更新日:2023年04月09日
公開日:2020年04月16日
介護付有料老人ホームとは、食事、清掃、入浴などの介護サービスが受けられる
有料老人ホームのことを言います。3つの有料老人ホームの中では一番数が多く、
一般的に「老人ホーム」と言えば、この「介護付有料老人ホーム」のことを指します。
介護付有料老人ホームは、様々な基準を満たして、
特定施設入居者生活介護(特定施設に入居している要介護者に対して日常生活などの
お世話をすること)の指定を各都道府県から受けています。
基準を満たしている有料老人ホームのみ「介護付有料老人ホーム」と
言えることになっています。
介護付有料老人ホームは、日常生活を送る拠点としての役割を果たしているため、
施設には24時間体制で介護スタッフがいます。緊急時には、医療機関との連携により、
即座に対応することができます。
「介護付有料老人ホーム」には、要介護1以上の方を入居対象に限定した
「介護専用型」と、そうでない方でも入居できる「混合型」があります。
さらに、医療行為が必要な方でも入居できる施設があります。
中にはサークル活動やレクリエーションなど、入居者を楽しませる活動を
積極的に行っている施設もあるので、入居の際は目的に合った施設を
しっかり吟味すると良いでしょう。
原則として「65歳介以上」が入居条件です。
要介護に認定されていることが入居条件の「介護専用型」と、
認定されていなくても入居できる「混合型」があります。
「混合型」は介護認定されていなくても入居できますが、要介護になった時に
介護専用の施設に移る契約をする場合があるので注意しましょう。
介護専用型には認知症や寝たきりの重度の要介護者を受け入れる施設もあります。
また、「認知症になって施設の秩序を乱した場合には退去」「感染症の場合は受け入れない」など、施設によって入居条件や契約の内容は様々なので、事前の確認が必要です。
介護付有料老人ホーム入居の際には、入居一時金と月額利用料が必要になります。
入居一時金に関しては、施設によってかなり幅があります。
設備や土地が購入されているか借地か、などによってもかなり差があります。
0円のところから数千万円するところまであります。
入居一時金は、一定期間内に退去した場合、返還金を受け取ることができます。
ただ、これに関しては国が定めたルールがないため、施設に事前の確認が必要です。
入居後の月額利用料は、15万~30万円が相場です。
居住費は、設備、部屋の大きさなどによって決まりますが、
一般的には都市部の方が高く設定されています。食費や光熱費、消耗品費などが
これに含まれます。また、介護保険費1割分も定額でこれに含まれています。
最近では入居一時金を0にして、月額利用料を高めにする施設も増えています。
○メリット
介護付有料老人ホームのメリットは、まず介護の体制がしっかり
整っているということです。
設備はもちろん、24時間体制で介護サービスが受けられるため、
家族も安心して施設に任せることができます。
医療ケアも完備されているため、不測の事態に柔軟に対応することができます。
また、同世代の方と接する機会が持てるというのもメリットの一つに挙げられます。
入居者の中には、ほかの人のとの交流やレクリエーションを楽しみに、
生活している方もたくさんいらっしゃいます。
○デメリット
デメリットとしては、介護に人件費がかかるため、
どうしても月額利用料などの費用が割高になってしまうことです。
また、ほとんど介護を受けない、介護度が低い人が入居した場合でも、
重度の人と同じだけの費用を支払わなければいけない、ということも挙げられます。
介護度が低い・自立で生活できる人にとっては、介護付有料老人ホームは
少し住みにくさを感じるかもしれません。
○入居条件
まずは「介護専用型」「混合型」の、どちらが良いか考えます。
入居者の要介護度を見て、入居条件を満たしているかどうかを確認します。
また、年齢や病気、身元引受人がいるかなど、条件も施設によって様々なので、
自ずと選択肢が狭まってしまう人もいるかもしれません。
○医療体制
有料老人ホーム自体では医療行為は行えないため、提携している病院へ行って
治療を受けることになります。病院までの距離・評判など、本当に信頼できるか
施設なのか、確認しておきましょう。
介護付有料老人ホームは基本的に24時間体制ですが、夜間の職員人数などは、
施設の規模によっても様々なので、不測の事態に本当に対処できる体制なのか、
チェックしておく必要があります。
○立地条件
老人ホームや介護施設などを選ぶ際には、面会者が通いやすい距離にあるかどうか、
確認しておきましょう。自宅に近ければ、すぐに入居者に会うことができ、
これまでの生活環境と近いので、入居に対するストレスをあまり感じさせないように
することができます。
また、周囲に自然が多いことも、入居先選択時の決め手になるかもしれません。
○施設設備
設備の充実度は施設によって様々です。
見学時には部屋の広さ、日当たり、清潔さなど、居住者が本当に快適に生活できる
施設なのかを見ておく必要があります。日常生活に関する設備以外にも、
入居者が余暇を楽しめる環境が整っているのか、などもチェックポイントの一つです。
入居者本人が確認するのは難しいので、家族の方が入居者のことを考えて
気にするようにしましょう。
※掲載情報は公開日あるいは2023年04月09日時点のものです。制度・法の改定や改正などにより最新のものでない可能性があります。