老人ホーム(特養)ってどんな施設?」
・介護老人保健施設
怪我や病気などで入院した後、在宅や施設の生活に復帰するためにリハビリを行うことを 目的として作られた施設です。ドクターや看護師・リハビリ職など他職種が関わりながら サービスを提供するのが特徴です。
★介護老人保健施設について詳しく知る
コラム「介護老人保健施設(老健)ってどんな施設?仕事内容や働くメリットについて調査!」
・有料老人ホーム
有料老人ホームには介護付き・住宅型・健康型の3タイプがありますが、比較的安価で 入所できる施設から高額な入居費用を要する分リゾートホテルのような外観・内装の施設まで、ニーズの多様化により様々なタイプが存在します。
★有料老人ホームについて詳しく知る
コラム「どんな施設?有料老人ホームとは?」
・サービス付き高齢者住宅
高齢者向け賃貸住宅の一種であり、住宅の提供をメインとして、介護サービスの提供については基本的に外部の訪問介護サービスを利用するという形式をとります。
★サービス付き高齢者住宅について詳しく知る
コラム「サービス付き高齢者向け住宅?(サ高住)ってどんな施設?」
・グループホーム
認知症の方々の共同生活を援助することを目的とした入所施設であり、5人~9人を1ユニットとして、洗濯や料理などにも参加してもらうことで極力自立した生活を送れるように支援する施設です。
★グループホームについて詳しく知る
コラム「グループホームってどんな施設?特徴を解説します!」
・デイサービス
高齢者の方の自宅での自立した生活を援助するための通所サービスであり、入浴や食事、レクリエーションなどサービスの提供を行います。
デイサービスの利用を通して、自宅にこもらず、地域や人と関わりを持っていただくことも大きな目的の一つです。
★デイサービスについて詳しく知る
コラム「デイサービスってどんなサービス?」
・デイケア
デイサービスの目的に加え、リハビリ職の機能訓練を追加することで、身体機能の維持・回復を目的とした通所施設です。
★デイケアについて詳しく知る
コラム「どんなサービス?デイケアの特徴を解説!」
・訪問介護
高齢者の方の自宅での生活を支援するため、訪問介護事業所から派遣された介護職員が自宅を訪問し、身体介護や生活援助のサービスを提供するサービスです。
★訪問介護について詳しく知る
コラム「訪問介護ってどんなサービス?」
・ショートステイ
入所型の介護施設(特養・老健など)に短期間入所をし、生活介護やレクリエーション・リハビリなどを受けることができるサービスです。
★ショートステイについて詳しく知る
コラム「ショートステイってどんなサービス?」
・小規模多機能型居宅サービス
「デイサービス」「ショートステイ」「訪問介護」の3つのサービスについて、従来、別々の事業所のサービスを利用していたところを1つの事業所で担当することで、包括的に高齢者の方の在宅生活を支援するサービスです。
介護業界はこれからも需要が高まることが予想されるため、急成長をしている業界でもあります。しかし、急激に働く人が増えている業界だからこそ制度が十分に整備されていない面もあり、人材不足、低賃金、高い離職率などの問題も生じています。
介護業界は労働が過酷なのにもかかわらず、他業界よりも低賃金のイメージが強いということが人材不足の最大の要因として挙げられます。
人材不足の中で業務をこなすことにより、職員一人一人の負担は増え疲労感が募り、最悪の場合過労で倒れるケースもあります。新人が入職をしたとしても、指導が行き届かず不安に感じ早期退職に至っている状況です。こうした理由から新人が入職しても早期退職し、さらに既存職員にかかる負担が増えて退職に繋がるという負の連鎖も発生しています。
しかし逆にいえば、仕事を探しやすい業界ということもできます。スキルや資格を積み重ねて、着実にステップアップする方もいます。
★介護業界の人材不足の現状について
コラム「介護職人材不足解消のために」
介護職給与について、とにかく安いという印象があるかと思います。介護報酬の6~7割程度は人件費に充てられており、賃金を上げにくいというのが現状です。
しかし、平成24年度介護報酬改定において、介護職員処遇改善加算として一定割合の賃金が支給されるようになりました。金額にして1人当たり月15,000円程度の報酬ですが、これは一定額ではなく、支給割合については事業所によりさまざまです。例えば、介護職員全員均一に支給する事業所もあれば、ベテラン正社員のみに支給するケースもあります。
また月額支給や半年ごとの賞与にプラスで支給するケースなど、配分の仕方もさまざまであるため、統一性がない部分も問題点と言えるかもしれません。
他業種と比較して、介護職の離職率は特別に高いというわけではありませんが、まだまだ問題は多く、介護施設へ入職した約3割の方が1年以内に離職、約6割の方も3年以内に離職しています。離職理由としては、24時間365日の勤務形態などによる負荷の高い労働、低賃金、人間関係などが挙げられます。
また、慢性的な人材不足により、一人一人への負担が増え離職に繋がるケースも多く見受けられます。 専門性が高く働きがいがあり、仕事内容への高い満足度が得られる職種であるために、どのような事業所を選ぶかが大きなポイントとなるでしょう。
介護福祉の業界では、各施設や事業所で様々な資格や職種の職員たちがご高齢者の方の生活をより良いものにするため、力を合わせ、日々の業務に取り組んでおられます。
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※掲載情報は公開日あるいは2020年06月13日時点のものです。制度・法の改定や改正などにより最新のものでない可能性があります。